中学受験で疲弊しないために、親子で楽しむ受験になるヒントを綴っていきたいと思います。
中学受験で子どもと普通に幸せになる方法
数の問題
ここのところ、数の問題の出題が増えています。
例えば下は2010年の麻布の問題
長さ1mの紙テープがあります。このテープを3等分、5等分、7等分した箇所に印をつけ、印をつけた箇所を切断します。このとき、できたテープの長さの種類をすべて書きなさい。答えは分母がもっとも小さい分数で書きなさい。ただし、答えのらんを全部使うとは限りません。
(解説と解答)
3と5と7の最小公倍数は105です。全体の長さを105として考えると
3等分は左から 35 70
5等分は左から 21 42 63 84
7等分は左から 15 30 45 60 75 90
これを小さい順に並べると
15 21 30 35 42 45 60 63 70 75 84 90 105
この間は
15 6 9 5 7 3 15 3 7 5 9 6 15
から種類は
3 5 6 7 9 15
したがって小さい順に
3/105=1/35 5/105=1/21 6/105=2/35 7/105=1/15 9/105=3/35 15/105=1/7
ということになります。
(答え)
1/7 1/15 1/21 1/35 2/35 3/35
最初の問題文の印象からすると、あ、面倒だ、という感じがしますが、全体の長さの考え方を変えればやりやすさが増すでしょう。
これらの問題の特徴として、いくつかの作業をていねいにやるということが必要になります。整理力というのもひとつの大事な要素になっているので、日頃からていねいに解くことが大事でしょう。
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例えば下は2010年の麻布の問題
長さ1mの紙テープがあります。このテープを3等分、5等分、7等分した箇所に印をつけ、印をつけた箇所を切断します。このとき、できたテープの長さの種類をすべて書きなさい。答えは分母がもっとも小さい分数で書きなさい。ただし、答えのらんを全部使うとは限りません。
(解説と解答)
3と5と7の最小公倍数は105です。全体の長さを105として考えると
3等分は左から 35 70
5等分は左から 21 42 63 84
7等分は左から 15 30 45 60 75 90
これを小さい順に並べると
15 21 30 35 42 45 60 63 70 75 84 90 105
この間は
15 6 9 5 7 3 15 3 7 5 9 6 15
から種類は
3 5 6 7 9 15
したがって小さい順に
3/105=1/35 5/105=1/21 6/105=2/35 7/105=1/15 9/105=3/35 15/105=1/7
ということになります。
(答え)
1/7 1/15 1/21 1/35 2/35 3/35
最初の問題文の印象からすると、あ、面倒だ、という感じがしますが、全体の長さの考え方を変えればやりやすさが増すでしょう。
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敬遠される放任型?
日比谷高校は、その当時、今の開成も筑駒もかなわないほど、秀才たちが集まっていました。しかし、それが学校群制度になって選抜制度がまったく変更されたとき、長年教鞭をとられていた先生がこんな話をされたそうです。
「この学校が今の学校になるまで何年もの蓄積があった。そうやってスクールカラーが作られてきた。しかし壊すのは3年で十分だ。」
今、日比谷高校はまた新たなステージに立っていますが、往時の学風にもどることはないでしょう。また新たな学風が作られていく、ことはあるのでしょうが。
私は、学校選択においてもっとも大事な要素はスクールカラーだと思っています。
スクールカラーがその子に合うかどうかでその後の6年間というものが変わってきます。しかし、最近、管理型の学校が増えてきました。本来私学というのは、もっと自由で、いろいろな創造性を生み出すもとだったと思うのですが、どちらかといえば学校の成績を管理し、生徒に多くの課題を与え、大学受験に向かう学校が多くなってきたように思います。
