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日本言語6 あまないをもって

2020-03-07 | 日本語言語

以和為貴 わをもって とうとしとなす 十七条憲法にある。和 わ について、日本語読みに、どうしていたか。あまない と、伝えるものがある。あまなふ とは、どういう意味か。和解する、和合する、あるいは、あまんずる というように、受け入れることを意味する語である。そう読めば、あまないをもって とうとしとなす となる。和字に充てた日本語は、和解し合うことである、次に、さかうことなきを むねとせよ と、無忤為宗 とある句に続いて、人皆有黨 という現実を批判しての語句がある。


日本国語大辞典
あま‐な・う[‥なふ] 【和・甘─】

(「なう」は、ある事を行なう、ある状態にするの意の接尾語)
(1)(和らぐ状態になるのをいうか)和合する。和解する。仲よくする。また、同意する。
*日本書紀〔720〕仁徳一六年七月(前田本訓)「玖賀媛を以て速待に賜ふ。明日(くるつひ)の夕(よ)、速待、玖賀媛が家に詣りぬ。而れども、玖賀媛、和(アマナハ)ず」
*日本書紀〔720〕継体二三年四月(前田本訓)「奏(まう)す所を推ね問ひて、相ひ疑ふことを和解(アマナハシム)」
*観智院本類聚名義抄〔1241〕「和 アマナフ」
(2)そのことに甘んずる。満足する。
*大智度論平安初期点〔850頃か〕一三「一切世人の甘(アマナヒ)て刑罰形残考掠を受くることは、寿命を護るを以てなり」
語誌
奈良時代の仮名書き例はなく、平安時代の例も漢文を訓読した文献に限って現われる。「あま」の語源は未詳だが、「書紀」古訓に見える例からすると、原義は「和合する」「仲よくする」で、そこから「満足する」「それをよしとする」の意が生じ、「甘」と意識されるようになり、「甘んず」と同義語となっていったと思われる。


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無忤為宗、みだれることなし
2015-07-08 | わくわく

聖徳太子十七条憲法に、

> 一曰。以和為貴。無忤為宗。人皆有黨。亦少達者。是以或不順君父。乍違于隣里。然上和下睦。諧於論事。則事理自通。何事不成。

とある。

訓読は、

和を以て貴しと為し、さかふること無きを宗とせよ。
人皆党有り、また達れる者は少なし。
或いは君父に順ず、また隣里に違う。
然れども、上和し、下睦して、事をあげつらうにかなうときは、すなわち事理おのずから通ず。
何事か成らざらん。

となる。

この和をもって、日本精神としてきた風がある。
これを尊ぶことは、この条文を以てしてなんら変わることはない。

これを尊ぶことは、この条文を以てしてなんら変わることはない。
とくに、さからうことがない、とするのは、この文字づかいに、意味がある。

字通には、邪悪なものに拮抗し、抵抗するところの意味と同時に、

>訓義に[1] さからう、もとる。[2] みだれる。
 
とあるから、逆らう意と読み慣わしてきているが、乱れることなしとなれば、これは、字通が説明するところからも、その唱えることは意味がある。

その後に続く、然上和下睦 というのは、まさに和の精神を政治をするもの、世の指導に当たるもの、すべからく、社会の和を保つべきものの責務である。




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