横浜市都筑区耳鼻咽喉科

南山田(センター北と北山田の間)の耳鼻咽喉科院長のブログ。

神保町

2012-09-20 07:36:11 | 旅行、レストラン

神保町には、以前は行く機会が多かったのですが、横浜に転居してからは、とても遠い場所のような気がして、ほとんど行っていませんでした。昨日久しぶりに行きましたが、田園都市線から一本なので、けっこう近いのですね。主目的は、岩波ホールで映画を見ることでしたが、三省堂で医学書も買いました。耳鼻咽喉科関係の本が置いてある本屋さんは、横浜はもちろん、東京にもほとんどなくなってしまいました。ネットで買うことは可能ですが、医学書はやたらに高価なので、内容を見ないで買うというわけにはいきません。最近は、学会に行ったときに、会場に出店している本屋さんで買うのが主になっていました。

もちろん医学書以外も豊富で、久しぶりに本屋さんの楽しさを味わいました。若い頃は本が好きで、本屋さんで長い時間いろいろな本を見て歩いては、何冊も買って帰るのが好きだったのを、思い出しました。

東京では、生まれてから小学校1年生までの6年間と、大学に入ってから横浜に移ってくるまでのおよそ20年間、今までの人生の半分近くを過ごしているのですが、最近はあまりに人が多くて混み合っている所に出かけるのがきらいになっています。でも、神保町は、東京がどんどん変化していく中で、私の若い頃と不思議なほど変わっておらず、居心地は悪くありませんでした。これだったら、神保町ならときどき来たいと思いました。

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めまい

2012-09-19 07:58:56 | 院長ブログ

めまいには、ぐるぐる回る回転性、ふらふらする浮動性、目の前が暗くなる失神性があります。一般的には、回転性のめまいは、内耳の病気が多いと言われますが、そうでない場合もあります。

良性発作性頭位めまい症:内耳性の病気で一番多いのは、なでしこの澤さんがなって有名になった、良性発作性頭位めまい症(BPPV)です。良性=比較的短期間で治る、発作性=きっかけなく急に発症する、頭位=頭の位置を変えると起きる、めまいです。内耳の中の耳石という石がはずれて、三半規管の中に入って起きる病気です。

最近は頭を特定の向きに動かして、石を三半規管の外に出す方法を行う場合があります。うまくいくとすぐめまいが治まるのですが、そのためには石のある三半規管の部位を正確に特定しなければならず、それを誤って間違った方に頭を動かすと、悪化することもあります。始めの強いめまいが一段落して、少し軽くなっていれば、生活の中の動きで、1週間ないしは2週間で、自然に石が三半規管から出てくれるので、軽症であればそれを待ってもよいと考えています。

メニエール病:次に有名なのは、メニエール病でしょう。内耳の中のリンパ液が増えすぎて起こる病気です。内耳には平衡感覚と聴覚の両方の器官があるので、めまいだけでなく聴力低下も起きますが、めまいの方がつらすぎて、難聴はあまり感じられない患者さんもいらっしゃいます。発作期の治療は安静、メイロン(重曹水)の点滴、精神安定剤の投与です。

回復期には、イソバイド(内耳の水を減らす浸透圧利尿剤)、内耳の循環を改善する薬などを飲んでもらいます。ある程度回復したら、少しずつ通常の生活をしていただきます。中枢代償といって、少しぐらいの内耳機能障害があっても、身体を動かしていると脳が適応してくれてめまいは軽くなるからです。それでも、急激な動きは、ひかえていただきます。タバコ、塩分、アルコールのとりすぎも良くないですが、けっこう気がつかずにとりすぎてしまうのがカフェインです。カフェインには、とくに注意をして飲まないようにしていただいています。

メニエール病は治っても、また繰り返すことの多い病気です。そういう素因のある方が、寝不足や疲労をきっかけに起こします。

前庭神経炎:内耳の炎症です。典型的な内耳性めまいを示しますが、あまり多くはありません。ウイルス感染が原因と考えられます。

内耳は自律神経で胃とつながっており、そのため内耳性のめまいの発作時には吐きけや嘔吐が起きます。また内耳は頸部の筋肉とも神経でつながっているため、肩こり、さらに頭痛が起きることも多いです。これらに対する、対症療法も必要になります。

めまいは内耳の病気だけでなく、他の原因でも起きます。その鑑別も大切です。

 

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アレルギー性鼻炎の治療

2012-09-18 08:44:58 | 院長ブログ

今のところ、確立したアレルギー性鼻炎への対策および治療は、大きく分けて4つしかありません。

1.原因回避(予防)