これは、やはり現在の保護者の志向がそうなっていることが大きいようです。塾的な学校を求めている、といってもいいのかもしれません。
管理型の反対が放任型です。私は子どもを育てる観点でいうと、放任型が良いと思っています。
子どもは管理しようがしまいが、自分でモチベーションをもってやり始めれば、当然、大学受験でも成果を出すのです。逆に管理すればするほどストレスは多くなる。その結果としてモチベーションを失う生徒のことが、あまり語られていないのではないでしょうか。学校をやめる子どもたちもいるのです。
中学、高校は大事な青年期を育つ環境です。
この6年間で形成していくものがその人の基礎になっていく部分があり、いろいろなことに挑戦したり、創り上げていくものがあってよいと思うのです。むしろ中学や高校でないとできない、ということがあるのではないでしょうか。
放任型の学校の文化祭を見てみると、非常によくわかります。出し物にしても企画にしても本当にレベルが高い。そしてだいたい文化祭の会場に教員の数が少ない。
子どもたちを信頼している、ということと、先生が手を抜いていることとは、実は違うのです。その分だけ先生は責任を負っています。でもそれが子どもたちのためになる、ということを先生たちは確信しています。なぜ、確信しているのかといえば、それが長年その学校で培われてきたスクールカラーだからです。多くの卒業生が、それを実証しています。
保護者が塾的な学校を求めることを知っていて伝統を守るのはなかなか大変ですが、それでも気骨を持ってがんばっている学校、そういう学校に個性を育ててもらうのは悪くない、と思うのですが。
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「この学校が今の学校になるまで何年もの蓄積があった。そうやってスクールカラーが作られてきた。しかし壊すのは3年で十分だ。」
今、日比谷高校はまた新たなステージに立っていますが、往時の学風にもどることはないでしょう。また新たな学風が作られていく、ことはあるのでしょうが。
私は、学校選択においてもっとも大事な要素はスクールカラーだと思っています。
スクールカラーがその子に合うかどうかでその後の6年間というものが変わってきます。しかし、最近、管理型の学校が増えてきました。本来私学というのは、もっと自由で、いろいろな創造性を生み出すもとだったと思うのですが、どちらかといえば学校の成績を管理し、生徒に多くの課題を与え、大学受験に向かう学校が多くなってきたように思います。
これは、やはり現在の保護者の志向がそうなっていることが大きいようです。塾的な学校を求めている、といってもいいのかもしれません。
管理型の反対が放任型です。私は子どもを育てる観点でいうと、放任型が良いと思っています。
子どもは管理しようがしまいが、自分でモチベーションをもってやり始めれば、当然、大学受験でも成果を出すのです。逆に管理すればするほどストレスは多くなる。その結果としてモチベーションを失う生徒のことが、あまり語られていないのではないでしょうか。学校をやめる子どもたちもいるのです。
中学、高校は大事な青年期を育つ環境です。
この6年間で形成していくものがその人の基礎になっていく部分があり、いろいろなことに挑戦したり、創り上げていくものがあってよいと思うのです。むしろ中学や高校でないとできない、ということがあるのではないでしょうか。
放任型の学校の文化祭を見てみると、非常によくわかります。出し物にしても企画にしても本当にレベルが高い。そしてだいたい文化祭の会場に教員の数が少ない。
子どもたちを信頼している、ということと、先生が手を抜いていることとは、実は違うのです。その分だけ先生は責任を負っています。でもそれが子どもたちのためになる、ということを先生たちは確信しています。なぜ、確信しているのかといえば、それが長年その学校で培われてきたスクールカラーだからです。多くの卒業生が、それを実証しています。
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虫やザリガニ、飼った経験がありますか?
