嘘の吐き方(うそのつきかた)

人はみんな嘘をついていると思います。僕もそうです。このページが嘘を吐き突き続ける人達のヒントになれば幸いです。

幻聴から取り出した言葉

2006年02月20日 21時17分31秒 | 駄文(詩とは呼べない)
時々、僕の前で過去の出来事について
しかも、あまりにも古い過去について
自分の経験をとりとめもなく話す人がいるが
多くの場合、過去の出来事というのはその人だけのもので
その出来事に関する報告が忠実であればあるほど、
それはその人以外を語らず、
本質的には何も語っていないのと同じ状態が起こる

けれど過去は
現在によって思い出される変形した自分の虚像でもあるから
僕はやはり、自分の過去の経験と照らし合わせて聞くしかないのだろう。

しかしそもそも
語られているその場は現在の中に包含することも出来るから
僕はその人が語る過去について
未来の夢を語っているものとして聞かなければならないだろう

とある人物の言葉を借りると
「人は自分の痛みの比喩でしか他人を理解できない」
「可愛い子には旅させろ」

後者は単なることわざだけれど。

世界が3秒間だけ事実であるなら
真実はその3秒間に含まれる0秒間であるということもできる

ただし、人が永遠を知る事ができる時、
その永遠が遠いほどに一瞬でヴィジョンは逃げていく
刹那の中に閉じ込められている時間を取りだした分だけ
人は現実から遠ざかって抽象化が起きる

生の中でありありと死を語っても誰も理解できないのはそのためで
人は生まれるよりも前の記憶を真剣に思い出そうとしない。

僕は違う。
ねつ造された現実を恥ずかしげもなく
堂々とうそぶく。

全ての言葉の欠片が永遠の中では全て虚構になることを知っているから。
あらゆるゆがみのない小さな素因数が
無限大の中で等しく0に近づくように
真実を前にして、我々の事実はあまりにも無力だ。

だから僕は死を語る。
死なない限り、真実を語ることが出来ないとしても。

僕は死ぬ。
そして 僕は死んだ。

これは誰かが証明する。
僕は証明できない。

それでも、文脈の中にあるχが意味を帯びるように
僕はここに死を刻んでいく
伝わることを諦めているのかもしれない
それでも、伝えることは諦めていないと言えるだろう。

ほんの一瞬だけ、心の中で
ただ、ありのままの幻聴に、耳を澄ましてゆく。

言葉は何も考えない

2006年02月20日 20時48分42秒 | 駄文(詩とは呼べない)
心で感じた事を、頭で考えて口で話すと
そのわずか1秒くらいの間に、
あるいはもっと短い時間に、
僕の形を辿って異質な型に変形する。

言語構造によって把握できるのは、
せいぜい脳気質のゆがみくらいで

そのもっと奥深くにある
今、僕の鼓動が脈打っている儚い気持ちは
一瞬の、刹那の中にあるどうしようもない流れは
すごいはやさで凍った時間の中に閉じ込められていく

もしかすると
そもそも言語の成り立ちというのは
あまりにも外側の言葉ばかりで
心の内をあらわすことをサボってきたのかもしれない

それはある意味で過酷な生存競争の中にあって当然の摂理で
自然から生まれた言葉のほとんどが
生体楽器としての音楽でしか無くて

外から吹いた風が自分という楽器を通過した時に奏でる
孤独な音楽だったのかもしれない。

通過する言葉だけを語り
外へ向けて何も語らないのであれば
それは結局外部以外を表現できない

僕はもっと違うものを書こう
誰にも理解できなくてもいい

死んでいく言葉を
その呪いのような破壊のハートビートを
ただ、遺書としてだけ
そこいらじゅうに刻んでいこう

僕はこの世界を忘れていく
思い出したことだけでも
せめて口に出来たらいいのに。

僕が生まれる前、どんなになにもなかったかを。

伝わらない言葉の重さ

2006年02月20日 17時28分33秒 | 駄文(詩とは呼べない)
言葉が上滑りしていく。

君の言葉も、僕の言葉も、次々と偽善的な構造物へと形型を変えていく。

僕は気付いた

僕らはお互いに、何も重いものを賭けていない

僕らは、お互いにぬるい嘘を言い合っても

たんに短時間凹むだけ。

失う物は何もない

僕は君に、ほとんど自分の可能性を感じていない

僕の未来は、君の中には何もない。

君の言葉を読んで

僕はますます君と僕が違うことを認識する

君は僕の姉を知らずにつまらぬ言葉を語る

そして僕の意志さえも、軽々と語る

僕の汚れは姉への罪悪感ではないよ

君の読解力、落ちたね。

感受性が鈍ってるのかな?

それとも、「おまえはもうよむな」と僕が書いたせいかな?

君はなんにもわかってない。

それは仕方ない。

僕が書いた長文は、しょせん嘘の1ピース。

物語をどれだけ繋いでも、しょせん中心を見つけることはできないのかもな。

そもそも、君は中心なんか探していないかもしれないし。

ごめんな。

もうあんまり、踏ん張る力が残ってねーんだよ。

俺、ようやくわかった。

君は僕よりも遙かに自分を許す事が上手なんだよ。

だから僕の問題も自分の問題も…

僕は汚れていない、

はにゃは汚れていない、

それはそれでいい。

けどな、君は汚れているよ。

それが決定的な違いだよ。

僕は傷ついてなんかいないんだ

ずっと嘘を吐いてる

僕は人を騙し続ける

なのに君は僕に近づくたびに心に怯える。

それは君が汚れてるからなんだよ。

君は僕を汚すことができない

なのに励ますことにはエネルギーを注ぐ。

不思議な気持ちだよ

静かな怒りに似ているけれど

何も熱くなっていないし

むしろ心の中にはぼんやりしたやる気の無さが漂う。

改めて言うよ。

君はもう、僕の言葉を読むな。

ここは多分、病原菌や思考癌の巣窟へと変わっていく。

死にたくない奴は、俺の言葉を読むな。