あまのはらふりさけみれば・・・・

北京で単身赴任生活2年、帰国後も中国ネタを書き綴ります。

観光地価格

2014-10-27 22:55:07 | 北京市内ぶらつき記
観光地価格。日本でもよく聞く言葉である。
ただし、コンビニに代表されるような流通の発達したわが国では、
高地ならばともかく、京都市内だからと言ってペットボトル入りの
飲料が、2倍にもなったりすることはないはずである。

中国では2倍は許容範囲としなければならない。
土曜のバスツアーでは、こんなことがあった。

朝、長城に上る前に拙者、ペットボトル入りのミネラルウォーター
を買った。
1本5元(約85円)、市街地での倍の値段だ。ここまでは経験上の
許容範囲だったので、10元で2本買った。

下山後、同行の一員であるドイツ人男性がミネラルウォーターを買
おうとしていたが、彼は手ぶらで一団に戻ってきて、高かったの買わ
なかったといった。
いくらだと尋ねると、なんと60元だと言われたとか。外見上、明
らかに欧米人なので吹っ掛けられたのである。しかし、それにしても
ヒドイ。
隣にいた日本人男性は10元で買ったといった。彼もまた朝には5
元で買ったそうで、なぜ、5元まで値切らなかったのか尋ねると、
観光地では午後に価格が跳ね上がるのは仕方がないそうだ。
なんでも、その日の収入を確保したいがために、釣り上げていくのだ
とか、しばし唖然として聞いていた。

観光地価格、市街地より高いだけだと思っていたが、もっと奥の深い
ものだった。

いや、奥が深いと言うよりは、欲が深いと言うべきか。









ドイツ大使館員と知り合いになる

2014-10-26 13:33:49 | 日記
久々の好天、好転ともいうべきか、空気も澄んで晴れのさわやかな
朝を迎えた。

それなのに少し残念、一日早く好転してくれていたら、という思いが沸き
起こる。昨日、スモッグの中を押して、万里の長城に行ったからである。

スモッグで写真には遠景の長城が映らないという有様で、少しがっかりし
ていただけに、今朝は別の意味でがっかりなのである。

さておき、昨日、こちらで2回目のドイツ語会話の機会をえた。
日本人駐在員向けのバスツアーで長城に行ったのだが、事前に旅行社から
送られてきた座席表で隣が外国人とは知っており、英語圏ではなさそうな名
前に東欧の方で奥さんが日本人なんだろうなぁ、くらいの想像をしていた。
ところが、なんとこれが、ご主人がドイツ大使館員で奥様が日本人というご
夫婦だった。

ドイツ語は、30年ほど前に勉強した言葉だが、若い時に必死にやった(や
らされた)だけに結構、記憶に残っているのである。
同級の学部生180人中、30人近くが語学、とりわけドイツ語で留年、
教養課程から専門課程へ進級できないという、まったく馬鹿げた伝統を守っ
ていた母校で、なんとかこれを潜り抜けるために、かなり必死で勉強したの
は事実である。

出不精のご主人を誘ってくれと奥様に頼まれ、メールアドレスを交換したの
で、いよいよ棚で眠っていたドイツ語辞書の出番到来である。
ポケットに入るサイズはいいのだが、いかんせん老眼によって、小さな文字
が今となっては恨めしい。
ドイツ旅行のために四半世紀ほど前に買った辞書を使うのは、これで2回目
となる。


銀行カード紛失顛末記

2014-10-17 07:18:53 | 日記
 先月、銀行のキャッシュカードを無くし、4日後に無事取り戻した
わけだが、これがまた例によってドタバタの連続であった。

 まずは金曜の午前、その日の昼食、夕食(会食)と週末に必要なお金を
下ろそうと、あるホテル・ロビーに設置されたATMへ。
いろいろと考え事をしながら操作していると、うっかりカードを取り忘
れてしまった。

実は日本のようにカードが返却されての取り忘れとは違い、返却ボタンに
タッチしなかったので、機械の中でロックされてしまったのである。
少し説明すると、取引や照会の終了後に初期画面に戻るのか、カードを引
き出すのかなどをタッチしないといけないのだが、お金だけ受け取って立ち
去ってしまったのである。