ペットというと犬、ネコ、うさぎなんていうのもあるかもしれませんが、小学生ならぜひ虫やザリガニを飼ったり、植物を育てたりしてほしいと思うのです。
最近の子どもたちはこういう経験をする機会が本当に減りました。昔は、その辺の池に行けばいくらでもザリガニなんてとれたでしょうし、カブトムシの幼虫をかえした経験もあるかと思うのです。
しかし、そんな経験は今の子どもたちはしようと思ってもなかなかできない。
通りいっぺんの生物の知識になってしまう。土台、虫の知識は図鑑から、という子どもたちがほとんどなのではないでしょうか。
今年の慶應普通部の入試でカイコの成虫の触覚を描けという問題が出ました。この学校は以前もカイコの絵を描かせたことがありますが、生物の出題では特徴がある分、受験生も準備をしていたとは思うのですが、びっくりした子もいたかもしれませんね。
別に入試の対策というわけではないが、やはり生物をリアルに見ている、という経験は大事だと思うのです。
植物にしても同じこと。ベランダにプランターをしつらえて、植物を育ててみる、という経験も私は子どもたちの今後に役立つと思うのです。
お父さん、お母さんにとっては工夫が必要かもしれませんが、そういう経験を小さいうちからできるようにしてあげてほしいと思います。
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塾の日の夕食
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習い事はやめるべきではない
塾が始まると、どうしても習い事をやめなければいけない、という制約が出てきます。
実際に週2日とか3日とか塾に通うようになれば、サッカーの練習にはいけないし、日曜日の試合もままならない。じゃ、ここでやめようか、という話は多いだろうと思います。
しかし、全部は無理でも何とか続けられるものは続けた方が良い、と私は思います。
今の子どもたちは遊ぶ環境が制限されています。公園でもバットは振れないし、サッカーボールはけってはいけない、みたいなことが多いので、やりたい遊びもままならない。
それで塾や勉強ばかりでは、子どものストレスは大きくなるばかりです。
いろいろな工夫は必要ではないかと思うのです。スポーツや習い事は子どもの成長には非常に役立ちます。体の健康にもつながるし、音楽や絵は情操教育としても良いでしょう。
塾が始まると同時に、違うことを始めても良いかもしれない。
単にやめてしまう、というのはできるならば避けたいところだと思うのです。
例えば剣道、卓球。スイミング。こういった個人競技ならば自分のペースでできる部分はあるのではないでしょうか?
いずれにしても工夫できるところは、ぜひしてみてください。4年生からすべてをやめる必要はありません。
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塾に行ってくれる方が楽?
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「中学受験、成功する親、失敗する親」
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実際に週2日とか3日とか塾に通うようになれば、サッカーの練習にはいけないし、日曜日の試合もままならない。じゃ、ここでやめようか、という話は多いだろうと思います。
しかし、全部は無理でも何とか続けられるものは続けた方が良い、と私は思います。
今の子どもたちは遊ぶ環境が制限されています。公園でもバットは振れないし、サッカーボールはけってはいけない、みたいなことが多いので、やりたい遊びもままならない。
それで塾や勉強ばかりでは、子どものストレスは大きくなるばかりです。
いろいろな工夫は必要ではないかと思うのです。スポーツや習い事は子どもの成長には非常に役立ちます。体の健康にもつながるし、音楽や絵は情操教育としても良いでしょう。
塾が始まると同時に、違うことを始めても良いかもしれない。
単にやめてしまう、というのはできるならば避けたいところだと思うのです。
例えば剣道、卓球。スイミング。こういった個人競技ならば自分のペースでできる部分はあるのではないでしょうか?
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オーバーワークに気をつける
新学期になって2週目。
そろそろ先生たちも、気合を入れて宿題を出しはじめる週です。まあ、1週目というのは塾の先生もオリエンテーションみたいな話が中心になりますが、それも2週目になれば本格的に勉強が始まってくる。したがって宿題も多くなりがちです。
先日、「新学年、最初の1週間の落とし穴」というお話をしましたが、すでにオーバーワークになっているご家庭が多いのではないでしょうか。
漠然とした圧迫感があるとも思うので、まず課題を全部書き出すことが大事だとお話しましたが、当然1週目と2週目でまた話が変わってくるでしょう。
だから計画というのは、常に変わっていくものではあるのです。調整したり、優先順位を変えたり。
しかし、やはり物理的に終わらない、というのはありますから、ここはある程度切り捨ててしまうことも大事でしょう。
塾は教科で先生が違います。国語の先生は算数のことは知らない場合が多いのです。だから、家庭が調整しないといけない。
中学校になると、子どもが受け取る力がついてくるので、教科の先生が全部違うのが当たり前になります。しかし小学生の場合は担任の先生がいろいろな教科を教えているでしょう。本来、小学生はまだ自分で調整できないので、担任の先生が調整するのです。
しかし塾はその事情が違うので、親がある程度関わらないといけないでしょう。
最初は少し多めに切ることも必要です。私は視点として、子どもができることを中心にすえるとよいと思います。本人にとって途方もないことは、なかなか自信がつかない。まずはこれだけのことができる、というところから始めてすこしずつ増やしていく方が良いのではないでしょうか?
