伊波塾長の気ままブログ

スタディの代表者の伊波勝也塾長が、日常の出来事や生徒の勉強について思いつくまま気ままに書き込んでいます。

ずぶ濡れ

2010-10-29 03:55:50 | Weblog
出勤の途中、バス停にずぶ濡れの女子生徒、迎えにきた家族の車に乗り込む。
学校近くは送迎の車で大混雑。

「台風のため児童生徒を学校から帰しますので、できるだけ家族の方は迎えに来るようお願いします」
昨日午前10時頃の公共スピーカーでの放送。

最初から休みにしておけば、こうはならないのに。おそらく生徒は1時間目だけを受けて帰されたのだろう。気象庁はもっと早く暴風警報を出せなかったのか。県教育庁は生徒の登校前に休校の措置をとれなかったのか。

2,3日前にうるま市天顔で小学校2年生の児童が水かさの増した側溝に流されて不幸にも亡くなられた。ここ最近は連日の雨、そして児童がまき込まれた事故。

県教育庁には休校に関する規定があるのだろうが、杓子定規な運用はいかがなものか。判断を気象庁に任せる。判断を休校規定に任せる。何かに判断を任せていたらそれは楽だ。任せるのではない自ら判断する決断力は公務員には不要なのか・・・。ずぶ濡れの生徒たちをみて思ったりした。


希望

2010-10-13 08:27:15 | Weblog
「先生、こんなにできない生徒でも高校入試大丈夫でしょうかね。」

「大丈夫です。かくかくしかじか・・・・・だから大丈夫です。お子さんにもそう伝えて下さい。」

「よかったです。どうなるかと心配で、気分が落ち込んでいたんですよ。」

「落ち込んでいたら、先には進めませんよ。」



生徒が何を求めているか、保護者が何を求めているか。
それは、希望。
やる気の元は、希望。

勉強を教えるだけはダメ。生徒に希望を持たせる。
そのためには先生も希望を持つ。
希望のない先生から教えてもらおうとは思わない。
へこむだけだ。

生徒の顔は自分自身の顔の反映。
やる気のない生徒がいたら先生自身の顔を鏡で見てみよう。
希望がゆらいでいないかどうかを確認する。

塞翁が馬(さいおうがうま)

2010-10-07 10:04:40 | Weblog
「先生、学校の成績は上がったんですけど、こないだの高校入試の模擬テストがひどい結果だったんですよ。」

家庭教師をつけて6ヶ月、生徒のお父さんからの相談の電話。声が沈んでいる。

「よかったですね、お父さん。模擬テストでよかったです。これが実際の入学試験だったら、とんでもなかったですよ。今でよかったです。入学試験まであと半年で、時間は十分あります。対策を立てていきましょう。」

人間万事、塞翁が馬。成績がよかったと浮かれていたら、気が緩んでこの次に下がる。成績が悪かったことを悲観せずに発奮材料にすれば、この次は上がる。

テストの結果に、上がり下がりはつきもの。はしゃぎ過ぎず、落ち込まず。気持ちの持ちようが大切。


塞翁が馬


占いの得意な翁(おきな=おじいさん)が、国境の塞(とりで)の近くに住んでいました。
ある日、その翁の馬が逃げ出して、北の地へ逃げてしまいました。周りの人々が「残念ですね」と、なぐさめにいくと、翁は「いや、このことが、福になるかもしれない」と言いました。

それから数ヶ月後。なんと、その翁が言ったとおりに、逃げた馬がもどってきました。さらに、すばらしい名馬も一緒に連れて帰ってきたのです。周りの人々が「良かったですね」と、お祝いにいくと、翁は「いや、このことが、禍(わざわ)いになるかもしれない」と言いました。

翁の家にはどんどん名馬が増え、翁の息子は乗馬が大好きになっていきました。そしてある日、翁が言ったとおりに息子が落馬して、股(もも)を骨折する重傷を負ってしまいました。周りの人々が「かわいそうなことになりましたね」と、お見舞いにいくと、翁は「いや、このことが、福となるかもしれない」と言いました。

それから1年後に、戦争が起こりました。近くの若者の10人のうち9人までが死んでしまうようなかなり悲惨な争いとなりました。ところが、息子は落馬のせいで足が悪かったため兵役に出ることはなく無事でした。やはり、翁が言ったとおりになったのでした。
故事成語