この記事は(一社)日本経営士会発行の「環境CSRニュース」で配信した記事の一部です。日本経営士会 環境CSRのホームページはこちらへ。 http://www.compact-eco.com
今回のテーマ:中小企業にとって何が必要なのか シリーズ④
「バリューの重要性」~成功企業に於けるバリュー経営~
顧客が商品にお金を払うのは、商品から得られる機能や性能、満足感であり、その側面に対してお金を払う。従って企業が成功するには価値を作り上げていく「バリュー経営」が重要である。
「中小企業が価値の高い商品を開発するポイントは、既存のモノの組み合わせるにある」と言われる。モノとモノを組合すことで今までにない新たな価値が生まれることがあり、価値ある商品開発による経営が「バリュー経営」で、このバリュー経営を実践することにより、ミッションを実現させようというものである。そして企業のゴーイングコンサーンに向かうことが出来る。
(1)バリュー経営の進め方
成功している中小企業には、他にない高い価値のある差別化された「なにか」を持っている。この高い価値が売り上げ高や利益につながっている。
中小企業が高い価値を持った商品を開発したり、製造するためには顧客の声に耳を傾けたり大学の研究室や行政など、また大企業や他の中小企業と連携したりして価値ある商品を作り出す等の積極的な経営姿勢が重要である。
(2)バリュー経営の展開
①顧客ニーズ調査 顧客の悩み 不便さ 改善したい事などを調査(アンケート、電話による、訪問、他)
②ニーズの分析とアイデアの引き出し KJ法 ブレーンストーミング他
③コンセプト(注)の立案 消費者やユーザーに対する必要性をまとめる
④商品開発 コンセプトの商品化の実現
⑤ビジネスモデルの構築
・自社の事業特性、商品特性を把握(自社の強みをどのようにビジネス化するか)
・競争優位性の確保(どのように差別化を計り、競争優位性を構築するか)
・どのように自社の経営資源を集中させるか
注:コンセプトとは企画物や商品に対して、それらに一貫する思想と言った意味合いにも使用されます。コンセプトがあやふやだと参加するメンバーがバラバラに行動してしまいます。
活動中に迷ったらコンセプトに立ち返ることが重要です。
次回は「バランス経営」シリーズ⑤ です。