あまのはらふりさけみれば・・・・

北京で単身赴任生活2年、帰国後も中国ネタを書き綴ります。

米英を撃破す(何とも物騒な)

2013-09-30 06:00:16 | 日記

 タイトルもここまでくれば、もう東スポを超えて失言レベルか?
 もちろん喧嘩をしたわけではない。

 過日、顔なじみの欧米人に交じってビールを飲みながら、本を読んでいると、
英国人2名、米国人1名、中国人1名が、パソコンでクイズゲームを始めた。
 この中国人はまったく回答できず、実質は3人の戦いに。

 なかなかオーソドックスのようなのだが、問題の途中で誰かが答えてしまう
ので、サッパリわからない。
 隣席の中国人イケメンと二人で、何やらサッパリ聞き取れんと、ぼやいてい
たところ、ジャンルが地理に変わった。

 拙者の18番か19番である。

Q1 国の北部にポー川が流れる、その国は?

 誰も答えないので、イタリアだと答えた。みな正解の判定に驚く。
 ついでに流域では米作が行われると解説してやったら、更に驚いていた。

Q2 DFWの略号、どこの空港?

 続けて沈黙したので、ダラス・フォートワースとフルネームで答えてやった。

 いや、実に欧米の地理に関し、欧米人を負かすのは気分がよい。
 やはりどこかに欧米へのコンプレックスがあることの表れでもあるのだが。

 彼らは面白くないのか、ジャンルを変えてしまった。
 これが拙者には良かった、不敗神話を残したまま引退したチャンピオンのよ
うになった(いささかこれも大げさが・・・)のである。

 ここで、隣の中国人イケメンから問われた。

Q3 なんでそんなこと知ってるの?

 ポー川については、大学受験の勉強をした際の知識、DFWはまぐれ当たり
で、5年前に半日かけて空港施設の見学をしたので覚えていると説明した。
 3問目がでたら、わからなかったかも、と二人で談笑した。

驚き!日本のことがニュースで流れる

2013-09-29 13:23:04 | 日記

 日本のことはほとんど報じられず、日本と言えば大体は、現在の
日中関係に関し、政府の代弁者でしかないテレビが、なんとしかも
CCTV(NHKに相当する)が日本の経済ニュースという形で、
LINEに関するニュースを流しているではないか。

 しかも日本人の発言を吹き替えずに字幕で紹介するなど、これは
今まで見たことのない放送形式。

 しかもしかも、フェースブックやツイッター、ユーチューブといっ
た外国と自由につながる危険性のあるものを禁止しているこの国で、
最も危険な日本人とのつながりを許す、LINEを報じること自体が
驚きである。

 実際には、フェースブックもユーチューブも抜け道があって、若い
世代では日本のドラマは相当人気があるし、風穴はとっくに開いて
いるのだが・・・。

 LINEも近じか禁止されるのではないか、と日本人同士では噂
しあっていただけに、大いに驚き、急きょ書き込んだ次第。
 

秋の七草、見つけた4種

2013-09-29 11:36:49 | 燕京歳時記
 さて、実は今回も、第4回北京国際山歩き大会の番外編である。
 しばし老人の繰言にお付き合いいただきたい。

 秋の野に咲きたる花をおよび(※指のこと)折り掻き数うれば七種の花 憶良

 遣唐使OBの山上憶良は、秋の野山に見つけた花を指折り数えたら7つだったそうな。

 ①萩の花➁尾花③葛花④撫子の花 また ⑤女郎花⑥藤袴⑦朝貌の花 憶良

 この7つだそうである、ちなみに7番目の朝貌は、朝顔ではなく桔梗のこと。

 秋の野山に放たれた拙者、実は、せっかくなのでこの7つを探しながら山道を
登っていたところ、園芸種も含め4つを確認した。ただ余裕がなくて桔梗の写真は
取り損ねてしまった。

