8郎夫妻の結婚20周年を祝した家族3人の広島旅行記も今回の(下)で最終回です。余談ですが、今回の記事更新中に「記事は3万文字以下に収めてください」という表記が出ました。20年近い当ブログの歴史で初めてです! 3万字の記事がよほどの大作なのかただの駄文なのかは読んでからの感想に委ねさせていただきます。下写真は旅行3日目の午後に訪れた尾道の千光寺の鐘楼(しょうろう)。尾道水道と街並みをバックにしたその佇まいは8郎史上最も美しい鐘楼でもありました。
さて、旅行3日目の宮島の朝に話を戻します。旅館の窓を開けると朝焼けに輝く瀬戸内海。美しゅうございました。
昨日大混雑だったために避けていた厳島神社に向かいます。朝6時から開園しているというのでそれに合わせて眠い目をこすりながら出発。朝食も取りませんでした。前日と違いぐっすり眠れた8郎は体がかなり回復していました(両ひざはまだパンパンやで・・・)。対して14歳10郎はまたしても起きるのに時間がかかる始末。。。意外に旅疲れなのかなぁ。
厳島神社に到着です。入園料大人300円だったと記憶しています。写真では閑散のように見えますが、奥の方を見るとすでに行列ができていました。ま、昨日の日中よりは全然ましでしたが。改めて神社入口を見ると両サイドには「世界文化遺産」「国宝厳島神社」と達筆で明記された看板が設置されていました。その看板を掲げるまでもない神秘的な厳かさが漂っていました。いざ、神宿る世界へ。
人気のないタイミングを見計らって東回廊で記念写真。
円形の水たまりのようなものが「鏡の池」。シロサギが一羽たたずんでいました。海面高ほぼゼロ㍍なのに湧いてくるのは山からの淡水だそうです。
似たような構造が多いのではっきりとは言えませんが、後方に五重塔が拝めるので「客(まろうど)神社」のようです。手前が祓殿のようです。
厳島神社の「本社」から拝む大鳥居⛩。雲一つない青空に映えています。凪なので海面に写る〝逆さ大鳥居⛩〟も美しい(波立ってますが)。
大鳥居⛩をバックにした記念撮影の特等席である突堤(「火焼前=ひたさき」と呼ぶそうです)は早い者勝ちです。互いに交代で撮影します。
ついに8郎一家の番。パチリ。いい思い出になりました。
西回廊からは能舞台が拝めます。この日は潮が引いていますが、日本で唯一の〝海上舞台〟だそうです。波おだやかな瀬戸内海だからこそできる離れ業ですね。大鳥居⛩と吊灯篭を構図に入れてパチリ。
御本社にはおみくじもあったので。3人ともトライ。妻子は二人とも吉。父8郎だけ「平(ひら)」でした。51歳の8郎のおみくじ史上、初めての占いなのですが・・・。「平」って何ですか!?(笑)。
「平」のランクは低いと想定はしていたのですが、ネットで調べてみると、意外にもかつては一番人気だったとか。「平穏な生活来たり」という意味だそうです。
おみくじの最後にあった「勝負事」に関しては「勝ちなり」と書かれていました!🔥 厳島の神のお導きの通り、来年の診断士1次試験こそは7年分の悔しさをぶつけて勝利をもぎとってやりましょうや! 試験だけじゃありません。どんな逆境にあっても「俺は最後に勝つんだ」という意気込みでポスト50の世界に挑みます。
下写真は西回廊にある「反橋(そりばし)」。天皇の使いの者など上級国民しか渡れなかったそうです。現在も立ち入り禁止です。庶民派サラリーマンには無縁の橋ということでスルーします。そもそもこのパンパンな膝で登ったら下るときに転がり落ちることでしょう。
スルーと言いながら逆光に映えていた光景が美しかったのでパチリ。
西回廊のエンドも外側からパチリ。写真右側に進めばもう出口です。
出口から迂回すると浜から大鳥居⛩に近づけます。干潮(長潮)時間帯だったので200㍍程度まで近づくことができました。
再度、海面に写る〝逆さ大鳥居⛩〟にトライしてみました。しかし、どんなに凪とは言え全くの無風ではありません。ちょっとの風でも波が立ってしまいます。さすがに鏡のようにはなりませんね。海面に写った大鳥居⛩もぼやけてしまい失敗作です。こればかりは自然が相手なので、、、と言い訳しようと思っていました。
ここで10郎が妻にスマホをせがみます。そして浜に降りてしゃがんで何かを撮影し始めたではありませんか。
10郎が撮っていたのは父同様「逆さ大鳥居⛩」だったのですが、スマホ画面を見せてもらったところ、海面が全く波打っていません! 海面が正真正銘の鏡となっているではありませんか! ええ!どうやって撮ったんだ!