オーバーワークにならないように、気をつけてあげてください。
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入試問題の視点
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慶應進学情報
逆上がりができないと合格できない?
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そろそろ先生たちも、気合を入れて宿題を出しはじめる週です。まあ、1週目というのは塾の先生もオリエンテーションみたいな話が中心になりますが、それも2週目になれば本格的に勉強が始まってくる。したがって宿題も多くなりがちです。
先日、「新学年、最初の1週間の落とし穴」というお話をしましたが、すでにオーバーワークになっているご家庭が多いのではないでしょうか。
漠然とした圧迫感があるとも思うので、まず課題を全部書き出すことが大事だとお話しましたが、当然1週目と2週目でまた話が変わってくるでしょう。
だから計画というのは、常に変わっていくものではあるのです。調整したり、優先順位を変えたり。
しかし、やはり物理的に終わらない、というのはありますから、ここはある程度切り捨ててしまうことも大事でしょう。
塾は教科で先生が違います。国語の先生は算数のことは知らない場合が多いのです。だから、家庭が調整しないといけない。
中学校になると、子どもが受け取る力がついてくるので、教科の先生が全部違うのが当たり前になります。しかし小学生の場合は担任の先生がいろいろな教科を教えているでしょう。本来、小学生はまだ自分で調整できないので、担任の先生が調整するのです。
しかし塾はその事情が違うので、親がある程度関わらないといけないでしょう。
最初は少し多めに切ることも必要です。私は視点として、子どもができることを中心にすえるとよいと思います。本人にとって途方もないことは、なかなか自信がつかない。まずはこれだけのことができる、というところから始めてすこしずつ増やしていく方が良いのではないでしょうか?
オーバーワークにならないように、気をつけてあげてください。
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計算力の差はどこから?
以前にくらべて、子どもたちの計算力は落ちていました。
落ちていました、というのは今は少し回復している、という意味ですが、以前はゆとり教育で明らかに子どもの計算力が落ちていました。
入塾してくる4年生を見ていて、「計算ができないなあ」と思っていたのですが、それはやはり低学年のときに計算練習を十分に積んでいない、ということが原因だったと思います。
宿題は少なくなるし、家庭で子どもの算数を見る、という機会もお母さんが忙しくてままならない、というのがそのまま子どもたちの計算力につながっていたように思います。
で、ゆとりから今のカリキュラムになって、「やはり計算はできないといけない」という感覚になったことは良かったと思うのですが、昔に比べてどうか、といえば個人差が広がった、というのが現実ではないかと思います。
九九に始まる計算力は算数の基礎です。
が、この基礎がしっかりしていないと、中学受験の算数の勉強は伸び悩みます。
一番その差がはっきりしてくるのは、円周率の計算のときでしょう。
円周率は中学受験の世界では3になることはほとんどなく、3.14が使われてきています。必然、小数の計算はしなくてはならない。
この最初の学習のところで、円周を計算する、あるいは円の面積を計算するという段階で、はっきり差が出てきます。
だから低学年のときに難しい応用問題をさほど解かなくてもいいが、計算の練習はやはりしていく必要があるのです。
で、こればかりは積み重ね。別に塾に行かなくても家で十分できることなので、ぜひやってください。
子どもたちのできそうなドリルを買ってきて、毎日やるのです。時間は10分か15分。朝の時間を使ってもいいでしょう。あまり面倒な問題をたくさんやらせると、子どもは飽きます。だから最初は3題ぐらいでもかまわない。
で、大事なポイントは2つ。
ひとつは計算式をていねいに書いて残し、その場で見直す、という癖をつけること。
もうひとつは間違えない。つまり正解に必ずたどりつくようにする。そのためには見直しが必要です。子どもに計算をやらせると、見直しをせずに、できた、といいます。
しかし、答えあわせをすると、間違っている。
「あ、ここ違うわ」
と自分で後からは気がつくのだが、それではだめ。答えあわせをする前に、自分で気がつく練習をすることです。
こういう場面からていねいさを身に着けると、算数の力は伸びます。
1,2年生のころから始めると、4年生のときにはだいぶ差がつきます。ぜひ早めに始めてほしいと思います。
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高校受験の入試説明会へも足を運んでみては?