 まずは萩、ヤマハギと言うのだろうか、枝ぶりも小さく、日本の街中で見かける
ような一定の塊をつくるような生え方はしていない。花も小ぶりで、何でも中国の
方が大きいと考えがちだが、中にはこうした例外もある。
 尾花、ススキだがこれも何種類かあった。大体日本のものと同じ。
 撫子、やはり中国産の石竹であって、園芸種しか確認できなかった。
 桔梗、一箇所、ある程度かたまって咲いていたのだが、時間を気にしていて写真
を撮る余裕がなく、帰り道にと思って進んだが、帰りはへとへとでそれどころでは
なくなってしまった。残念!

 さて憶良は、中国での経験を詠んだものなのか、日本での経験を詠んだものなのか。
 日本にいればそんなことは考えもしないが、実際に中国で秋の野に出てみて、4/7
を発見してしまうと、さてどっちかな、なんていうことを想ってみたりもする。
 それはそれで、楽しいことである。

 とりあえず写真はまたの機会に、このgooはリンクや写真がコピーペーストでき
ないので、結構面倒くさいのです。横着して済みません。

法制史、日本史などの本を買う

2013-09-28 08:50:50 | 日記

 いつも軽い話、柔らかい話しか書いていないので、いささか硬い内容になること
をお許しいただきたい。

 ある喫茶店で、書棚にあった、70年代半ばから00年代半ばにわたる30年間
の中国の現代法制史を解説する書物を手に取ってみた。一応、これでも法学部卒な
ので、興味があったわけだが、なんと、かなりの部分がわかるのである。
 物権変動とか、なんだかそのまんまだし、法制史の本を買ったらおもしろいだろ
うと思ったので、早速書店へ行ってみた。
 30年から3000年になって、だいぶん内容は薄まってしまうが、通史を1冊
で書いた本があったので、東洋法制史の復習、随分と間の空いた復習だが、難しく
なさそうなので買うことにした。
 喫茶店で見た本の書きぶりが気になってなっていた行政法の分野について、入門
書があったのでこれも買うことにした。30年を振り返る、冒頭の本の中で行政法
は、ドイツ、日本のものを取り入れてきたとあったので、つまりはVerwaltungを行
政と訳した日本の行政法概念を相当取り入れているだろうことは容易に想像がつい
たが、実際に入門編を手に取ると、国家作用の中での行政の議論の次に、行政主体、
行政行為論があって、許可についての1節があって、行政罰。なんとその次には、
驚いたことに行政訴訟についてもページが割かれている。
 この国の政治体制、国民の権利義務を考えたときに、そもそも行政訴訟という言葉
すらその存在が想像できない代物だけに、要するに、この国でそんなことをしたら
国家反逆になりかねないのではないかと思ってしまうだけに、これは絶対に読まな
ければと興味が湧いて買うことにしたのである。

 さて、これでおしまいと思って、通路へ出ると、お勧めの本が並ぶ棚の中から、
「日本簡史」なる1冊が目に飛び込んできた。
 いったい、日本のことはどう書かれているのか、特に気になるあの時代のことは
どう書かれているのか、手に取ってみることにした。
 この本は、実に新鮮な驚きを与えてくれた。なんと、読める、ほとんどすべてが
判るのである。
 序の部分の日本解説が秀逸で、数値等を用いて正確に紹介する一方で、
「したがって海抜の最高は3700m台の富士山である。」とか確かに8000M
級の国からしたらそうなんだろうなぁという記述や、「漢字文化を有し、外形上は
似ているようにみえるが、日本の文化は中国とは全く異なり、奥深いものがある。」
とまぁ高校生ではわざわざ日本史はやらないだろうから、大学生の教養科目レベル
なんだろうが、冷静に分析しているところが気に入って、これも買うことにした。
 本の体裁、厚さは、ちょうど山川の日本史、今の高校生が使う、内容の薄っぺらい
程度なのだが、何せ漢字ばかりなので、内容的には拙者の時代の山川の日本史より
もかなり濃い。実際いま大和朝廷(大和政権と書かれている)まで来たが、渡来人
の記述などは、統一国家である秦の圧政と短期間での崩壊が、周辺民族の移動を促
し、玉突きのように日本への移民も発生したといった趣旨の記述があり、なるほど、
そうだったのか、そうとも受け取れるなぁ、と認識を新たにしたが、このように中国
との関係を意識した記述になっており、そういう意味においてもなかなか興味深い。