得意げな10郎に聞くと、父のように大鳥居⛩のふもとの海面ではなく、何と自らの足元の潮だまりを活用したのだとか! 確かに浅い潮だまりなら波の影響をほぼ受けません。驚きでした。10郎によると、旅行前にスマホで情報収集し、そこで撮り方を学んでいたようです。10郎によると「砂地などが入らない角度を探すのが最大のコツ」なのだそうです。SNSの情報発信力とそれを取り入れた息子の感性に『感動した!』(by小泉純8郎)でありました(古)。
今さらですが大鳥居⛩について簡単に説明させていただきます。高さは約16㍍。日本三大鳥居の一つです。厳島神社と同じく約850年前に平清盛が建立。現在のは1875年に建て替えられた8代目だそうです。驚くのはその立ち方です。地面に刺しているのかと思いきや、なんと60㌧の重みで自立した状態なんだそうです!(もちろん海底の地盤自体は千本杭で補強しています)。海に仁王立ちしているようなものです。神の島・宮島のまさにシンボルでした。
厳島神社を出ると右手にすぐ現れるのが「大願寺」(写真はその門。本殿はもっと向こうです)。
旅館に戻る途中でいい雰囲気のカフェがあったので立ち寄ることに。「伊都岐(いつき)珈琲」さんです。Youtubeの旅チャンネルでも絶賛されていたので入店。
朝7時なのでデザインチックな店内も貸し切り状態!
膝パンパンのおじさんと、それを茶化す息子。
下写真のような無礼講のおじさんに不良外国人のマナーを語る資格はなさそうです(他に客いなかったから許して)。正直、1分ほど横になるだけで停滞していた足の血は流れてくれます。
8郎は人生史上、最も甘くておいしいアイスモカをいただきました。
下写真は10郎が頼んだカフェラテと、広島県産企業「八天堂」さんのくりーむパン。このくりーむパンもとてもおいしゅうございました。「八天堂」さん、沖縄にも出店してくれないかなぁ。
【後記】八天堂さんの「くりーむパン」、ファミリーマート限定ですが沖縄でも販売されていました!(下写真)。うれし~。
宮島で立ち寄ったカフェはこの「伊都岐珈琲」さんだけでしたが、超オススメです。散策しながら宿に戻ります。宮島は巨木の島でもあるそうです。
旅館に戻りましたが、時間がないので朝食を食べずにチェックアウトしました。ついに神の島を出ます。復路のフェリー航路も晴天でした。人の少ないときに来たかったなぁ。
さよなら宮島。最高の島でした。
本島に到着しました。さぁ、旅の最後の目的地「尾道」に向かいます!
