あまのはらふりさけみれば・・・・

北京で単身赴任生活2年、帰国後も中国ネタを書き綴ります。

この1年、そしてこの76年

2013-12-31 01:50:42 | 日記
 この1年、などと簡単に振り返ることは、もちろんできる訳もない。
 すでに記してきたように、これまでに様々なことがあった。
 
 しかしながら、わずか1年である。
 その1年も振り返らないのに、76年である。
 グッと時計の針を戻してみたい。

 1937年、職業軍人であった亡祖父は旧大日本帝国陸軍の歩兵少尉として30歳
過ぎに大陸の土を踏んだ。
 所属した歩兵連隊は、新設で装備も貧弱な部隊だったため、激戦の前線には赴かず、
主に後方警備に従事したらしい。ということは、当地の反日ドラマによく出てくる中
国人をいじめまくるくせに、結局はすぐにやっつけられてしまう何とも弱い軍隊、
番組の悪役を担っていたことになる。
 ただし、昨年の夏にある文庫本で立ち読みをしたのだが、この連隊は軍規の統制が
とれた部隊であったらしく、非戦闘員への残虐な行為はしていないという内容の記述
が、拙者のなかの一抹の不安をかき消してくれた。
 祖父は体調を崩し早々に帰国したお陰で内地勤務のまま終戦を迎え、生き延びるこ
とができたわけだが、祖父の帰国に際して、「漢奸」(中国人の中の裏切者、日本へ
の協力者)とおぼしき人々から送られた、帰国記念の旗は、今も実家に飾られている。
なお、その後に祖父が新兵訓練をしたであろう部隊は、インパール作戦、フィリピン
防衛戦、沖縄防衛戦などに派遣され、これら3つの作戦では、全滅、またはほぼ全滅
を遂げている。戦後、祖父母が自分の実子5人の他に、子供を2人、引き取って育て
たのは、生き残った者の務めだと思っていたのだろうと思う。

 続いて亡父は、40歳代の1980年代から4半世紀にわたり、地方政治家として、
兵庫県の友好州である広東省を中心に何度も訪中した。
 先日、離任を表明した在華米国大使のロック閣下とは閣下の米国ワシントン州知事
時代に何度かお目にかかったという話を父から聞いていたので、そんなことにも因縁
を感じざるを得ない。

 そしていま国交正常化40年を経た北京で、拙者が仕事をしている訳である。
 このように、不肖拙者に至る当家3世代の中国との関わり方は、我が国の中国との
関わり方そのものと軌を一にしている。
 すなわち、戦い、すなわち、関係を修復し、すなわち、その歴史の上に成り立つ関
係の中で付き合っているのである。
 
 本年はこれで筆、いやキーボードを置くことにする。
 よいお年を。

 去年今年(こぞことし)故郷に帰る暇もなく くまねこ(筆者)

ダブル・スタンダード

2013-12-29 09:27:51 | 日記
 先日読んだある報告書に、中国の方が日本より値段の高い商品があり、一部ではすでに
価格の逆転現象が起きている、という趣旨の文言があった。
 また日本の100均で中国人がお土産を買いあさる、そもそもほとんど中国製の品物な
のに、品質の高さゆえに買いあさるという記事を読んだ。

 我が意を得たり、であった。
 当地に赴くまで実感がなかったのであるが、中国企業および中国人経営者による中国人
蔑視ほど甚だしいものはなかろう、とさえ思う。

 食料品や高級品はさておき、日本で販売される商品の多くは中国製である。
 しかし、中国ではそのような高品質の商品は販売されず、偽物か粗悪品が跋扈(ばっこ)
している。

 知り合いの中国人には、いつも訴えている。
「『企業は自国民を馬鹿にするな!』ともっと声をあげなければ、消費者である中国人は声
をあげなければいけない。」と常に訴えている、切実にそう思う。

 今や世界の工場としての地位を確立した中国は、精度の高い製品を作る能力を十分に持っ
ている、にもかかわらず、売られているモノは実に粗悪である。

 中国製の製品への信頼度の欠如、これまた甚だしく、中国企業・中国人営者が自国民を見
下しているのに対応して、消費者としての中国人は、中国製品を余り信用していないのであ
る。実に不幸、悲劇でもあり、喜劇ですらある。

 輸出用と国内販売用といったダブル・スタンダード、二重の基準を設けることなく、誰も
がこの国の技術水準に見合った商品を適正な価格で入手できる日が、そう遠くない時期に訪
れることを、一人の消費者として願っている。

来年のカレンダー

2013-12-28 03:57:00 | 燕京歳時記
 「来年のことを言うと鬼が笑う。」
 あまり先のことを話題にしないのは中国でも同じらしい。
 
 12月の9日だったと思う、日本商会(商工会議所のような組織)のメルマガ
で、2014年の休日について、国務院(中国政府)がネットで人気投票をして
いる、という内容のお知らせが来た。