その4つのうちで一番重要なのは、原因を知って、それを避けることです。ハウスダストアレルギーの正体はダニなので、それを減らすこと。清掃、除湿、防ダニ布団カバーなどです。花粉には、マスク、メガネなど。飛散期には洗濯物を外に干さないなど、花粉を家の中に入れない注意も大切です。 

2.薬物

粘膜の中の肥満細胞の表面の抗体と、外から入ってきた抗原が反応すると、肥満細胞からヒスタミンが出ます。ヒスタミンは神経を刺激して、くしゃみが出ます。また、神経の反射は、副交感神経を介して、鼻腺から鼻汁を分泌させます。ヒスタミンは血管にも作用して血管を拡張させ、透過性を亢進させて血液の中の水分を漏出させ、粘膜を腫れさせて鼻づまりも起こさせます。ヒスタミンが作用するためには、標的になる細胞の受容体にくっつく必要があるのですが、この受容体に先にくっついてヒスタミンの邪魔をするのが、抗ヒスタミン薬(正確にはヒスタミンH1受容体拮抗薬)です。アレルギーの薬の大多数が、これです。抗ヒスタミン薬は、始めに開発された、即効性があるが眠気(小児では興奮や痙攣)や口渇などの副作用のある第一世代と、比較的新しく、副作用の少ない第二世代とがあります。

ヒスタミンの受容体には、アップレギュレーションがあることが知られています。ヒスタミンの刺激に曝され続けると、標的になる細胞のヒスタミン受容体は増えてしまうのです。この点からも、アレルギー性鼻炎は、がまんすれば軽くなるということはなく、がまんしずぎると重くなっていきます。

肥満細胞からは、他にもロイコトリエンをはじめとしたいろいろな物質が出ます。ロイコトリエンも、主として血管に作用して、鼻症状を起こさせます。ロイコトリエン受容体拮抗薬も最近よく使われます。抗ヒスタミン薬に比べると、マイルドな効き目ですが、これは受容体との親和性が弱く、抗ヒスタミン薬のように大多数の受容体をブロックするまでの力がないためと考えられます。しかし、抗ヒスタミン薬で効きにくい鼻づまりの症状が取れたり、抗ヒスタミン薬と併用すると相乗効果があったり、眠気の副作用がないので、授乳中でも安心して使えたり、長所も多い薬です。

肥満細胞は、好酸球をはじめとした、いろいろな炎症性細胞を呼び寄せる物質も出します。集まってきた炎症性細胞にはいろいろな作用があり、炎症を長引かせるのです。この中で、特に好酸球で産生されるロイコトリエンは、重要な働きをすると考えられています。

ステロイドホルモンは、これらのアレルギーの反応を含め、すべての炎症を軽くする力のある薬です。この薬の全身投与は、アレルギーも強力に抑えますが、副作用も懸念されます。点鼻であれば、ほとんど副作用がなく、くしゃみ鼻水鼻づまりのすべてに有効です。しかし、ステロイド点鼻は効き目が出るのに時間がかかり、数日から2週間続ける必要があります。

血管収縮薬の点鼻(α交感神経刺激薬。市販の点鼻薬のほとんどがこれ)は、鼻づまりに対して即効性はありますが、効き目は短く、長期続けるとリバウンドがある上に、幼児では強い副作用の可能性もあるので、使い方に注意が必要です。

これらの薬を組み合わせて治療をします。どのような薬を使うかは、ガイドラインもあるし、耳鼻咽喉科医は経験も生かして、その患者さんの症状や要望に合わせて、ベストの組み合わせを考えて治療します。花粉症であれば季節が決まっていますので、薬を飲む期間も決めやすいです。ひとつの問題は、通年性(ハウスダスト、ダニ)のアレルギーの薬をいつやめるかです。症状がなくなればやめていいのか、再発させないために長く薬をのんだ方がよいのか。この点の明確な指針はありません。しかし、鼻アレルギーの場合、薬だけで長期間寛解(長い間、うまくいけば一生、治療なしでも症状が出ない)は期待できません。やはり症状がない時は、薬を止めてよいと思います。薬なしで症状を抑えられなければ、下の3.や4.の治療を検討することになります。

3.特異的免疫療法

減感作療法とも呼ばれます。長期寛解が期待できる、唯一の方法です。抗源のエキスの皮下注射を、少ない量からだんだん増やして、長期間続ける方法です。だんだん増やすのは、副作用を避けるためです。いきなり多くの量を注射すると、アナフィラキシーという、全身のアレルギーを起こすことが心配されます。

かつては、たくさんの患者さんが受診する大きな病院のアレルギー外来で、年にひとりぐらい、花粉症の減感作でアナフィラキシーや、それに近い副作用が起きることがありました。と言っても、きちんと対応すれば、すぐ回復します。近年、スギ花粉のエキスも標準化され、そういう副作用も減っていると考えられますが、それでも開業医で、限られた季節だけ治療を行えばよい花粉症に、減感作を行うことには限界があります。現在減感作を行っている耳鼻咽喉科はほとんどありません。区内の基幹病院である横浜北部病院でも行っていません。当院では、強い副作用の出にくいハウズダストの減感作のみを行っています。通年性のハウスダストアレルギーで、一年中薬が必要な方などには、お勧めしたい治療法です。

