退職女のアメリカ便り

オーストラリアンシェパード、ジュンタのマミーのアメリカ、セントルイス生活

#968: 理想の最期

2018-01-15 21:18:25 | アメリカ便り
母親のことを考えていました。
ホスピスで5週間ほど闘病したあと亡くなりました。
私は最後の1ヶ月、毎日病院通いをしましたが、今、後悔していることは“自宅で看取ればよかったかな~”ということです。
1ヶ月の間2泊3日を大好きな家で過ごしましたが、そんなに短い命だったらずーと家において置けばよかった。

死んでいくものにとって“理想の最期”とは何でしょうか。

私の母にとって“理想の最期”とは、娘の私が24時間そばにいて、食事を作ったり、お茶を入れたりしてくれ、“迷惑をかけたくないけど”と思いながらも甘えというか我がままを言い、私がコンピューターに打ち込んでいる音を聞きながら、そして同じ空気を吸いながら死ぬことが理想だったと思います。

最後の1ヶ月どうしてそれをしてあげられなかったかな~と思うとそれが後悔です。

人間にとって“理想の最期”とは、生きて元気なうちはいろいろと“理想”を考えつきますが、実際死に直面すると“理想”は“理想”でしかなくなります。

誰かが言ってました。

“理想の最期”は先に死んでいくものから学べ、と。

アル中、生涯ろくでもない人間で通した親父にしても、手抜き主婦の外面良しの母にしても最後がよかったと思います。
最後で、その人の人となりを見せてくれた。

それは死が近づいた中での思いやり、心遣いでした。
別にはっきりとと態度に出したものではなく、私が感じ取ったものでした。
こうやって人を思いやる余裕を持って死んでいく、それがまさしく“理想の最期”だったと思います。

私も最期が近づいてきたら、人を思いやる余裕を持って死んでいきたいと思います。

今朝起きたら雪がうっすらと積もっていました。

オリンパス、200倍レンズでとりました。









ハブグレジュンタのマミー

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4 コメント

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うちの父も (しゃちくん)
2018-01-17 11:49:18
脳梗塞の症状が見られて救急搬送。入院から3週間ほどで一時帰宅が認められて土曜日の午後に迎えに行き、念願だった自宅の風呂に浸かり風呂上りに2度目の脳梗塞を発症して救急車で病院に戻る。
半身まひの後遺症が残り、リハビリ専門病院に転院させようと検討していたら末期の癌が見つかりあっという間にこの世を去りました。

後で考えたら僅か数時間でも自宅に戻る事が出来て良かったと思います。
本人も家族も全く予想もしなかった父の死を私はそう受け止めるようにしてます。
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ありがとうございます。 (ハブグレジュンタのマミー)
2018-01-17 12:51:05
風呂に入るために家に帰ってきたんですね。私の母も一時帰宅でゆっくり風呂に入ることができました。

判ってはいるのですが、感情と理屈は別々。
しょうがないですね。

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Unknown (MONA)
2018-01-17 21:49:29
ジュンままさんの素直な文に、涙がとまりませんでした。
折にふれ何度も思い返し、少しずつ「これでよかったのだ」と受け入れていくのですが、時間がかかりますね。

>それは死が近づいた中での思いやり、心遣いでした。

>別にはっきりとと態度に出したものではなく、私が感じ取ったものでした。

親から子へ、きちんと渡されたものです。
良かったですね。
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MONAさんへ (ハブグレジュンタのマミー)
2018-01-19 14:59:13
コメントありがとうございます。
本当に時間がかかりますというか、以前より余計に思いが募ってきました。
時間がもっともっと必要でしょうね。
母が私を必要としていただけではなかった。私も母を必要としていた。
おととい母の弟がなくなったことを知りました。母もさびしくないでしょう。
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