「ぐうたら ・フォト日記」

「ぐうたら」を生活信条とする、ぐうたらなフォト日記です。時々『写真の無い・フォト日記』にもなります。

ソウルまで

2006年08月29日 | フォト日記
湖畔を手をつないで歩いているカップルや、ホームで抱き合ってキスしている若者たちを横目で見ながらの一人旅は、フランクフルトで飛行機に乗ってから様相が一変しました。

列車が20分遅れで空港駅に着き、リクエストしていた通路側の席はすでに埋まっていました。仕方なく3人がけの席の中間だったのですが、その席に来た韓国人家族の、ハルモニ(おばあさん)だけがそこから大分離れた席の通路側だったのです。

ジャンボの中間席を隔てて大きな声で話しているので、「変わりましょうか?」と言ったのが運命の分かれ目(?)でした。その通路側の席に移ると、反対側の通路側の席に座っていた女性が「そこではないですよ!」、と言い、その脇に立っていたドイツ人青年は「そこは僕の席だ!」と言います。
「でもハルモニは通路側の席だと言ったんだけど・・・」(ここまで会話はハングルとドイツ語、でもドイツ語は青年が言っただけ・・・)

スチワーデスも寄ってきて大騒ぎになりました。すると通路側の隣に座っていた韓国人らしき男性が、ドイツ語で話し始めました。「ありゃ・・・?」、その頃には僕も様子がだいぶ飲み込めていて、「まあ、通路側でなくともセクションの1番前の席だから前の席よりは良いか・・・」と少し余裕が出来ていたので、ドイツ語で話している韓国人らしき人に韓国語で「韓国人ですか・・・?」と聞いたら「そうです。あなたは?」、「僕は日本人だけど韓国語を勉強したことがあります。」、今度はその人が日本語で、「ああ、日本人ですか?、僕は日本語を勉強しています。」、「・・!?」

その辺からやっと僕が日本人で、好意で席を代わってあげた人間だと言うことが理解されたらしく、騒ぎは収束の方向に向かいました。

結局ハルモニが勝手に通路側に座ってしまっていて、本来そこに座るべきドイツ人青年の席が無くなっていた所に、僕が来てしまったようです。通路側の隣の席に座っていた男性(韓国人のドイツ語教師でした)も間違えていて、そこが僕の席だったのです。

かくして、左通路側から、ドイツ人ビジネスマン(水処理プラントのメーカらしい)、日本人写真家(?)、韓国人ドイツ語教師、韓国人女性(息子がザルツブルグ在住)と言う国際チームが出来上がりました。
ドイツ語の先生は、日本語を自己流で始めて2年だと言います。(でも僕のハングルよりはうまい?)世の中すごい人が居るものです。

ここでまた問題が生じました。僕の座席の照明ランプが点かないのです。球が切れているのでしょう。スチワーデスが入れ替わりやってきて、試すのですが点きません。さっき点検したときは点いていたというのですが・・・、とにかくかなり古いボーイング747ジャンボです。(ちゃんと点検しているんだろうな・・・!?)
「これじゃ読めないですよ!」と言うと、隣のドイツ人のランプを僕のほうに向けました。これが何故かドイツ人に大受けでした。明かりが必要になると隣の席のスイッチを押す仕組みです。「ソーリー!」、「ノープロブレム!」(2人でワッハッハ!と大笑い・・・、またODA-SANにマンガの材料を提供している気がするな?)

隣の韓国人男性は(僕と同年代?)日本語でやたら話しかけてきます。僕も韓国語を話せること(?)をアピールしようと、「僕は韓国の歌が好きなんです。」と言って「コヒャンエ・ポム(故郷の春)」と言う誰でも知っている童謡を歌って見せると「ホオ-!」と言った顔で見ているのですが、感動しているのか、あきれているのかはよく分かりません。
他にもいっぱい知っていますよ、「カウル・ピョンジ、キム・ミンギの歌です」、「あ!、キム・ミンギ知っています」、「あと、アッチムミスル(朝露)・・・、(歌おうとして出だしが出てきません)」、するとその人が歌い始めました。「キンパンチセウゴ~」僕も思い出しながら歌い始めます、さびの部分は完全に覚えていました。2人で大合唱です。周りの韓国人はあきれていたようです。(ウクレレがあれば変わっていたかな?) 

と言うわけで、それからも韓国人男性のサムソンのノートパソコンと僕のパナソニックを見たドイツ人が、「サムソン!、パナソニック!、ウオーと大はしゃぎ!」、韓国の技術力も日本を追い越してきている気がします。ハレのショーウインドウでは、サムソンの薄型携帯が目に付きました。

これから先も色々ありましたが、ここでも体力不足を痛感しながら、明日はいよいよ日本に帰ります。ソウルは雨です!
コメント
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