死者10万人、東京大空襲から76年…遺族代表「無念さ知ってもらいたい」
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太平洋戦争末期の1945年3月10日未明、東京の市街地が無差別爆撃を受け、約10万人の死者を出した東京大空襲から76年となった10日、東京都墨田区の都慰霊堂で犠牲者を追悼する法要が営まれた。
例年は約600人が参列するが、新型コロナウイルスの感染拡大によって昨年に続いて規模が縮小され、一般の参列は取りやめとなった。
この日午前10時過ぎから始まった法要には遺族の代表2人のほか、小池百合子都知事、同区の山本亨区長ら計約30人が出席。
感染対策として間隔を空けて着席した。法要で小池知事は「(戦禍を)風化させることなく、次の世代に語り継ぐ責任がある」などと述べて犠牲者を悼んだ。
遺族代表として参列した茨城県牛久市の石坂健治さん(71)は、祖父母ら家族7人を墨田区内で亡くした。
石坂さんは「もっと生きたいのに戦争で死んでしまう人がいた無念さを知ってもらいたい」と話した。
東京大空襲では、都内の下町を中心とする住宅密集地に米爆撃機B29が大量の焼夷弾を投下し、約27万戸が被害を受けた。