尾道までの移動手段に電車を選択したのですが、これが大失敗でした(泣)。東京駅のラッシュアワーのように超混んでいたのです。途中の街で祭りがあったのが原因のようです(3連休ですから)。その駅を過ぎてからはいったん席に座れたのですが、乗り換えの電車がまたも大混雑! 結局ほぼ立ちっぱなしの移動となったのです。トランクを広島駅に預ける必要があったので、そもそもバスは厳しかったのですが・・・(尾道に泊まる覚悟ならバスも使えたはず。悔)。とにもかくにもストレスの2時間を経て、ようやく尾道駅に到着!こちらも人が多かったです。ただし外国人率は宮島に比べると大幅に下がりましたね。
尾道駅は2019年に複合施設にリニューアルされたようです。いろいろショップなどもあったのですが、時間がないので早速駅を出ます。
まずは昼飯だ、尾道ラーメンだ、ということで街を散策。尾道駅から歩いて5分の「ベッチャー」さんに決めました。行列ができていた上にネットで高評価だったためです。ベッチャーというのは尾道の奇祭「尾道ベッチャー祭」からとったようです。同祭は毎年11月1~3日に行われるようです。
10分ほど並んで入店。「尾道やくみ」という七味がありました。
家族3人とも、絵にかいたような尾道ラーメン「ベッチャーらぁ麺」(770円)を注文。「尾道やくみ」をパッとかけていただきました。
お味はと言うと、期待していた通りの風味でした。ただの醤油ラーメンではなく、瀬戸内の魚のダシと鶏ガラ風味が香るスープ。ちょっとしたパンチを付ける背脂。そして甘みのあるちぢれ麺。チャーシューに磯海苔と、海辺を歩いたあとに食べるには最高のラーメンでした。写真がないですが、チャーハンも黒コショウ強めでおいしゅうございました(10郎も絶賛)。下写真の餃子もジューシーで大満足。ネット評価が高いのも納得しました。
関連サイトをご参考までに。
店を出て「尾道ロープウェー」に向かいます。昨日の宮島の千光寺ロープウェーでの後遺症(笑)から正直ロープウェーという名が付く乗り物にはもう乗りたくなかったのですが、これに乗らずして尾道ワールドを体感することができないので仕方ありません。混んでませんように!と祈りながら歩いて向かいます。
20分ほどで到着。願い叶わずめっちゃ混んでました(泣)。この列の向こうを折れ曲がってからさらに数十㍍の行列がありました。尾道は人が混む場所ではないはず!まさにオ-バーツーリズムです(お前もな)。
とりあえず妻に並んでもらって、8郎父子は近くの神社を見学することに。境内は祭りの準備らしく大勢の地元民が作業をしていました。ベッチャー祭りかな? 8郎父子も賽銭を投げ入れ、「1秒でも早く行列が進みますように」と祈りました。
振り返ると、登ってきた階段と尾道ロープウェー乗り場が見えました。ロープウェーと神社って異色の組み合わせだなぁ、というくらいの感想でこの神社を出ました。まさか、あの神社だったとは知らずに。。。
軽く1時間待ってから、いざロープウェーに搭乗。カートは20人ほどの単位で混んでましたが、タイミングよく特等スペースをゲッツ。いざ、尾道の空中散歩へ!
ザ・尾道という風景がそこにありました! 写真左下に見えるは千光寺内にある「玉の岩」と呼ばれる奇岩で、頂上に設置された玉は夜は3色に光るそうです。見たかった。
この日も天気がよく眺めは最高でした。
ロープウェーを降りると、超アーティスティックな展望台がありました。「千光寺頂上展望台」です。8郎の人生で最もかっこいい展望台だったのですが、こちらも動画に注力してしまい写真をほぼ撮っていません。いつか動画で紹介いたします。どれだけアーティスティックだったかを今すぐ知りたい、今すぐでなきゃやだやだ、というせっかちな方のために参考サイトを貼っておきます。
千光寺頂上展望台「PEAK(ピーク)」(広島県尾道市)|しまなみ海道おすすめスポット
アーティスティック展望台から絶景を眺める10郎(妻が必殺パノラマ撮影)。
ゆったりと流れる「尾道水道」です。沖縄にこんな風景はありませんねー。
昭和の街並み風景が残る尾道をバックに恒例の自撮りスリーショット。10郎が撮ってくれました。
展望台を降りて、尾道の坂を下ります。尾道名物「坂道さんぽ」です。「千光寺」「文学のこみち」「天寧寺」「艮神社」「猫の細道」など、徒歩範囲に尾道を代表する観光名所が目白押しなのです! 膝パンパンのおじさんですが、チムドンドンで下ります!
途中で「鼓岩(つづみいわ)」という奇岩に遭遇。何でも、岩の一部分を叩くとポンポンという音が鳴るそうです。
尾道の絶景を背に10郎が挑戦。
「確かに鳴った」とのこと!
さらに下ります。この辺りの動画は手ブレ全開であることは間違いありません。
ついに来ました! 尾道観光の主役とも言える千光寺(せんこうじ)です。西暦806年創建と言われる歴史あるお寺です。ここもオーバーツーリズムですなぁ(涙)。人の重みで本堂が崩れたらどうするんですか。
一昨日の「宮島交流館」にひけをとらない絶景です。8郎がイメージしてきた〝日本〟がここにもありました!
