北朝鮮がミサイルを発射した。
これでこの火遊びにも似たニュースは何度目になるか、北朝鮮による弾道ミサイルの発射は、ことし5回目となるようだ。
3月と6月、そして7月9日にも弾道ミサイルを発射していて、政府関係者によると、今回の弾道ミサイルの落下地点は、9日に発射されたものとほぼ同じ海域だという。
この危険行為にはどれほどの意味があるか。
日本政府が厳重に抗議し、拉致問題の話し合いには影響をしないとの首相談話である。
国連安保理の決議に違反して、ミサイル発射を続けるのは日米中韓に対して示威行為を取る姿勢で、中韓接近に加えて、米韓と休戦状態は北朝鮮にとっての一触即発を牽制しているつもりであろう。
戦争についての分析が日本マスメディアには不足している。
日本テレビ系(NNN) 7月13日(日)12時56分配信の報道によると、米韓接近によるものらしい。
>北朝鮮は13日未明、北朝鮮南西部から2発の弾道ミサイルを日本海に向けて発射した。韓国軍関係者によると北朝鮮が発射したのはスカッドミサイルとみられる。発射した場所は韓国との軍事境界線から約20キロで、これほど韓国に近い場所からミサイルを撃つのは非常に異例だという。また、今回の発射はアメリカ軍の原子力空母が韓国に入港したことに不満を示す意図があるのではないかという。
2014.03.26 08:26
北朝鮮 ノドンか2発の弾道ミサイルを発射
2014.03.26 06:45
北朝鮮“弾道ミサイル発射”ノドン2発か
2014.03.26 05:51
北朝鮮、日本海に向け弾道ミサイル発射か
2014.01.30 18:01
北朝鮮 長距離弾道ミサイルの実験準備か
北朝鮮の短距離ミサイル発射はなぜ大ニュースじゃない? /早稲田塾講師 坂東太郎のよくわかる時事用語
THE PAGE 3月6日(木)11時57分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140306-00000005-wordleaf-kr&p=2
>弾道ミサイル発射と核実験
ここで私は「弾道ミサイル」という言葉を使いました。ガスを噴射して宇宙空間に飛び出し、慣性の法則を利用して頭に積んだ武器(弾頭)を狙いの場所へ落下させる方式で、「ノドン」「テポドン」およびその改良型はすべてそうです。これの何がまずいかというと北朝鮮が核弾頭を持っている可能性を否定できないからです。
広島や長崎に投下された原爆は軍用機がその場まで運んで起こしました。飛行機で輸送できる重さならば可能です。しかし核弾頭はそれよりはるかに小さくしないと役立ちません。いわば「核弾頭」が武器で「ミサイル」は運搬手段です。その核実験を北朝鮮はミサイルを打ち上げた06年、09年と12年に打ち上げた翌13年に行っています。まるで「武器と運搬手段をセットでそろえるぞ」と脅しているかのようです。
北朝鮮の核開発がどこまで進んでいるかはわかりません。ウランという元素を用い核分裂を起こす放射性同位体「235」を濃縮しなければなりません。同位体とは同じ元素でも陽子と中性子を足し合わせた数が違う種で、自然界に存在する天然のウランに235は1%弱しか含まれていません。核分裂が起きた際に発生する大きなエネルギー(熱)を集中して放出させるのが核兵器。逆に効率よく連続的に反応させていくのが原子力発電です。
この状態を作り出す「ウラン濃縮」およびそれを収納する箱の製造は大変難しく、軍事筋の多くが「まだ北朝鮮は未完成」とみなしています。とはいえ実験しているのは確実なので運搬手段の方も禁止してしまおうというのが安保理の考えで、09年の決議では「弾道ミサイル技術を用いたいかなる発射も許さない」としています。核弾頭による攻撃とはでかい飛行体が落下してくるのではなく箱が垂直に落下してくるというイメージに近いです。
軍事的な意味はさほどない?
日韓の国民が射程内のミサイルを北朝鮮が持ちながらノホホンとしているのは「まだ核弾頭を持っていなかろう」に加えて、ミサイルを発射したり核実験をしたという行為自体に軍事的に意味がさほどないからでもあります。1991年の崩壊まで旧ソ連が米国と並ぶ軍事超大国でいられたのは57年に大陸間弾道ミサイル(ICBM)完成を発表して、いつでも米本土をミサイル攻撃できる態勢を整えたのも大きい。ICBMは結局1度も発射されませんでした。でもそれこそがソ連の軍事力を誇示できた最大の理由でもあったのです。
つまり1回でも打ってしまえば性能などが丸裸にされてしまう上に失敗でもしようものならば権威の失墜は否めません。軍事力とは「秘すれば花」という要素が多分にあります。なのに北朝鮮は発射してしまい、現にその能力は丸裸にされつつある上に発射したという事実から非難決議採択まで進んでしまいました。
(朝鮮日報日本語版) なぜ北はミサイルを発射し続けているのか
朝鮮日報日本語版 7月11日(金)10時8分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140711-00001021-chosun-kr&pos=3
> 北朝鮮の朝鮮中央通信は10日、朝鮮労働党の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が朝鮮人民軍戦略軍西部戦線打撃部隊の戦術ロケット発射訓練を現地で指導したと報じた。北朝鮮は9日未明にも、軍事境界線からわずか40キロの黄海道から東海(日本海)に向け、スカッドミサイル2発を突然発射したが、韓国政府当局はこれについても金正恩氏が現地で視察していたとみている。
北朝鮮はわずか2週の間に合計4回ミサイルを発射した。その内訳はスカッドミサイルが4発、新型放射砲(多連装ロケット砲)5発だ。7月2日に2発の放射砲が発射された時を除く3回の発射訓練に関しては、金正恩氏はいずれも現地指導を行い、直接発射命令を下していたようだ。
北朝鮮が挑発的軍事行動のレベルを徐々に上げている背景については、今月3-4日に行われた韓中首脳会談や、9-10日に行われた米中戦略対話など、ここ最近の外交行事が念頭に置かれている可能性が高い。北朝鮮としては今がミサイル発射によって韓国、米国、中国に対して同時にメッセージを送ることが可能なタイミングというわけだ。金正恩氏は9日、スカッドミサイルの発射成功に満足感を示した直後「われわれは言葉と行動の双方で準備をしておかねばならない。力がなければ強者によって売買の対象になってしまう」と述べたことも伝えられている。
高麗大学の南成旭(ナム・ソンウク)教授は北朝鮮による相次ぐミサイル発射について「米中両国はもちろん、韓国に対してまでも、自分たちの要求を聞かないのであれば、軍事的緊張を引き続き高める考えがあることを示したものだ」との見方を示した。また韓国政府関係者は「北朝鮮は『自分たちが持っている銃には弾丸が込められているぞ』と誇示したいようだ」と述べた。
国連安全保障理事会は決議により北朝鮮に対して弾道ミサイルの発射を禁じているが、この決議を有名無実化する狙いがあるとの見方も出ている。今年3月に北朝鮮が弾道ミサイルを発射した際、国連安保理はこれを「安保理決議に反する」として糾弾する声明を発表した。しかし北朝鮮は韓国と中国が首脳会談で安保理決議の順守を求めてからわずか6日後、再び弾道ミサイルを発射したのだ。
ミサイル発射能力の高度化という技術面での理由も指摘されている。韓国政府関係者は「かつてと比較すると、北朝鮮は周辺国の対応能力なども詳しく計算しながら、ミサイルの運用能力向上を同時に狙っているようだ」と指摘した。