嘘の吐き方(うそのつきかた)

人はみんな嘘をついていると思います。僕もそうです。このページが嘘を吐き突き続ける人達のヒントになれば幸いです。

残酷メール暴露

2004年12月08日 22時20分00秒 | 駄文(詩とは呼べない)
面白いメールだ。
なかなか挑戦的だね。

その文面の構造は見覚えがあるよ。
僕が君に送りつけたメールと似ている。

必要性から言えば
君がメールを僕に出す限り
僕は返事を書く必要に迫られる。

僕は会話の届かないキャッチボールが嫌いだから
メールを受け取ったら返事を書きたくなる。

僕自身が、相手に無視されるのが嫌だから。

ここで君の視座が被害者意識に立っている事を指摘して
犯人は自分自身なんだよ、と教えるのは
じつに簡単な事なんだけど

それでは多分、納得いかないだろうね。
きっとお互いに。

あなたの指摘通り、僕はあなたを把握できていません。
でも、僕はあなたを把握したいのかどうか
自分自身で疑わしい。

会話を終わらせる鍵は、
どちらか片方が握っているわけじゃない。
それに、人間はそんなに賢くない。
もっと偶発的なんだろうね。

君が会話を望む限り、
僕は会話を続けるだろうと思う。

僕は誰かと話がしたい。
だけど、それがあなたでなければいけない必要性は
今のところ見つからない。
痛いかもしれないけど、それが僕の答え。

それが嘘だと思うかどうかは
もはや僕が嘘吐きかどうかという問題を超えています。
あなた自身の問題だと思う。

相手の事を見放したくないと思うのは
お互いに人間らしい感情とも言えるし
馬鹿らしいとも言える。

僕を可哀想な屁理屈野郎だと思うなら
もうそろそろ、あなたは僕を見捨てるべきかもしれない。

僕はあなたの事、嫌いではありませんよ。
そしてもちろん好きでもない。

僕はあなたとのやりとりにおいて
特に何かを決意しません。
流れに任せています。

あなたが決めれば済む事です。
僕は決断を相手に任せる事で
終わった事は相手のせいにして生きています。

余計なお世話とわかってて言うけど
人をタイプ別に分ける考えは、そろそろ卒業した方がいいと思う。

僕はあなたとのメールを打ちきるつもりも
再開するつもりもないです。
ただ、返事を書くのみです。
あなたを惑わせた罪はきっと自然な形で
僕が背負っていく事になると思うし。

何度でも、何回も、何枚も

2004年12月08日 00時25分46秒 | 物語
僕は多分、君の事バカにしてたと思う。
向き合ってなかったのかな。
時にはそれが君の事を傷つけただろうということも知ってる。
それは自分なりに、気付いてたつもり。

だけどさ、しょうがないじゃないか
だって君はあまりにも感情的で
僕は冷静沈着で人の事なんかどうでもよくって
地球が何回回るかなんか数えたって
それが一体なんなのか、誰も知らないだろうし。
だけどさ、そんな僕でも君の事が気がかりだったんだよ。

少しだけ、君の為に時間を使おうと思ったんだ
そこにどれくらい邪な気持ちが隠れているのかなんて
僕にはどうだって良かったんだ。

大人になれるのかと思った。
君を好きになれば
僕も大人になれるのかと、わずかに期待したんだよ。
それがほんのちょっとの期待でも良かった。
僕にはコインを賭けるマス目が見つからなかったから。

親の総取りって解るかな?
ルーレットで0とか00の緑色のマス目に入ると、
それ以外の場所に賭けたやつは全部取られるんだ。
全部、取られるんだよ。
僕は納得いかなかった。
緑って自然の象徴でもあるだろ?
それが親の総取り?

僕が悪かったのかな?
賭けられなかったんだよ、親にはね。
家族というちっこい組織が血を繋ぐ為に生きてるなんて、
思いたくなかった。

だから君に賭けたんだ。

僕は、負けたんだよ。
君は36倍どころか、2倍にもならなかった。
僕は、コインを手放して
きっとこの先、吸血鬼になるんだと思う。

吸血鬼って意味、わかるかな?
現実を見なさい、って子供に叱るんだ。
あなたは大人にならなきゃいけない、って子供にすり込むんだ
何度でも言うんだ。

君は知ってるかな?
あの台詞を言う時の親が一番小さく見えるって事。

僕は背中が見たかったんだと思う。
カッコイイ背中が見たかったんだと思う
例え火の中に飛び込む消防士が誰も助けられなくて
ただの犬死にだったとしても
それは、あまり笑い話にはならないような気がするんだ。

だからさ、僕は吸血鬼になって影を生きるよりも
消防士になって火に焼かれた方がいいんじゃないかと思った。

僕、消防士にはならない。
なれないと思う。

手紙を書いたんだ。
君にあてて。
何度も書いては、何度も破いた。

破いた手紙を燃やしながら
ションベンをかける僕は
なんだか消防士みたいだなって思いながら
おかしくて手を叩いて笑った。

手を叩いて、笑ったんだ。

おかしいのは消防士でも手紙でもルーレットでもない。
今だからそう思えるよ。

おかしいのは僕なんだ。
それくらいは、君だってわかるだろ?

さぁ君よ
僕を笑う君よ
この手紙を燃やしてくれ

何枚でも書くから
何枚でも燃やしてくれ

思いは灰になって土になって
やがて僕の元に還るだろう

僕を燃やしてくれ
僕を忘れてくれ

僕だけを、忘れてくれ。

               2004年 12月8日