冒頭の写真を再掲します。鐘楼です。尾道では除夜の鐘もここで鳴らすそうです。百八の鐘の音が尾道全体に届きそうですね。もっとじっくり撮りたかったなぁ。でもあまりに人が多すぎました。
<style type="text/css"></style> <style type="text/css"></style>鐘楼の隣にある東屋で絶景を眺めながら10秒ほど休憩。風が心地いいです。お茶でも飲んでもっとゆっくりしたかったなぁ。
これから坂道をさらに下りますので、高い位置から見下ろす尾道の風景は以上となります。
ここまでの美しい風景を見ているうちに8郎は数年前に宅シネマで鑑賞した映画を思い出しました。それは『時をかける少女』などの「尾道3部作」に続いて大林宣彦監督がさらに作り上げた「新・尾道3部作」の最終作『あの、夏の日 -とんでろ じいちゃん-』(1999年公開)です。これまた大林ワールド濃厚の作品ですが、尾道の街並みを舞台にとてもノスタルジックないい映画です。機会あればぜひご覧ください。尾道の絶景はじめ、10郎がポンポン鳴らした鼓岩(つづみいわ)も出てきます。
さて、名残惜しくも千光寺に別れを告げ、もう一つのメーン『猫🐱の細道』へ向かいます。
しかし、ここでこの旅2回目のチョンボをしてしまったのです! 千光寺を降りる際に、何と『猫🐱の細道』コースから外れてしまったのです! 人の流れに沿って歩いたつもりでしたが、人の流れが分散するうちに、どんどん道が分からなくなりました。妻がグーグルマップで現在位置を確認し「ここしかない」と主張するコースに入ります。誰もその道を選んでいないことが気になりましたが(そこで気づけ)、天性の方向音痴である8郎は妻とスマホに運命を託します。しかし、その道は進めば進むほど、妖怪が住んでいてもおかしくない竹林の奥に入っていくではありませんか! おい、ここで大丈夫か? こんな観光コース普通ないだろ。ビビリ8郎の心配をよそに10郎と妻はどんどん進みます。おい、父ちゃんの膝パンパンなんやで。
薄暗い竹林の中を下ること数分、集落にたどり着きました(もちろん誰にも会いませんでした)。集落のなかの細道をしばらく歩くと、下写真のような看板を見つけたのです。それは『猫🐱の細道』の終わりを示す看板でした。写真には写っていませんが「猫の細道はここまで」と書かれていたのです。
そうです、謎の竹林を通ってきた8郎一家は、『猫🐱の細道』の終点から逆に入ってきたのです。何というチョンボでしょう。尾道を訪れたウチナンチュは多いでしょうが、あの竹林を通ってきたのは8郎一家だけに違いありません!
ということで、8郎一家が『猫🐱の細道』らしき光景に出会ったのは上下写真の看板くらいです(泣)。猫は一匹しか遭遇しませんでした。原爆記念資料館に続く経路選択ミスです! 行きたかった有名カフェ『帆雨亭(はんうてい)』さんにもたどり着けないまま、散策を終えることになります。千光寺の仏様ぁ、無垢なウチナンチュ家族に何という業をお与えになるのですか!
8郎一家が下ってきた道とは違う傾斜のある細い坂道から観光客がぞろぞろと降りてきます。そこが『猫🐱の細道』だったのです。「あそこをまっすぐ行けばよかったんだな」と反省する曲がり角を思い出しましたが、時すでに遅し。膝パンパンなので『猫🐱の細道』を体感するために今から坂を上る気力はありません(笑)。さらに時間もありません。残念な気持ちを抱えて下り続けます。やはり事前調査は大切だなと反省しながら。
出口となる路面電車の線路沿いの道が見えてきたのですが、左側の白い壁伝いに気になる玄関口があったの入ってみることにしました。8郎も何かに引かれるように、本当にたまたまでした。そこは神社の境内らしく人がたくさんいました。すると、いつかどこかで見た光景が待ち構えていたのです!
この巨木、そして神社。まさに旅行前に宅シネマで鑑賞した『時をかける少女』のワンシーンで使われた神社ではありませんか! 原田知世さん演じる女子高生が幼いころの自分と若き両親の面影を回想しながらタイムトラベルする場所でした!
