への次郎が行く

カメラと地図を片手に気ままに出かけます。

寅さんのロケ地 (第29作あじさいの恋)② 木崎湖の南岸

2021年06月07日 | 寅さん

寅さんがやって来たのは、木崎湖の南岸でした。

 

ボート乗り場近く

木崎湖の南岸には、何軒か貸しボート屋さんがあります。そのうちの一軒が、映像の右端に映っている星湖亭です。

ロケ当時、星湖亭の軒下にUCCコーヒーの自販機がありましたが、現在はありません。左前方の赤い屋根の建物は旅館山水で、映画にも映り込んでいました。山水のところにあった大きな柳の木、その前にあった小屋はなくなっていました。スッキリ感がありました。

 

缶コーヒーの自販機の近く

この場所は、星湖亭から湖畔を少し北に移動したところです。寅さんがやって来たのは、ここです。カバンを置き、椅子に座ります。

自販機、テーブル、椅子など、ロケ当時に置かれていたものは、全てなくなっていました。ベンチの向こうの湖岸にあった木も、なくなっていました。

 

絵葉書を書く寅さん

自販機の前にあった椅子に座った寅さんは、絵葉書に切手を貼り、テーブルの上で故郷に手紙を書き始めます。

後ろの建物の外壁に、ロケ当時は旅館ロマンスと書いてありましたが、現在はひらがなでろまんすとなっていました。

 

おじさんに声をかける寅さん

絵葉書に「懐かしい」という文字が書けなかった寅さんは、桟橋で絵を描いていたおじさんに書き方を聞きます。

この日、絵を描いている人はいませんでしたが、釣り人が数人、糸を垂れていました。

 

おじさんに代筆させる寅さん

寅さんは、懐かしいという文字だけでなく、その先の文面もおじさんに書かせます。そのうち、聞かれてもいないのにとらやのことを話し始めます。

ロケ当時、向こうの桟橋に係留されていたボートがありませんでした。廃業したのでしょうか。

 

故郷の説明をする寅さん

おじさんんが「ほぅ、どこなんだ、君のふるさとは?」と尋ねると、立ち上がった寅さんは「東京は葛飾柴又、江戸川のほとりよ」と目を細めて嬉しそうに答えながら、対岸の方を見やります。

左右にもう少し広く撮影すれば良かったようです。

 

対岸を走り去る電車

寅さんが目をやった対岸を電車が走り去ります。ただこの場面、木崎湖の南岸を撮影したものではありません。南岸では線路が湖畔から離れており、撮影できないのです。場所を特定するヒントは、電車が湖畔を走っていることと、電車の左に変電所があることです。

結局、該当する場所は、海ノ口駅の南でした。そしてこの場面を撮影できそうなのは、木崎湖の北岸で寅さんがたたずんでいた、あの桟橋付近でした。

 

川端館の看板

電車が走り去ったあと、柳の枝が風に揺れ動く向こうに、旅館川端館の看板と対岸の山が映し出されます。撮影場所は、旅館山水と寅さんが絵葉書を書いていたところの中間です。

行ってみると、看板はなく、工事が行われていました。工事をするために看板を撤去したのか、工事とは関係なく看板はすでに撤去されていたのか、よく分かりません。写真は、看板があったあたりから対岸の山を撮ったものです。

 

映画はこのあと、アルプスの風景が映し出され、歌とスタッフ紹介が終わり、本編に入ります。この場面については、あとで説明します。

                                   つづく


寅さんのロケ地 ( 第29作あじさいの恋 )① 木崎湖の北岸

2021年06月06日 | 寅さん

寅さんのロケ地に行ってきました(2021/6/1)。

場所は長野県大町市木崎湖周辺、第29作『あじさいの恋』の冒頭部分のロケ地です。この部分の撮影は、三つに分かれます。木崎湖の北岸での撮影、南岸での撮影、それにアルプスの風景です。これらすべてのカットについて、撮影場所を回ってきました。

映画が始まると、博一家と寅さんによる「すずめのお宿」の劇が流れます。劇が終わると、大糸線の電車が走り去る映像が映し出され、歌が始まり、キャストとスタッフの紹介に入ります。

 

電車が走り去る場面

この場面の撮影は、木崎湖の北岸にある海ノ口駅の北側の踏切付近で行われました。

    

踏切は撤去されていて、もうありません。ただ左前方にある松と杉の木は、ロケ当時のままです。このあと、電車の通過とともにカメラが振られ、木崎湖の北岸が映し出されます。

 

木崎湖の北岸

この映像は、踏切の近くから撮っています。よく見ると、桟橋の上に人が立っています。ベージュぽい色の服を着ています。寅さんでしょうか。

    