拙者得意の後の祭りである。

さてどうなったのか、まぁ帰ってきたわけだけど・・・・。

まずはATMが設置されているホテルに相談。
翌日土曜にならないと行員は来ないので、明日にカードの有無を連絡すると
のこと。
ATM内にあればいいが、万が一落としたとなると、再発行には2週間かかり、
その間、現金は引き落とせず、デビットカードもない状態で生活資金がショート
してしまう。
ATMしか思い当たる節はないのだが、不安な面持ちで土曜を迎えた。

土曜朝、コーヒーを飲みながら文庫本を読んでいるところに電話がかかってきた。
ATMにあったそうで、銀行に行けばもらえるとのこと。
たどたどしい日本語で説明してくれたが、「ホテルのそばのマクドナルドの横の
支店」としきりに言うので、「○○支店だろ、わかってる」と言ってから礼を述べ
た。

土曜午後、用事も済んだので銀行に赴く。
平日と異なり人もまばらな行内では、すぐに順番が回ってきた。
用向きを伝えると、保管庫らしき鍵付きのキャビネットを開けて、小さな箱の
中にある100枚以上のカードを調べてくれた。
その中にはないそうで、土曜朝の発見ならまだ届いていない可能性が高いので、
週明けに来るように言われて、ひとまず安心して、銀行を後にした。

土曜夕方、行きつけのバーでビールを飲みながら文庫本を読んでいると、また
電話がかかってきた。
月曜にホテルに届くので、火曜の朝なら確実に渡せるとのこと。流ちょうな日本
語で説明してくれた。承知して火曜に受け取りにいくことにする。

火曜朝、ホテルに出向く。
「カードの取り扱いが変わり、ホテルが預かることはあり得ない。」と意外な返事。
着信履歴を見せ、土曜の顛末と今ここにいることの説明をする。込み入ったので、
中国語ではなく英語に切り替わる。
再度確認後担当者から電話を入れるとのこと。中国語はできるかと問われたので、
「我希望(I hope so)」と答えて後にする。

火曜午後、担当者から電話がかかってきた。
マクドナルドの横の支店に届いているとのこと。
「○○支店だろ、わかってる。」と言ってから礼を述べた。


早速、マクドナルドの横の支店に出向く。
順番を待つと、土曜に対応してくれた若い、見るからにエリート銀行員といった
男性が対応してくれた。覚えてくれていたので、話が早い。
キャビネットを開けると、箱ではなく封筒を持って席に戻ってきた。
懐かしいカードちゃんがその中から姿を現した。
パスポート確認、受領サインの後、無事に手元に戻った次第。

封筒は新規に届いた紛失物と思われる。
つまりは土曜に見た箱の中の100枚ほどは受け取られないまま銀行が保管してい
るものだと推測する。

ちなみに書類とハンコで引き出せる日本と異なり、カードと暗証しか引き出しの手段
はないこの国で、失くした銀行カードを取り戻しに来ないって、いったいどんなお金持
ちなんだろう???

臨時休業

2014-10-12 08:54:20 | 日記
 相変らずこの国のやることはスゴイ。

 さる木曜、政府は北京市内で臨時休業日を設定すると唐突にお達しを出し
た。

 11月7日から12日まで北京市内の官公庁は休暇だとか。
 学校も従うらしい。会社や工場も厳しい監視の目にさらされており、まぁ
従うだろう。

 前後の週末に振替出勤日を1日ずつ設定して、休暇が増えるのは2日間
らしい。

 来月開催されるAPECに際し、各国首脳に現時点のような真っ白けな
空を見せることを避けたい、そんな御意向が丸わかりで、失笑してしまっ
た。

 金曜、市内各企業は勤務シフトや各種納期の調整など、てんてこ舞いに
振り回されたことは容易に想像がつく。

 車の通行制限なども同時に行われることになっており、国を挙げてお祝い
するという趣旨ではなく、警備の強化や大気の浄化が休暇設定の目的である
ことは隠しようもないほど鮮明。ある意味分かり易い国だと言える。

 お上の御意向、いや御威光がここまで強い国は現在、地球上にどれだけあ
るだろう???