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「第2回 母親講座 家庭学習をどう充実させるか」(田中貴)
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落ちていました、というのは今は少し回復している、という意味ですが、以前はゆとり教育で明らかに子どもの計算力が落ちていました。
入塾してくる4年生を見ていて、「計算ができないなあ」と思っていたのですが、それはやはり低学年のときに計算練習を十分に積んでいない、ということが原因だったと思います。
宿題は少なくなるし、家庭で子どもの算数を見る、という機会もお母さんが忙しくてままならない、というのがそのまま子どもたちの計算力につながっていたように思います。
で、ゆとりから今のカリキュラムになって、「やはり計算はできないといけない」という感覚になったことは良かったと思うのですが、昔に比べてどうか、といえば個人差が広がった、というのが現実ではないかと思います。
九九に始まる計算力は算数の基礎です。
が、この基礎がしっかりしていないと、中学受験の算数の勉強は伸び悩みます。
一番その差がはっきりしてくるのは、円周率の計算のときでしょう。
円周率は中学受験の世界では3になることはほとんどなく、3.14が使われてきています。必然、小数の計算はしなくてはならない。
この最初の学習のところで、円周を計算する、あるいは円の面積を計算するという段階で、はっきり差が出てきます。
だから低学年のときに難しい応用問題をさほど解かなくてもいいが、計算の練習はやはりしていく必要があるのです。
で、こればかりは積み重ね。別に塾に行かなくても家で十分できることなので、ぜひやってください。
子どもたちのできそうなドリルを買ってきて、毎日やるのです。時間は10分か15分。朝の時間を使ってもいいでしょう。あまり面倒な問題をたくさんやらせると、子どもは飽きます。だから最初は3題ぐらいでもかまわない。
で、大事なポイントは2つ。
ひとつは計算式をていねいに書いて残し、その場で見直す、という癖をつけること。
もうひとつは間違えない。つまり正解に必ずたどりつくようにする。そのためには見直しが必要です。子どもに計算をやらせると、見直しをせずに、できた、といいます。
しかし、答えあわせをすると、間違っている。
「あ、ここ違うわ」
と自分で後からは気がつくのだが、それではだめ。答えあわせをする前に、自分で気がつく練習をすることです。
こういう場面からていねいさを身に着けると、算数の力は伸びます。
1,2年生のころから始めると、4年生のときにはだいぶ差がつきます。ぜひ早めに始めてほしいと思います。
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理科の計算問題はパターンを覚えこむことから
6年生の理科は、これから物理、化学などの計算問題分野の学習が増えてくるでしょう。
先にどうしても算数の比をやっておかないと、これらの分野の勉強は苦しいので、どうしても算数の比の学習が終わってから一気にやる傾向があります。
で、水溶液にしても、電気にしてもそうですが、やはり問題の解き方をまず覚えるというのが、一番効率がよいと思います。
中和の問題などはその好例でしょう。
水酸化ナトリウム水溶液と塩酸をまぜて中和させる実験は、水酸化ナトリウム水溶液を固定するか、塩酸を固定するか、しかないのです。
水酸化ナトリウム水溶液を固定すれば、入れるのは塩酸だから食塩に変わっていって全部食塩になってしまえばそれ以上固体が増えることはありません。しかし塩酸を固定すると全部食塩に変わった後、水酸化ナトリウムが増えていくので、途中で固体の増え方が変わるというグラフができることになります。
この2つのパターンをしっかり覚える、代表的な例題をしっかり覚える、ということが大事でしょう。
そこをあいまいにしたまま難しい問題を解こうと思っても、なかなか先に進みません。
理科の計算問題はある程度出るものが決まっている、と言ってもいいでしょう。
算数ほど出題に自由が利かないので、問題の解き方をしっかり覚えていく方が理解が進みます。
入試問題を解いていく段階で、子どもたちも「あ、出るものは決まっているな」という印象を持つことになると思いますが、今のうちに基本的な問題の解き方を覚えていくと、過去問をやる段階で応用力がついてきます。
暗記はまだ先でよいですが、理科の計算問題は算数と同様、今からしっかり勉強してほしいと思います。
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公立一貫対策は私立対策とは別?