スギ花粉症については、近い将来、既に欧米では始められている経口的な減感作療法が可能になりそうです。現在、日本でも治験(実際の患者さんによる、有効性、安全性の確認)が、行われています。

4. 手術

他の治療法で十分効果が得られないときには、手術が検討されます。レーザー手術は、痛みや出血もほとんどなく、日帰りで行える手術です。鼻粘膜の腫脹を減らすのが主目的ですが、鼻汁やくしゃみにも、効果が期待できます。CO2レーザーが最も普及していますが、これは表面だけを焼灼するものなので、効果を得るのに複数回行わなければならない場合もあります。当院では、比較的深部まで蒸散させることのできる、半導体レーザーを用い、危険部位を避けて必要な部位に十分な治療を行うために、内視鏡で観察しながら、手術を行っています。

身体への負担の少ない方法ですので、小学生でも可能です。また、花粉症の季節の前に行えば、症状を軽くしたり、薬を少なくしたりすることができます。しかし、レーザーにも限界があり、長期間の効果の持続はあまり期待できないのと、患者さんによって効果の程度に差があるという欠点があります。

粘膜を切り取る手術など、より徹底して行う手術では入院が必要ですが、効果が長期持続することが期待できます。

 

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PageRank

2012-09-17 17:33:04 | 院長ブログ

SEOの勉強を始めて、ウインドウズではGoogleのツールバーというものが使えることを知りました。さっそくインストールして、PageRankという機能を試しました。Webのページを開いた時、Googleが割り当てたそのページの重要度を、ツールバーのPageRankの棒の緑色の部分が長さで表すというものです。

ちなみに、Googleの検索ページは満点で100%緑色。私のこのブログは隅っこの方に少し緑色が見えるだけ。あざみ野棒屋先生や亜沙郎先生やドクターフリッカーのブログは、私のブログの倍ぐらいの長さの緑色でした。国立感染症研究所の週報のページや、テニス365のページや、TOHOシネマズのページなどは、緑色が50%です。

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シルバーウィーク

2012-09-17 13:40:31 | 院長ブログ

16日、日曜日の夜は、近くの市ケ尾高校の花火を、家の2階のベランダから楽しませてもらいました。昨年の9月11日のブログに書いて、これが市ケ尾高校の文化祭の後夜祭であることを、あざみ野棒屋先生に教えていただきましたが、昨年のこの頃には、はもう秋の気配が漂っていたようです。今年は、朝夕が多少涼しくなりましたが、まだ夏です。洋服屋さんはもう秋物を出していますが、こう暑いと、買う側は秋物を買うイメージがなかなかわかず、売れ行きは滞っているのではないでしょうか。

耳鼻咽喉科領域の感染症は、すぐ治ってしまう夏風邪を除けば、夏はかかりにくいし治りやすいです。必然的に、暑い時期は患者さんも少ないので、9月中旬になってこの気候では、洋服屋さんのことを心配している余裕はありません。

しかし逆に言えば、時間的余裕があるので、普段できないことができます。クリニックのホームページの充実も、そのひとつです。とりあえず、このブログを利用させてもらって、毎日ひとつづつ耳鼻咽喉科の病気の解説をして、ホームページの診療案内のページから、病名でリンクできるようにしています。内容に興味のない方には申し訳ありませんが、もうしばらく続ける予定です。

目的の第一は、患者さんへの病気のご説明の補助です。診察の中ですべてをご説明するのは、時間的に難しいことがあります。以前から、好酸球性副鼻腔炎の方には、ホームページを見ていただくように、おすすめしていました。 医師の仕事として、病気についてお話をして、安心していただく、あるいはご自分で病気に向き合っていただけるようにすることが、検査をしたり処置をしたり投薬をしたりすることと同じぐらい大切です。手術に明け暮れていた勤務医時代よりも、開業医になった今の方がそう思います。また、直接収入になるかどうかにかかわらず、人の役にたてれば、仕事の満足感は得られるのだということも、今更ながら実感するようになりました。自分の患者さんだけでなく、広く一般の方の役に立つ内容にできればと思っています。

その病気について検索した方にブログを見ていただき、当院の存在を知っていただきたいという、広告の意味ももちろんあります。ホームページのアクセスを増やすには、テクニックも必要だということも、あざみ野棒屋先生に教えていただきました。今週シルバーウィークの間に、SEOについても、勉強したいと思います。

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