そして同時に気づきました。ロープウェーに乗る前に賽銭を投げ入れたあの神社だったのだと! 行列から逃げるように入ってきたときは全く気付きませんでしたが、たまたま入ってきた口から違う角度で見ると、まさに映画に出てきた神社だと遅まきながら気づいたのです。「艮(うしとら)神社」と言います。
道に迷い、行きたかった『猫🐱の細道』に行けなかったものの、偶然にも再び艮(うしとら)神社に入り込み、そしてロケ地だと気づくことができました。まさに8郎一家もタイムトラベルしたような感覚にとらわれたものです。
8郎はこの一連の迷路行をこう振り返ることにしています。
『猫🐱の細道』に行けなかったのは「尾道の猫🐱に化かされた」のだと(笑)。そして、そんな哀れなウチナンチュ一家をロケ地の延長線である竹林に案内し、本命である艮(うしとら)神社まで導いたのは、心優しき原田知世さんの精霊だったのだと!(昭和のおじさんの勝手な夢想をお許しください)。マイナスとプラスが組み合わさり、プラスアルファになったと考えることにしました。
ノスタルジック尾道もここで終了となります。あぁ! 尾道に泊まりたかった! なぜこれから広島に戻らければならぬー。。。ご参考までに、尾道の映画ロケ地散策のYoutubeチャンネルがあったのでリンクを貼っておきます。謎の竹林が『転校生』『時をかける少女』のロケ地の延長線上だったことがうかがえます。
尾道駅に向かいながら商店街を散策していると、可愛らしいカフェを見つけたので入店。店名は忘れました(謝)。膝だけでなく足裏も痛かったのでちょっと休みたかったのです。妻子は尾道レモンサワーで塩分補給。8郎は「尾道ハニーレモンビール」でアルコール除菌。尾道の風景、そして原田知世さんに乾杯。
広島駅までの復路は高速バスにしました(電車はもう勘弁!)。駅から2分のバス停です。
ズボンで隠れて見えませんが、結局、今日も両ひざパンパンやで!
広島駅に到着したのは夜。またしてもekieに移動して、この旅最後の晩餐です。どの店にしようか悩んだ挙句、通りの一番手前にあった「みのる食堂」さんに入店。せっかく広島まで来て普通の食堂かよ、と思いつつ、両ひざパンパンのため入店。。。しかし、結果から言うといい食堂でした!
旅を無事終えられることを祝って乾杯。本当にこれが家族3人最後の旅になるのかなぁと寂しく思いながら。
3人とも当店自家製ハンバーグがメインの「ごちそう定食」(2,079円)。
自家製ハンバーグは大根おろしが載ってますが、和風というよりアメリカンな食感、風味でした。とてもおいしゅうございました。8郎のトッピングは、宮島の「牡蠣尽くし」で実は食べてなかったカキフライ。正直、この旅で一番おいしかった牡蠣がこちらになります(笑)。宮島のみなさん、すいません。揚げ物好きの51歳なので。10郎にはさらに「広島和牛ステーキ60㌘」を1,000円で追加トッピングさせました。一人っ子の特権ですね。広島駅にお立ち寄りの際は「みのる食堂」、ぜひご検討ください。
タクシー乗り場に向かう途中で広島カープカラーの路面電車を見つけました。8郎は撮りのがしたので妻撮影。
さぁ、初日に泊まった「広島オリ●ンタルホテル」に再びチェックインです。あの狭い部屋はどう変わっているのでしょうか? それだけが気になる51歳おじさんです(笑)。「改善してなかったらフロントの真ん中で寝てやる!」くらいの決意で入室。部屋はこんな感じでした。
ちょっと広い部屋になっており、なんとかトランクを整理するスペースを確保できました。野戦病院ベッドは変わらなかったのですが、この日は妻が使ってくれました。高嶋政伸(古)ばりのホテルマン魂を見せてくれた名も知らぬフロントの青年よ、だんだん!(広島弁で「ありがとう」だそうです)。シャワーを浴びて即爆睡。
あっという間に朝。チェックアウトです。2泊お世話になったホテルをバックに自撮りで記念撮影。10郎はまたしても表情が冴えません。。。またも快眠できなかったようです。