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先にどうしても算数の比をやっておかないと、これらの分野の勉強は苦しいので、どうしても算数の比の学習が終わってから一気にやる傾向があります。
で、水溶液にしても、電気にしてもそうですが、やはり問題の解き方をまず覚えるというのが、一番効率がよいと思います。
中和の問題などはその好例でしょう。
水酸化ナトリウム水溶液と塩酸をまぜて中和させる実験は、水酸化ナトリウム水溶液を固定するか、塩酸を固定するか、しかないのです。
水酸化ナトリウム水溶液を固定すれば、入れるのは塩酸だから食塩に変わっていって全部食塩になってしまえばそれ以上固体が増えることはありません。しかし塩酸を固定すると全部食塩に変わった後、水酸化ナトリウムが増えていくので、途中で固体の増え方が変わるというグラフができることになります。
この2つのパターンをしっかり覚える、代表的な例題をしっかり覚える、ということが大事でしょう。
そこをあいまいにしたまま難しい問題を解こうと思っても、なかなか先に進みません。
理科の計算問題はある程度出るものが決まっている、と言ってもいいでしょう。
算数ほど出題に自由が利かないので、問題の解き方をしっかり覚えていく方が理解が進みます。
入試問題を解いていく段階で、子どもたちも「あ、出るものは決まっているな」という印象を持つことになると思いますが、今のうちに基本的な問題の解き方を覚えていくと、過去問をやる段階で応用力がついてきます。
暗記はまだ先でよいですが、理科の計算問題は算数と同様、今からしっかり勉強してほしいと思います。
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週間計画とデイリープラン
塾が始まって、まず1週間の週間計画を立てましょう、というお話を先日しました。
で、週間計画を立てたあとに、デイリープランを毎日考え、計画の達成度を記録しておきましょう。
計画を立てても、結局のところ実行できなければ意味がない。
実際、このくらいの時間でできるだろうと思っても、実際には終わらないことが多い。したがって積み残しが出ます。
それをどこで、どう解消していくのか。あるいは計画をもう一度練り直すのか。
この試行錯誤が、最初のうちには必要です。
そこで、デイリープランを実行しましょう。
デイリープランサンプル
週間計画が決まっているので、例えば明日、月曜日は何をやるというのが決まっています。したがってそれをデイリープランに写してやっていく。
時間とやることを決めて終わったらチェックしていきます。
特記事項には終わらなかったもの、あるいは時間がかかったものを記録しておく。
お母さんが外に出ていても、子どもがこれを記録しておけば、帰ってきてから確認ができます。
これが1週間分たまったところで、もう一度計画を見直してください。
終わっていれば良いが、そのやり方がずさんだったり、あるいは終わっていなければ当然、やり方を考えないといけない。
子どもの毎日はいろいろ変化があります。学校で行事があって、思っていたよりも遅く帰ってくることだってあるわけですから。
それをある程度吸収する時間も必要です。1ヶ月に数日、予備日を作っておくのも大事なポイント。
これがあれば終わらなかったことを、やり直すこともできるでしょう。
ひとつの時間の塊としては、月例テストや組分けテストを目指すということで良いかもしれません。
週間計画とデイリープラン。この積み重ねで学習を習慣化することがまず第一歩でしょう。
今週、週末計画ができたなら、ぜひデイリープランを実行してください。
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第12回 第一志望は早めに決める
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で、週間計画を立てたあとに、デイリープランを毎日考え、計画の達成度を記録しておきましょう。
計画を立てても、結局のところ実行できなければ意味がない。
実際、このくらいの時間でできるだろうと思っても、実際には終わらないことが多い。したがって積み残しが出ます。
それをどこで、どう解消していくのか。あるいは計画をもう一度練り直すのか。
この試行錯誤が、最初のうちには必要です。
そこで、デイリープランを実行しましょう。