 「今頃何やっとんじゃい、早よせんかい!」とツッコミたくなる気持ちなのだが、
こんな時期まで来年の予定が立たないって、近代国家(現代ではもちろんない)の
体をなしていない、この国の立ち遅れた一面を如実に表している。
 国民の皆さんはどうやって予定を立てるのか、すでに配られたり売られたりし
ているカレンダーには結局、手書きで祝日をマークするしか手がないのか、など
など考えてしまう。

 来年まで3週間を切った、12月11日の午後、ようやく予定が公表された。
 このスピード感のなさ、体たらく、唖然とするばかりなのだが、1月31日の
春節(旧暦のお正月)では、従来休暇になってきた大晦日を休暇にせず、一日休
暇が後ろに(私の予想よりも後ろに)ズレルなど、大方の予想を裏切るものとな
った。
 春節、国慶節(10月1日 建国記念日)の7連休を設定するにあたり、悪名
高かった、土日の振替出勤による9連続勤務をなくし、最大でも8連続勤務にと
どめたことは、チョッピリだが評価に値しよう。
 ただし、以前も指摘したが8連続勤務は、日本でいう労働基準法の明確な違反
であって、国を挙げて法律違反している事実はなんら変わりないことは再度、指
摘しておく。

 現在のところ、春節は田舎(親元)で過ごし、国慶節は旅行する、というのが、
典型的な行動パターンだが、都会での2世、3世が主流になる近い将来は、春節
も旅行シーズンになるだろう。
 秋の行楽シーズンと言っても、国慶節に旅行が集中する、そんな傾向はしばら
く変わりそうもない。
 いずれにせよ、中国人、中国企業と付き合ううえで、こうした年間の行動パタ
ーンを把握することは、初歩の初歩であり、必須なのである。

スマホ壊れる

2013-12-27 02:49:27 | 日記
 いやー、やっちゃいました。
 手袋をした手だけに、手が滑ってスマホを放り投げてしまいましたわ。
 運悪く、3Gだけに重力が重いのか、Gがかかって地面にたたきつけら
れたスマホくん、壊れてしまいました。
 手に持ったまま、いきおいよく歩くからいかんのでしょうが、後の祭
りでございます。

 早速その翌日に、区役所の向かいにあるというサービスセンターに行
ってきました。
 大丈夫かいな、と思うくらい質素で小さなショップでしたが、これが
思いのほか丁寧な対応で、「やればできるやんか。」と思いました。
 中国のサービス業のレベルは一般的に低いです、だから意外でした。
 (日本のサービス業のレベルが高すぎる、とも思いますがね。)
 
 故障の具合を訴えて、スマホの暗証番号を伝えると、テキパキと状況
を確認しつつ、書式に記入してくれて、名前と連絡先を書いてくれとい
うので書き込みました。
 帰国するので連絡先は勤務先でいいかと尋ねると、話が分かるように
だけしておいてくれと、確認も怠りなく、明日か明後日には状況を連絡
できると思う、とこちらの知りたいことを、次々に話してくれて、誠実
でしっかりした対応、まじめな態度に好感が持てました。

 若い彼ですが、こうした一種の苦情処理部門で働くだけあって、有能
な人材なんだろうと、感心しました。

 それにしても早く直るといいけど、彼が指摘してくれた、破損個所が
結構キツイかなぁ、ウーン、買い替えも視野かと。

 買い替えとなると、日本円で1万円は軽く超えるなぁ、痛いなぁ。

寒い、痒い、食いたい

2013-12-26 06:14:54 | 日記
 こちらは既に、最低気温は連日の氷点下。
 本邦も降雪の便りなど冷え込んだそう、如何かしらん?

 さてこちらは寒さもさることながら、乾燥が半端ではなく、スゴイ。

 年のせいか、脂ぎっていないためか、乾燥肌で痒い痒い。
 オッサン、なんと人生50年を前に日本では経験のない、風呂上
がりのローションを塗ったりしてますねん。

 加湿器は当然、フル稼働。
 それでも足りないので、濡れタオルを干したり、濡らした新聞紙
を床に置いたり。

 この新聞紙、朝にはカピカピになってます。
オッサンまで「干からんポツ」にならないように、水分補給は割と
こまめにやってます。

 さてさて、本日これから帰国の途につきます。
 刺身が食いたい、ラーメン食いたい、卵かけごはんが食いたい、
中華が食いたい、ん???
 だって、中華丼や天津飯は中国にはないもんでね。
 それにサルモネラ対策も不十分で、生卵はね、食えないんです、
こっちでは・・・。

 そうだ、カレーライスを作ろう!

 うーん、食うことしか頭にないのか、自分でもそう思うのであった。
 まずは、関空に着いたら「がんこ」でお寿司ですな。