岩国空港まで高速バスです。バスはまたも空いており快適でした。運転手さんもとてもていねいで好感が持てました。
8郎は旅の前に購入していた『ルビンの壺が割れた』(宿野かほる著)を完読。大どんでん返しの傑作です。短いので移動中の読み切りと考えるといいサイズでおススメです。
いつのまにか山口県に入っていたようです。運転手さんが観光名所の「錦帯橋(きんたいきょう)」だとアナウンスしてくれました。「岩国錦帯橋空港」の由来ですね。車窓からパチリ。いつか来てみたいものです。
「錦帯橋」とは何ぞや、今すぐ教えてくれなきゃやだやだ、というせっかちな方のために参考サイトを貼っておきます。1674年に建てられた世界でも希な木造5連の架け橋だそうです。
やっと「岩国錦帯橋空港」に到着。空港ロビーにコクピット仕様の記念撮影ボックスがあったので14歳の一人息子を座らせて無理やり撮影。相変わらず無表情ですが、よく付き合ってくれました。自分が14歳のときは無表情どころか、無愛想だっただろうと思いながら(笑)。
「はい。一人っ子のお役目終了~。ちょろいもんだぜ」。10郎の心を代弁(笑)。
出発まで時間があったので、空港内のカフェで休憩することに。
この旅で「83㌔だけは超えない」と誓ったおじさんが、旅の終わりに注文したのがこれです。カツカレーでなく〝喝〟カレーいうことで。。。言うてる場合か。
親の記念旅行を全うし、改めてスマホに全集中する14歳です。これから沖縄に帰ったあと、休む間もなく、友達と祭りに行くのだそうです(おそるべし体力)。父は男旅で恒例の質問を、今回も投げてみることにしました。
「おい、10郎。今回の広島旅はどうだった?」
10郎は無表情で振り向くとこう言いました。
「お父さんのいびきのせいで全然眠れなかった!3日間もね!」
・・・。
え? え~?
息子が同行する最後の旅、という覚悟で費やしたウン十万円の旅費。
一人だけガラガラと音を立てた古いトランクでかいた恥。
野戦病院のような簡易ベッドで痛めた腰。
腹十二分になりながらも胃に詰め込んだ生牡蠣2個。
登り切った宮島の急坂、下りきった尾道の急坂でパンパンになった膝。
原爆資料館、猫の細道をスルーしてしまった方向音痴。
それらはすべて、息子と行く最後の旅だという覚悟があったから耐えられたのです。そしてその切なる思いは息子にも伝わっているはずだと信じていました。それが「いびき」の一言で総括されるなんて。。。去年の鼻の手術はいびきには効果がなかったのか。。。そりゃ3日間ともに息子の寝起きは悪いわな。。。
厳島の神様ぁ! こんなオチですかぁ!
・・・冗談はともかく。10郎はその後「まぁ、楽しかったけどね」とフォローしてくれましたよ(笑)。思春期・反抗期の14歳男児が少しでも楽しんでくれたのなら、親としてこんなにうれしいことはありません。
非戦を誓った原爆ドーム。
神宿る島、宮島。
そして、昭和ノスタルジックの尾道。
すべてが8郎一家の心を動かしました。島生まれ島育ちの一家にとって一生の思い出に残る旅となりました。10郎がいつか結婚して妻子と旅行をするときに、その時には年老いているであろう父ちゃん、母ちゃんの気持ちを分かってくれる時が来たらいいなぁ。
以上、8郎夫妻の結婚20周年を記念した広島をかける旅、これにて大団円となります。膝パンパンの珍道中を記した長文駄文を最後までお読みいただき、
だんだん!
(繰り返しますが「だんだん」とは広島弁で「ありがとうございました」の意です。誤用ならご勘弁)。
⛩ ⛩ ⛩ ⛩ ⛩
厳島の神様へ。3万字を超える前に、2つお願いがございます。
1つは、おみくじの勝負事で「勝ちなり」と占っていただいた通りの神通力を来年8月にお与え下さいませ。そのための努力を全うすることを誓います。
そして2つ目の、最も叶えてほしいお願いがこちらです。
家族3人の旅をこれで最後にしないで下さいませ!