日本語表記論5
日本語を漢字という文字で表すこと、日本語発音を文字にすること、文字にするとどのように表されるか、漢字は語と意識され文字は言葉となった。詞を表記することは漢字をそのままに用いることができる。漢字は詞のままにとりいれ、文字はことばとなる。日本語発音は詞と辞とでかき分ける、辞を表す文字を必要としたので漢字を用いることになる。
漢字は形音義を持つ。その漢字の発音を用いて日本語の発音を表すのに漢字の形音義のうち、形と義を変えて文字にするのは漢字そのものを言葉と捉えて新たに文字を作ることになる。漢字は真字である、作るのは真字についての仮字で、かりな かんな である、真字を、まな とし、仮字を、かりな かんな とするので、真名 仮名 となる。
新たに文字が生まれる。詞を書き表そうとするのに隷書が選ばれたのは必然である。さらに文字手習いから楷書が習得されたと推測される。それはことばを漢字で表すことであった。ことばをあらわすのに、日本語の辞は漢字発音を用いることになる、それを思いついたのだろう、その部分をあらわす片仮名を文字とする。
ことばは、ことのは ともちいられたとする。ことは であったわけである。それを、ことば と発音するのは、言葉という文字を宛て読み慣わしたためである。コトバになったのである。