こんばんは、白黒茶々です。
皆さまは、都市伝説になり現在まで語り継がれている「きさらぎ駅」の話をご存知でしょうか? 2004年1月8日に「2ちゃんねる」という匿名のネット掲示板に、はすみという女性が投稿したのがもととなっていて……… はすみさんはその日、いつも利用している静岡県西部の私鉄の電車に乗って帰宅しようとしていたら異世界に入り込んでしまい、その列車が止まった駅で降りました。
そこは今まで見たこともない「きさらぎ駅」というところでした。
彼女は自分の身に起こったことを2ちゃんねるにリアルタイムで投稿しながら、きさらぎ駅から線路を歩いていき、帰る方法を模索していきました。
そうしているうちに伊佐貫トンネルというところを潜っていき、通りかかった車に乗せてもらうことに。
やがて、その車の運転手に怪しさを感じたはすみさんは「降ろしてください」と訴えたのですけど聞き入れてもらえず、さらに携帯電話の電池が切れてしまって、彼女はネット掲示板から消息を絶ちました。
私はその話を、数年前に放送された「世界の何だコレ!?ミステリー」で知りました。 これは、現代版の神隠しといったトコでしょうか?
それから、静岡県西部の私鉄といったら、浜松市中区の新浜松駅から同市浜北区の西鹿島駅との間を結ぶ遠州鉄道に該当します。その路線に「きさらぎ駅」という名前の駅はないのですけど、響きからするとさぎの宮駅が最も近いように思えます。
波狛日記では以前にも触れたことがあるのですけど、その「きさらぎ駅」を題材とした話が映画化され、6月3日から公開されるというではありませんか
そのタイトルはズバリ「きさらぎ駅」。 都市伝説となったはすみさんの話をさらに発展させた内容となるそうですけど、とても気になります。
さらに、私の地元に近くて馴染みのある浜松市や遠鉄が舞台になって、それらのところでロケもおこなわれたといいますし。
もちろん、公開が始まったら観に行きますよ
ということで、私にとって今年2本目の映画鑑賞は「きさらぎ駅」に決まりました。
6月8日の水曜日、私は仕事を終えてから、県境を越えた豊橋市にあるユナイテッドシネマ豊橋18にやって来ました。 19時台の上映で夏至も近いので、まだまわりが明るいですね。
「きさらぎ駅」はこちらの映画館でも上映されるのですけど1日に2本だけで、さらに館内で最も規模が小さい100人収容のスクリーンでした。
開口が狭い作品ですけど、だからといって駄作とは限りません。
私はそれまで前評判やネタバレには一切耳をふさいできて、まっさらな心で受け止める態勢に入っていました。
………と、その前にちょっと寄り道しておきましょう その映画館には、近々公開される作品の書き割り的な装置があったので、入り込んでみたのですけど……… なんか「おばけずかん」とか「珍しいおばけを発見したぞ
」とか言われていますね。
これは、7月22日から公開される「ゴーストブック おばけずかん」をPRしています。 子供たちが「おばけずかん」を手に入れたことで、彼らはおばけの住む不思議な世界へと迷い込んでしまいます。
どんな願い事も叶えてくれるというその一冊の本を手に入れた彼らに待ち受ける、数々の試練、新たな出会い、そして別れ……… これは、圧倒的なVFXで映像化された「ゴーストブック」の世界を舞台に繰り広げられる、手に汗握る冒険と、子供たちの成長物語です。
今回の前置きはそのくらいにしておいて、私は「きさらぎ駅」が上映されるスクリーンに入りました。 同じ空間を共にする観客は6、7人ぐらいでしょうか?
