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バイラルメディア

2014-09-22 | 日本語百科
パイラルメディアとは何か。viral が、ウイルスの;、ウイルス性の、という意味で、用例にも、a viral infection ウイルス感染、と英和辞書にある。
 >米国で「バイラルメディア」と呼ばれる新しいタイプのメディアが昨年後半から急成長している。フェイスブックなどソーシャルメディアで利用者が共有したくなる情報を発信、拡散するもので、大手のバズフィードは月間1億5000万人もの利用者を誇る。日本でも今年に入って次々と誕生しているほか、バズフィードも年内の日本上陸を発表しており、次世代のメディアとして注目の的だ。


バイラルメディア、日米で人気過熱 一過性か革命か
藤村厚夫・スマートニュース執行役員
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO76335180Z20C14A8H56A00/

 インターネットや交流サイト(SNS)で「バイラルメディア」「バイラル系」という言葉が目立つようになった。バイラル(viral)とは「ウィルス性の」という意味で、「伝染しやすいメディア」を意味する。言い換えれば会話のネタになりやすい題材、バラエティーに富んだコンテンツだ。
 

 例えば、子猫などのかわいいペットの動画や、「ブラジャーを着けないと起こる26のこと」のようなリスティクル(箇条書きのリストと記事のアーティクルが融合した新語)、セレブらのゴシップ記事などなど。世界の美しい景観の観光地もあれば、ウクライナなど紛争地帯を取材する本格的な報道記事まで幅広い。

 米国や日本で続々誕生しているバイラルメディアの代表格は米バズフィード(BuzzFeed)だろう。8月に時価総額850億円の評価を受け、50億円の資金調達を果たして話題を呼んだ。成長の勢いが早い。ある分析データでは、昨年8月のサイト来訪者が約8400万人だったが、今年7月には1億5800万人とほぼ倍増した。成長力の源泉は口コミを強く誘うような記事の編集手法だ。思わず読みたくなる、他人に伝えたくなるような刺激ある内容を程よい軽さで伝えているのがポイントだ。

 バズフィードのライバルとされるのが米アップワージー(Upworthy)だ。エディターは記事編集で必ず25本の見出しを用意するという。読者のウケや反応を数値換算して検証しながら自動的に見出しを変えることも、ごく当たり前だ。

 バイラルメディアの動きを俯瞰(ふかん)すると、フェイスブックやツイッターなどSNSのタイムラインで“伝染”が多発していることに気づく。ある調査はバズフィードの記事閲覧数は7割がSNSからという。

ふじむら・あつお 法政大経卒。アスキー系雑誌の編集長、外資系IT(情報技術)企業のマーケティング責任者を経て2000年にネットベンチャーを創業、その後の合併でアイティメディア会長。13年から現職。東京都出身、60歳。

ふじむら・あつお 法政大経卒。アスキー系雑誌の編集長、外資系IT(情報技術)企業のマーケティング責任者を経て2000年にネットベンチャーを創業、その後の合併でアイティメディア会長。13年から現職。東京都出身、60歳。

 従来のウェブ系メディアは検索エンジンに依存していたが、バイラルメディアは初めてSNS上の生態系に最適化したメディア形式へと進化した存在なのだ。巨大な交流圏を持つSNSは、うまく入り込んだメディアを急成長させるふ化器になっているわけだ。

 バイラルメディアは今後、どこに向かうのか。かわいいペットの動画や口コミで広がりやすい記事ばかりでない。最近ではバズフィードが調査報道で有名なNPOメディアから編集長を迎え入れ、米ピュリツァー賞記者らを採用し、紛争地域に特派員を派遣してとジャーナリズムの王道をゆく構えをみせている。

 バイラルメディアが硬派な報道分野に進出する一方、新聞社などの既存メディアは逆にバイラルな記事づくりを模索している。英インディペンデント紙はバイラル系メディアを目指した「i100」を7月に開設。日本でも朝日新聞が7月下旬に口コミを重視した新メディア「withnews(ウィズニュース)」を始めたばかりだ。

 「イノベーションのジレンマ」で有名なクレイトン・クリステンセン米ハーバード・ビジネス・スクール教授は、バイラルなどの新たなメディアを「低品質なメディアの動きと軽視すべきではない」と警鐘を鳴らす。

 メディア業界を題材にして同教授らが書いたリポート「破壊者たれ」は、やがてバイラルメディアが自動車産業におけるトヨタ自動車のような地位になる可能性を説く。自動車産業で「低品質な挑戦者を軽視した結果を思い出せ」との指摘は、メディア産業で近く起こるかもしれない下克上を予見させる。

[日経MJ2014年9月1日付]


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