下の図は、mRNAが翻訳されてタンパク質が合成される仕組みを簡略に示した図である。左が原核細胞(バクテリアなど)、右が真核細胞(動物、植物、真菌など)。
バクテリアでは、DNAが輪のようにつながっていて、プラスミドと呼ばれる。
DNAがまずmRNAに転写され、mRNAにリボソーム(翻訳マシーン)が結合してタンパク質に翻訳される。
このプロセスが、続けて行われる。
一方、細胞核を持つ真核細胞では、DNAからmRNAを作る転写は、細胞核の中で行われ、mRNAが細胞核から細胞質へ輸送されて、タンパク質への翻訳は細胞質で行われる。
つまり、真核細胞ではリボソームがmRNAに結合するまでに時間がかかるが、原核細胞ではmRNAに転写され次第、リボソームが結合することになる。
mRNAワクチンのmRNAは、大腸菌を使用して作られている。つまり、原核細胞を使っているので、mRNAが作られるや否や、リボソームが結合し、タンパク質合成が始まってしまう。
上の写真は、バクテリアのDNAに、転写されたRNAがくっついた状態で既にリボソームが結合してタンパク質の合成が始まっている様子を示した電子顕微鏡写真である。
mRNAワクチンのmRNAがバクテリアを使って作られている限り、スパイクタンパク質が既に含まれていると考える方が理に適っている。
更なる考察事項(このブログでは考察済み)
mRNAはマイナスにチャージしている
そのため、裸のmRNAは不安定である
これがネックでワクチンの開発が遅れていた
プラスにチャージした脂質を添加すると細胞毒が強すぎる
そのため、イオン化可能なカチオン性脂質を使用している
「イオン化可能」つまり条件によってはプラスにチャージしてmRNAを安定化させる脂質であるが、実際には、このイオン化可能なカチオン性脂質が炎症を引き起こす原因となっている(査読論文あり)
真核細胞の場合、mRNAは不安定であるので、核内で転写され次第、多種多様なタンパク質が結合することになる。これらのタンパク質は、細胞質へ輸送された後に、リボソームに結合する際に必須のものである
これらのタンパク質が結合していないmRNAは翻訳されないのではないか。
シュードウリジン化したmRNAの翻訳は、ミスが起きやすい(査読論文あり)
上に書いたことをまとめて、mRNAワクチンの4つの問題点
その1
「mRNAが不安定なので、カチオン性脂質が必須となり、この脂質が炎症を引き起こすこと」
その2
「mRNAに真核細胞で必要なタンパク質因子が結合していないので、リボソームに結合できるか疑問があること」
その3
「シュードウリジン化mRNAのタンパク質への翻訳では、翻訳ミスが多発すること」
その4
「mRNAの合成にバクテリアを使用するので、バクテリア由来のタンパク質が不純物として含まれ、バクテリア特有の糖鎖が炎症を引き起こすこと」
ここでは関係ないけどちょっと興味深い話
固形がんの原因として真菌類(カビ)の感染を疑っている人がいる
乳がんの薬として抗真菌剤が使われている話をしていた
子宮頸がんもその可能性があるかもって思った