ガイド日誌 - 北海道美瑛町「ガイドの山小屋」

北海道美瑛町美馬牛から、美瑛の四季、自転車、北国の生活
私自身の長距離自転車旅
冬は山岳ガイドの現場をお伝えします。

フルーツの町 クロムウェル 自転車で旅するニュージーランド

2016年12月01日 | 自転車の旅 海外
クイーンズタウンは忙しい町なので、朝は行き交う車も多い。
それでも路側帯は広く、自転車レーンのマーキングもあるから安心して走れる。

真正面にリマーカブルの山々。

これでしばらくは、クイーンズタウンとはお別れだ。

空港があるクイーンズタウン入り口の町フランクトンから先は交通量も減った。自転車が軽やかに転がり始める。

カワラウ川に沿って、ひたすら東へと走るが、
途中、Hayes湖の美しい湖畔や、バンジージャンプ橋を見物したりと結構忙しい。

周囲はワイナリーが点在するブドウ畑だ。

昔はずーーーーっと牧場だったような記憶があるのに、

谷はひたすら、ずーーっと、ブドウ畑になってしまった。
今やオタゴ地方産のNZワインは世界で評価される銘品になったのだ。

なにしろ、ここで創られるワインなのだ。
美味くないはずがないではないか。

こうして牧童たちはワイナリーオーナーへと転職していくのだろう。
短パンに長靴だったのに、
スラックスに英国製の革靴とか履いちゃうのかな?

まあ許す。
どんだけ上から目線なんだよ俺。

世界をあっ!と言わせる、
美味いワインを作って欲しい。

頼むよ牧童!

さて。
やがて道路は、深い渓谷を走る。
道は平坦ではない。
常に登ったり下ったりするが、ニュージーランドは大抵そうなので慣れてしまった。

クイーンズタウンからクロムウェルまでは62km.
登ったり下ったりは地味にキツイが、短いので4時間かからないだろう。

クロムウェル!

インパクト大!

昔、巨大ダム建設の公共工事の町だったこの町は、今はフルーツの生産拠点になっている。
夏になるとアルバイトが沢山ありワーキングホリデー・メーカーに人気だ。
ダム建設工事の宿舎はいまはバックパッカーになっていて、フルーツピッキング従事者が定宿にしているらしい。
フルーツな仕事、楽しそうじゃないか!

しかし、その仕事はかなりキツイという。りんご狩りやブドウ狩りとは訳が違うだろう。そりゃそうだろう。
農家の手伝いをしている人ならば容易に想像がつくだろう。もれなく、ひどい日焼けと腱鞘炎が待っていることも。かぶれ、虫刺され…。
ま、余計なお世話だが。

何でも経験しなければ経験値はあがらない。よって武勇伝のない無難な人生になる。
つまらん!
ときには全力でぶつかることも、むしろ楽しい。

さあ。
チャリダーもフルーツピッキングに負けないくらい忙しいぞ。

明日はでかい峠を越えなければならない。
標高460m、ダニーデンのカーギル山相当の生ぬるい山と、
標高970m、その倍以上のチャリダー半泣き峠「Lindis Pass」
ニュージーランド主要峠のひとつ。こいつはでかい峠だ。

うわー。

ふたつの峠を越えて、さらに距離は110km走行になる。かなり走らなければならない。
長丁場なうえ、ヘビィときた。
かなり、キツイ。

辿り着くのか、俺??

きょうは楽勝だったから、その分むしろ、しっかり整えて明日に集中しようと思う。

為せば成るさ。
のんびり行こう。

人生に武勇伝は、やっぱ必要だ。

爺さんになったとき、
孫に話してやるのだ。

旅はきついが、
これだからやめられない。