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週間計画が決まっているので、例えば明日、月曜日は何をやるというのが決まっています。したがってそれをデイリープランに写してやっていく。
時間とやることを決めて終わったらチェックしていきます。
特記事項には終わらなかったもの、あるいは時間がかかったものを記録しておく。
お母さんが外に出ていても、子どもがこれを記録しておけば、帰ってきてから確認ができます。
これが1週間分たまったところで、もう一度計画を見直してください。
終わっていれば良いが、そのやり方がずさんだったり、あるいは終わっていなければ当然、やり方を考えないといけない。
子どもの毎日はいろいろ変化があります。学校で行事があって、思っていたよりも遅く帰ってくることだってあるわけですから。
それをある程度吸収する時間も必要です。1ヶ月に数日、予備日を作っておくのも大事なポイント。
これがあれば終わらなかったことを、やり直すこともできるでしょう。
ひとつの時間の塊としては、月例テストや組分けテストを目指すということで良いかもしれません。
週間計画とデイリープラン。この積み重ねで学習を習慣化することがまず第一歩でしょう。
今週、週末計画ができたなら、ぜひデイリープランを実行してください。
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新5年生に最初に教えること
新学年になって一番スケジュールが変わるのは新5年生かもしれません。塾の日数が多くなる、科目が増える、宿題や勉強する量が増える、といよいよ中学受験が本格的に始まる学年ですが。
新5年生に、私は最初に教えることがあります。
それは「がまん」するということ。
例えば友だちと遊びに行きたい、ゲームをしたい、サッカーが続けたい、ピアノを弾きたい、などなど、子どもたちの生活の中でやりたいことはたくさんあるでしょう。
しかし、それを全部やっていたら勉強する時間がなくなってしまいます。
中学受験は、そんなに甘くはないので、それなりにしっかり準備を続けていかないといけない。しかも大学受験生のように体力があるわけではないので、自然、準備期間が長くなる。
だからまだ子どもの意識がそんなに高くはない段階から、勉強量が増えるのです。
ところが子どもの心の準備がまだできていない。
新しいゲームが流行れば、それをやりたいだろうし、友だちと遊びに行く約束をすることもあるでしょう。
だから、がまんしなければいけないことがある、ということをしっかり教えておきます。
すべてをがまんする必要はないが、ある程度がまんしないと、やらなければいけない勉強時間がなくなってしまう。ここをしっかり理解させる必要があるのです。
といって、すぐにわかるわけではない。だから何回か繰り返して話をします。
どちらを優先しようか、自分で考え、自分で決めさせる、という訓練は非常に大事です。当然、紆余曲折はあるのですが、しかし5年生1年間かけて、しっかりがまんができるようになれば、次の受験学年では本当にしっかりした心構えができるので、この1年間準備期間だと思って、機会がある限り、ていねいに話してあげてほしいと思います。
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それは「がまん」するということ。
例えば友だちと遊びに行きたい、ゲームをしたい、サッカーが続けたい、ピアノを弾きたい、などなど、子どもたちの生活の中でやりたいことはたくさんあるでしょう。
しかし、それを全部やっていたら勉強する時間がなくなってしまいます。
中学受験は、そんなに甘くはないので、それなりにしっかり準備を続けていかないといけない。しかも大学受験生のように体力があるわけではないので、自然、準備期間が長くなる。
だからまだ子どもの意識がそんなに高くはない段階から、勉強量が増えるのです。
ところが子どもの心の準備がまだできていない。
新しいゲームが流行れば、それをやりたいだろうし、友だちと遊びに行く約束をすることもあるでしょう。
だから、がまんしなければいけないことがある、ということをしっかり教えておきます。
すべてをがまんする必要はないが、ある程度がまんしないと、やらなければいけない勉強時間がなくなってしまう。ここをしっかり理解させる必要があるのです。
といって、すぐにわかるわけではない。だから何回か繰り返して話をします。