それから間もなくして、お約束の「ノーモア映画泥棒」の映像が流されました。パトランプ男の追っ手から逃げるビデオカメラ男。
ポップコーンとジュース男の出番はないと思っていたのですけど、よく観てみたら慌てふためく姿が一瞬映りました。
そのあと数本の予告編を経たら、いよいよ「きさらぎ駅」の本編が始まります。
堤春奈(恒松祐里)は大学で民俗学を専攻していて、都市伝説となっている「きさらぎ駅」のことを題材にして卒業論文を書くことにしました。 遠州鉄道沿線の一軒家に住む葉山純子(佐藤江梨子)がその都市伝説の発端となったはすみであることを突き止めた春奈は純子とコンタクトを取り、直接彼女から話を聞く機会を得ました。
それはとても恐ろしい内容で………
2004年1月8日、当時高校の教師だった純子は、夜の遠鉄の列車に乗って帰路に就きました。 ところが、一緒に乗っていたハズの乗客は消え、気付いたら列車も乗客も先程とは変わっていました。
程なくして列車は無人駅に停車し、純子と数人の乗客が降りた後に走り去りました。
その駅には「きさらぎ」という見覚えのない駅名看板が立てられていたのです。
サラリーマン風の酔っ払った男性の花村貴史(芹澤興人)は「電車が来たら起こしてくれ」と言ってからベンチに横たわり………
松井美紀(莉子)や飯田大輔(寺坂頼我)と行動を共にしていた岸翔太(木原瑠生)は「オレに指示をするな 」と苛立った様子。
木原瑠生さんといえば………
「魔進戦隊キラメイジャー」でキラメイイエローに変身する、eスポーツの第一人者の射水為朝役を演じていましたね。 映画を観ている間、私は「彼はいつ、キラメイチェンジをするのだろうか?」と思っていました。
※やめてください!「きさらぎ駅」の異世界にキラメイイエローが現れたら、ゾンビ化した人たちをやっつけたりして万事解決し、めでたしめでたし……… じゃなかった。せっかくのホラー映画が台無しになってしまいますよ~(編集部焦)
それはさておき、はすみこと木原純子が迷い込んだきさらぎ駅のある異世界では、宮崎明日香(本田望結)も重要な人物となります。 彼女ははすみが勤めている高校の生徒で……… 「はまこう」と言っていましたけど、それは浜工こと浜松工業高校のことでしょうか?
いや、その学校は遠鉄の沿線から思いっきり外れたところにあるので、そのあたりは深く追求しないほうがいいのかも知れません。
とにかく明日香は「自分に恥じる行動をするな」という母からの言いつけを頑なに守りつつ、最後までずっとはすみと行動を共にしました。
はすみたちは謎の太鼓の音が鳴り響く中で、片足の老人に声をかけられたり、伊佐貫トンネルを潜っていったり、通りかかった車に乗せてもらったり、………と、出口の見えない異世界を彷徨いました。
そして場面は再び現代へ。 怪奇現象が起こる前に純子(はすみ)が取っていた行動も聞き出した春奈は、同じ経路をたどってみました。
新浜松駅から列車に乗り、彼女が寝過ごして降りた駅から反対方面に行く列車に乗っていき、……… そうしていたらなんと、遠鉄の列車が純子の証言通りの車両(ロケに使われたのは上田電鉄別所線)に変わったのです
私はホラー映画の類いを今回初めて観たのですけど、はすみがきさらぎ駅のある異世界に入り込んだあたりから、彼女の目を通した映像に移ったことに斬新さを感じました。 ゾンビ化した人が突然迫ってきたり、腕を切り付けられたり、明日香に手を引かれたり、……… そのぶん怖さも増したのですけど、決して途中で泣いて帰ったりはしませんでしたよ
この作品は1時間22分と短めでしたけど、内容は充実していて最後まで目が離せませんでした。 また、私が思っていたのとは違う展開でしたけど、これもまたアリかと。
そうそう、最後といえばエンドロールのあとにもこの作品のカラクリがわかる重要な話が続いていました。
なのに、そんなことになっているとは思わないで、エンドロールが流れている間に帰ってしまった方がいて。
私は「あ~あ、やっちゃった」と嗤ってしまいました。
映画「きさらぎ駅」はいい作品なのに、上映の本数が少ないだけではなく、その期間も短かったので、気にはなっていたのに見逃してしまったという方もいらっしゃると思います。 扱いが小さいだけあって、パンフレットも小さいのに1200円と高めでしたし。
せめてDVDもしくはブルーレイ化されるか、ロードショーで放送されることを願っています。
朝ドラの「ちむどんどん」のほうでも、比嘉賢秀役の竜星涼さんがキョウリュウチェンジする瞬間を待ちわびている方は、こちらに投票してやってください。
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