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行く学校を決める

受験が終わって、行く学校を決める、という段階になってまた悩まれる方がいらっしゃるかもしれません。

せっかく合格したんだから、と思いつつも、「本当にこの学校でいいのだろうか」と考えるのは当然のことだと思います。

受験の手順として、勢いをつけたり、精神的な安定を求めるという意味でも滑り止めを考えます。もちろん、行くことを前提として選んでおられると思いますが、それでも今までの勉強や努力を考えてここで良いのか、ともう一度考えることは私は大事なことだと思っています。

中学受験の塾では高校受験の話をすることはご法度でした。

昨年まで関わってきた進学塾でも、高校受験の資料を配ることすら、なかなか厳しい感じがしました。

縁起でもない

まあ、そういう感じはその通りなのでしょうが、しかし、先を考えるという意味では私は保護者は知っておくべきことがあると思っていました。

今回書いた「子どもを慶應義塾諸学校に入れる」という電子書籍は、実はその想いがあって書き始めたのですが、慶應という学校は中学でも入るチャンスがありますが、こと男子に関して言うと高校の方が入りやすい、という面があるのです。

しかも中学受験を経験した子どもたちにとって、これまでの蓄積が役立つことは間違いありません。

子どもの成長は子どもそれぞれによって異なります。

中学受験が間に合う子もいるでしょうが、そうでない子も当然います。その子たちがこれから逆転の目はないのか?と言われれば、当然、そんなことはない。まだまだ先は長いのです。

受験というのは、準備をしている最中はどうしても短期的な目になりがちです。まずこの学校に入るのが目標、ということになるでしょう。

しかし、本当は子どもの成長にプラスになる環境を用意するということが第一義なので、いろいろな可能性があるのです。

まして中学受験を経験して、子どもにはまだこういうところが不足しているとか、こんな準備をもう少ししてみたい、というアイデアが保護者のみなさんにはあるかもしれません。

それを封印する必要はないのです。

これは第一志望に合格した子どもにも言えることです。

私は合格した後、すぐ勉強を始めなさい、と良く子どもたちに言います。

しかし、多くは小学校の卒業式も近づいているので、ディズニーランドにみんなで行こうとか、そういう話で盛り上がっていくでしょう。

盛り上がっていくこと自体は問題ではありませんが、それで勉強しなくなると、中学に入ったあともそれが変わらなくなってしまう子どもたちがいます。

せっかく第一志望に入っても「後ろからついていく」のでは、本当によかったのか?ということになってしまいます。中学受験校は入試で選抜している分、子どもたちの力は接近しています。しかし、その後の勉強や生活の仕方によっては、あっという間に差が広がっていきます。

だから、合格したからこそ、それが「子どもの成長にプラスになる環境」になるように、考えていかなければいけないでしょう。

そういう長期的な目でもう一度、行く学校を考えてみるべきではないでしょうか?

子どもたちは受験が終わって「ほっ」としているところでしょう。お父さん、お母さんもそうかもしれません。

しかし、これは親がここで、もう一度考えるべきことではないかと思うのです。

大学進学まで、あと6年。13歳から18歳というこの期間は、子どもたちの成長にとってかなり大事な時期になります。その環境をしっかり選ぶ、という意味でもう一度学校を考えてみられると良いと思います。


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