どちらを優先しようか、自分で考え、自分で決めさせる、という訓練は非常に大事です。当然、紆余曲折はあるのですが、しかし5年生1年間かけて、しっかりがまんができるようになれば、次の受験学年では本当にしっかりした心構えができるので、この1年間準備期間だと思って、機会がある限り、ていねいに話してあげてほしいと思います。
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良い距離感を大切に
以前、塾の授業を終えて事務室にもどっていくと、中2の子が来ていると、事務の方から連絡が入りました。
「先生、どうも家出してきたみたいです。」
「家出?そりゃ、大変だな。」
部屋に行くと、ジャンバーに顔をうずめていました。
「どうしたの?」
と聞くと、私の顔を見るなり、
「先生、僕は自分の力で今の学校に入ったんだよね」
と最後の方は声になっていません。
まあ、いろいろ事情を聞いてみると、要はお母さんに
「あんたなんか、私のおかげで中学に入ったんだからね。私がいなかったら何にもできないんだから。」
と啖呵を切られたようなのです。まあ、反抗期真っ盛りですから、そういうことはあるでしょうね。お母さんも売り言葉に買い言葉で出たんでしょうが。
確かに、子どもが育つ環境の中でお父さん、お母さんの力は非常に大きい。当たり前の話でしょう。しかし一方で、子どもも育っていく。そして一人の人間として考える力も行動する力も備わります。
で、そのバランスをとる時期がやはり中学生から高校生への時期だと思うのです。
以前、子どもが高校生になった保護者の方が
「結局、心配したって、何にも言うこと聞かないんですけど」
とおっしゃっておられましたが、実際はそうではないでしょう。しかし、ものの言い方を間違えば、そういう反応も出てくるかもしれませんね。
特にお母さんは小さい頃から育てることに苦労されている分、子どもが小さいころの感覚が抜けない部分があります。だから割り切れない。確かに目の前の大きくなった子を見て、成長したんだから、と自分を納得させつつも、ちょっとだらしないところをみると
「ほら、だからしまいなさい、っていったでしょ。」
と小学生の時と同じ反応をしてしまう、わけです。
中学1年生はまだ、小学生と変わりがあまり感じられないかもしれません。しかし、電車賃はしっかり大人料金だし。そう、確実に子どもは大人になっていく段階に入っていくのです。ですから、お父さん、お母さんも少しずつでかまいませんから、良い距離感を考えて、子どもの成長を見守ってあげてください。
特に男の子のお母さんは、一歩引く、という気構えが必要かもしれませんね。
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「どうしたの?」
と聞くと、私の顔を見るなり、
「先生、僕は自分の力で今の学校に入ったんだよね」
と最後の方は声になっていません。
まあ、いろいろ事情を聞いてみると、要はお母さんに
「あんたなんか、私のおかげで中学に入ったんだからね。私がいなかったら何にもできないんだから。」
と啖呵を切られたようなのです。まあ、反抗期真っ盛りですから、そういうことはあるでしょうね。お母さんも売り言葉に買い言葉で出たんでしょうが。
確かに、子どもが育つ環境の中でお父さん、お母さんの力は非常に大きい。当たり前の話でしょう。しかし一方で、子どもも育っていく。そして一人の人間として考える力も行動する力も備わります。
で、そのバランスをとる時期がやはり中学生から高校生への時期だと思うのです。
以前、子どもが高校生になった保護者の方が
「結局、心配したって、何にも言うこと聞かないんですけど」
とおっしゃっておられましたが、実際はそうではないでしょう。しかし、ものの言い方を間違えば、そういう反応も出てくるかもしれませんね。
特にお母さんは小さい頃から育てることに苦労されている分、子どもが小さいころの感覚が抜けない部分があります。だから割り切れない。確かに目の前の大きくなった子を見て、成長したんだから、と自分を納得させつつも、ちょっとだらしないところをみると
「ほら、だからしまいなさい、っていったでしょ。」
と小学生の時と同じ反応をしてしまう、わけです。
中学1年生はまだ、小学生と変わりがあまり感じられないかもしれません。しかし、電車賃はしっかり大人料金だし。そう、確実に子どもは大人になっていく段階に入っていくのです。ですから、お父さん、お母さんも少しずつでかまいませんから、良い距離感を考えて、子どもの成長を見守ってあげてください。
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