桟橋があったのは、湖岸の真ん中にある小さな木の左あたりです。しかし見あたりません。なくなったのでしょうか。

映画ではこのあと、北アルプスの風景が映し出されますが、あとで説明します。

 

寅さんがたたずむ桟橋

この場面は、木崎湖の北岸から撮影されました。両手をポケットに突っ込んだ寅さんポーズです。

    

桟橋はやはり、ありませんでした。ただ桟橋を支えていた杭が何本か水中に残っていて、水面上にわずかに出ていました。

 

もう一つの桟橋

この場面は、寅さんが立っていた桟橋から撮影されました。

   

こちらも桟橋はなくなっていて、枯れた葦の向こうに、桟橋を支えていた杭が水面上にわずかに見えました。

 

木崎湖の北の水田

この場面は、桟橋のあたりから撮影されました。

   

右上に見える電柱に沿って、大糸線と国道148号が走っています。左下にあった物置は、なくなっていました。

このあと、寅さんはカバンをもって、この場を離れて行きました。どこへ行ったのでしょうか。

                                   つづく

 

 

 

 

 

 


道の駅をめぐる 池田( 長野県池田町 )

2021年06月05日 | 道の駅

6月に入った平日、長野県に北アルプスを見に行ってきました。その帰り道、池田町にある道の駅「池田」に寄りました(2021/6/1)。

 

道の駅「池田」

駐車場に入ると、奥に薄緑色の大きな切妻屋根をもった建物がデーンと構えていました。軒下には「池田町ハーブセンター」の看板。さっそく店内に。

 

入ってすぐのところに野菜販売コーナー、その向こうが町内を中心とした特産品や地酒・ワイン、さらにハーブを使った各種製品が置いてありました。「レストランがないんだなぁ」と思って店の外に出たら、この棟の隣りに同じ色の屋根をもった建物がありました。そこがカフェ&レストラン「野のかおり」でした。

 

駐車場から道路の向こうを見たら、公園のようなものがありました。行ってみたら、そこはハーブ園。ハーブ以外にたくさんの花も植えてあって。写真の右上には、ハーブ園に隣接した畑があり、ラベンダーが植わっていました。うちではすでに満開のラベンダーも、ここでは全く咲いていませんでした。花が咲いたら摘み取り体験ができるようです。

 

ハーブ園の向こう隅に、濃い茶色の屋根のあずまやのようなものが。

何だろう?

行ってみると、ハーブ入り足湯。ただ現在は、新型コロナの感染防止のために使えませんでした。足湯の向こうは、ナチュラルマルシェ・ソヨソヨ。ここは日常の中にハーブのある暮らしを提案しているお店で、各種のハーブ製品やハーブの苗・種を販売していました。

ハーブづくしだなぁ

そう思って、道の駅でもらったチラシを読んでガッテン!池田町は1980年代から、町を挙げてハーブづくりに力を入れているそうです。つまり、町おこしの一環として取り組んでいるんですね、ハーブに。

 

大雪渓酒造

道の駅を出発してすぐのところに、軒下に薄茶色の杉玉をつるした立派な古民家がありました。

「もしや」と思って、急停車したら、やはり酒蔵でした。建物の中に入ってみると、非常に多くの種類のお酒が並べてありましたが、すべて「大雪渓」というラベルが貼ってあって。

道の駅で売っていた地酒だ!

予備知識がなく、迷った挙句、レジ近くにあった4号瓶を買いました。

 

この日、買ったもの

左は池田町の製麺所で作られた「池田めん」。稲庭うどんのような細麺ですが、つるつるはしていません。冷やしてざるうどんにしていただきました。リーズナブルで味もまずまず。ただ乾麺が一部くっついていたので、ほぐして茹でました。

真ん中は大雪渓酒造の「蔵出し原酒大雪渓」。封を開けて香りをかぐと、かすかに清酒の香り。口にふくむと、とろっとした濃厚感。飲み干すと原酒らしい喉越し感がありました。

右は北安曇野郡小谷(おたり)村で作った「野菜しょうゆ漬け」。5種類の野菜とシソの実が入っていました。

 

 

 

 

 


北アルプスの残雪を見に行く②( 安曇野 )

2021年06月04日 | 遠出

6月に入った平日、北アルプスの残雪を見るために長野県にやって来ました。白馬村、仁科三湖周辺で北アルプスを見ていたら、お昼をとっくに過ぎてしまいました。

お腹がすいたなぁ

 

