「ぐうたら ・フォト日記」

「ぐうたら」を生活信条とする、ぐうたらなフォト日記です。時々『写真の無い・フォト日記』にもなります。

長き道のり

2005年07月19日 | フォト日記
明日で川口のマンションの仕事に関わって丁度1年になります。思えば去年、東京で最高気温39.5℃を記録した日から、ずっとこの高層マンションで仕事をしています。最初は完成前の居住性能試験という事で、冷房の無い居室の騒音をあっちこっち機械を運びながらの仕事でした。苛酷な仕事のプロローグだったのかも知れません。

この時も夏休み無し、その後、年末の異音騒ぎで冬休み無し、その継続調査でゴールデンウイーク無し、そしてまた過酷な夏がやってきました。
何とか原因も分かってきて、後は対策工事とその効果の検証測定が8月の終わりにかけてあります。それで効果が出れば一応「目出度し、目出度し」と言うことになり、後は「プロジェクトX」の取材待ち(?)となる訳です。

と言うのは冗談ですが、実際それで解決すれば、通常2・3年経っても解決しない事の多いこの種のトラブルが、最初の調査から8ヶ月間という異例の速さで終了することになるのです。果たしてどうなりますか・・・?、その前に僕の体力が底を尽きそうな気もします。

テレビを見ていると今日の「プロジェクトX」は初の国産旅客機YS-11がテーマでした。ゼロ戦の設計者や、他の航空技術者の先人が、若者を育て上げて、旅客機を飛ばすまでの物語なのですが、僕の会社には僕の技術を引き継ぐ若者が居ません。というか、責任感とか使命感(と言うのも大げさですが)と、最低限の知識と、物事に関する好奇心を持った若者がどこの分野にも、少ないような気がします。

基本的な知識を積み上げて、自分の目で確かめて行くという、エンジニアリングの基礎が欠落している「技術者もどき」がこれからはエンジニアと呼ばれ、それも日本人より外国人が多くなって行く日本の未来がかい間見えてくる気がします。

上の写真は、レベルレコーダと言う、測定器の記録紙なのですが、数日間に渡る無人測定記録から、音が出た時刻を短時間に読み取るのが今朝の課題でした。10時からの報告会で話す必要があったのです。
僕は前日に1日分の長さを計算し、巻尺を持ち、1時間単位の10.8センチのダンボール製物差しを作って行きました。
この辺の工夫は、子供の頃に培った工作や、模型つくりが元になっているのですが、いまやそんなものは、化石となりつつある気もします。
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2 コメント

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後進の育成 (ippoippoiku)
2005-07-20 23:37:05
私も後進の育成を上から言われます。

上はすぐマニュアル化、標準化を口にします。しかし実際に自分でやり問題にぶつかり悩み、調べ、工夫し、人に聞き、試して解決するといったことをやらない限り身につかない言うのが私の持論です。もっとも私達が若い時にくらべてせわしない世の中ですからそんな悠長なことは言ってられないのも解りますが。

でも人を育てるのは時間が掛かるし掛けなければいけないとも思います。

ヨーロッパのマイスター制度が理想的と思えます。

確かに今の若者は全般的にものごとに淡白な気がしますね。
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ひと昔前までは (do)
2005-07-21 20:57:26
芸術とか技術というものは「盗むもの」、「盗んでも罪に問われないもの」と言う発想があったと思うのですが、それがいつの間にか「教えてもらうもの」になり、やがて「自分からは求めないのが当たり前」と言う風潮になって来ている気がします。

確かに、意思が介在しないで、言われる事だけやっていても、何も残らないですよね?、どういう風にしたら、意思と目的を持って働けるかと言うのが最大の課題だと思うのですが・・・。



この前、外人の日本語による弁論大会で、スリランカ(だったかな?)の留学生が、「高度成長期を経て今の日本を作ってきた大人に比較して、今の日本の若者は駄目になっている」と力説していましたが、世の中を見渡してみると、大人だって駄目になってきていますよね?



せめて自分だけは「駄目日本人」にならないように、頑張ろうと思います。
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