 しかし、こんだけ、つまり3冊買っても日本円では千数百円なのである。
 安い、本は実に安い。

 レジに向かうと、今度は山積みに陳列された本の中に、「菊と刀」の中国語版を
発見、一瞥すると、さすがに難しいわとあきらめかけると、中国語版と英語版の
セットが隣にある。気になるお値段は、約400円、2冊ですよ。日本なら洋書部
門で英語の「菊と刀」、ペーパーバックでも千数百円はしませんか?
 何度も書きますが、中国では、本が安い。

 結局、冊数にして5冊の本を買って、なんだか自分がチョッピリ賢くなったような
錯覚に陥りながら、繁華街、王府井(ワン・フー・チン)を後にしたのであった。

日語ってあんたら何族?

2013-09-26 00:36:26 | 北京市内ぶらつき記
 さていつものとおり本編をそっちのけで番外編から記していこう。
 快晴の天気、クリアな空気に恵まれた9月14日の土曜日、第4回北京国際山歩き大会
に職場の同僚2名と一緒に参加した。
 100キロ走破の競技部門や30キロの難関コースはともかく、往復16キロのレクリ
エーション部門は、外国からの参加などあるわけもなく、焦った(?)北京市国際交流協
会の日本担当の方から、「泣き」が入って、半分(以下)仕方なく、半分(以上)は、
レクリエーション部門の折り返し点である、日本人観光客の視点では一種の秘境である、
通称「川底下村」に目がくらんで、参加したのであった。

 ここまで書いて、番外編か、と思われるかもしれないが、拙者としては、番外編が面白
かったのである。

 谷底添いの緩やかな山道を、田園風景や植生・植物、奇岩が風化しない乾燥した地形の
造形などを物珍しく楽しみながら、1キロ15分ペースで登っていくと、子供連れや年配
の参加者を少しずつ追い越していくことになる。

 途中で健脚コースへと進んだ中国人スタッフと別れ、日本人二人、関西訛りで話しな
がら進んでいくと、一組の50台後半から60代前半の御夫婦(だと思う・・・。)を
追い越すことになった。

 男性の方から、振り向きざまに、声をかけられた。
「あんたらの言うてること、サッパリ聞き取れんけど、何語なん?」(※ 原文中国語)
ときたので、はい?と思いながら、二人仲良く揃って、
「日語。」(※中国語で「日本語です。」という意味。)
と答えたところ、何とさらに、
「日語、それどこの言葉なん?」(※ もちろん原文中国語)
ときた。
 顔を見合わす日本人二人、相前後して、
「日本」と答えたものの、それでも怪訝そうなオヤジさんにトドメの一言、
「日本国」というとようやく事態を理解したようだった。

 たしかにオヤジさんには理解しがたかったのかもしれない。
 二人のうち一人は色白で目鼻立ちの整った小顔の女性に、もう一人は浅黒く鼻が天井を
向いた頭でっかちなオッサン(もちろん、筆者のこと!)、この異様な組み合わせが、
何やら同じ言葉を話している、とくれば多様な民族を有する中国のどの民族なのか、
彼の頭には、
「いったいこいつら何族なんだろう???」
そんな思いがよぎったことは、冷静に考えれば想像に難くない。

 もちろん中国人は簡単には一つにくくれないが、案外、日本人も簡単には一つにはくく
れないと思った次第。

~ まだまだ続く、乞う、ご期待。 ~