遅い昼食

長野県といえば、そば。そう思って運転していたら、沿道にそば屋さんを発見して即イン。店内に入って分かりました。そこは長野県内でそば屋のチェーン店を展開している小木曽製粉所の大町店でした。

そばは、温かいのと冷たいのがありました。ざるそばは二八そばで、並・中・大の3種類。中は並の1.5倍、大は並の2.0倍。びっくりしたのは、3種類のどれを選んでも、同一価格の550円! で、大ざるそばに、天ぷらかき揚げを2種類注文。

 

天ぷらは、左が紅ショウガ・人参・玉ねぎのかき揚げ、右が緑の豆・コーン・玉ねぎのかき揚げ。色取りが絶妙です。さっそくそばに汁を少しつけ、一口すすって、またびっくり。

うまい!

チェーン店といって、馬鹿にできませんよ、皆さん。 帰ってHPを見たら、自社製粉のそば粉を使って、三立て(挽き立て、打ち立て、茹で立て)にこだわっているとか。そば好きのへの次郎は、このお店を「安い早いうまい」そば屋さんと認定します!

 

大王わさび農場

小木曽製粉所のそば、けっこうでした。ただ、かき揚げを2つも食べたので、口の中が油っこくなって。このまま高速を走るわけにはいきません。で、安曇野インター手前にある大王わさび農場に寄って、何か冷たいものを買うことにしました。

 

買ったのは、本わさびソフトクリーム。わさび田の近くにあったベンチに座って、いただきました。「うぉ、かすかにわさびの味

ところが口の中がまだ、すっきりしません。そこで売店にもどって、黒部ダムの破砕帯の湧水を使ったハサイダーというサイダーを買って、ごっくん。

おっ、甘さひかえめの爽やかな味」。口の中がやっと、おさまりました。

 

せっかく寄ったので、わさび田と水車を見に行きました。黒いネットの下では、わさびの葉が茂っていました。流水に洗われて、涼しそう。

 

左上に水車。川の水量が多いです。

 

わさび田と水車を見て、駐車場に出てくると、遠くの麦畑が目に入りました。近づいて見ると、麦が黄金色に輝いていて、収穫まじかのようでした。まさに麦秋。遠出の最後に信州の初夏のいい光景を見ることができました。

満足満足

(逆光でうまく撮れなかったので、2年前の写真を載せました。左の一番高い雪山が常念岳)

 

 

 

 

 

 


北アルプスの残雪を見に行く①( 白馬、仁科三湖 )

2021年06月03日 | 遠出

6月に入った平日、北アルプスの残雪を見にでかけました(2021/6/1)。

中央道を北上し、諏訪湖近くで長野道に入って安曇野インターで下道に。左手に雪がわずかに残る北アルプスを見ながら北アルプスパノラマロードを北上。北アルプスがぐっと近づいた大町市からは、国道148号を北上して白馬村にやって来ました。

 

白馬三山  (しろうま さんざん)

まずは有名な絶景ポイントへGo。大出公園から眺めた白馬三山です。         

すばらしい!

姫川が流れる向こうに架かった大出の吊り橋。その右側の木々の向こうに茅葺屋根の民家が残っています。背後にデ~ンとひかえた3000mに近い白馬三山。吊り橋後方は尖った白馬鑓(しろうまやり)、その右は杓子岳(しゃくしだけ)と白馬岳(しろうまだけ)です。

 

大出公園からちょっと北に移動。そこから見た北アルプス。6月に入りましたが、このあたりの山では、まだフジの花が咲いていました。

つづいて安曇野をめざして来た道を南下しました。

 

仁科三湖  (にしな さんこ)

白馬村から大町市に入ると、3つの湖が縦に並んでいます。北から青木湖、中綱湖、木崎湖。この3つの湖を総称して仁科三湖といいます。

 

青木湖の南岸から北を見ました。向こうに見える雪山は、白馬三山でしょうか。この湖は、湖底から清水が湧き出ているため、透明度が非常に高いです。対岸から左にかけて、キャンプ場が広がっています。

 

一番小さい中綱湖。南岸から北を見た光景です。湖畔では、おじさんたちがのんびりと釣り糸を垂れていました。

 

木崎湖の南岸です。湖畔に旅館が点在し、貸しボートやカヌー、レンタサイクルや釣りなど観光資源が充実しています。北岸では、小熊山からパラグライダーが舞い降りていました。

仁科三湖、それぞれ特徴がありました。

 

木崎湖のやや南から見た北アルプスです。左の雪山が蓮華岳(れんげだけ)、右の雪山が岩小屋沢岳(いわごやざわだけ)。                             

おゃ??白馬三山より残雪が少ないようです。

                                   つづく