横浜から北海道の山村に移り住んだ、我が家のつぶやき

北海道追分に移り住み5年。今度は追分から恵庭へ。毎日が新鮮で愉しい事だらけ。そんな生活を気まぐれにおしゃべりしています。

働くとは? 一家の長とは? 

2010年10月18日 20時45分44秒 | 

26歳の知人男性が我が家をおとずれた。

神妙な顔付き。

座るなり “辞表を出してきました” と言うではないか。

“えっ?!”

1歳と来年2月出産予定の2児のお父さん。
3DKの新築一軒家の社宅に住み、家賃なし、水道、ガス代なし。電気代のみ個人負担。
手取り19万。
小遣い3万、たばこ、お酒代は含まれず。

よく考えた結果ではなく、ちょっとした成り行きで不満をぶつけ辞表を提出したものの、取り成す人間がいて一度は辞表撤回になるが、その後の態度が上の人間に不快感を与えたようで、結局辞めざるを得なくなったようだ。

“お世話になりました、ありがとうございます。“

8年勤めた職場、勤務時間が不規則で休みも容易に取れず、正当な自己評価もされず、上司の姿勢にも疑問ありと。

う~~~よくある話だね。

仕事は早く、後輩からは慕われ、yes・noをはっきり口に出す、なかなか男気のある青年。

どちらかの夫婦の実家でしばらく世話になるという。

ボーナスを目前に、出産を目前に・・・
けっして悪くない生活レベル。

どれもふいにしちゃった・・・

よかったのか、悪かったのか。

“働かざるもの飲むべからずと、嫁が発泡酒1本しか飲ませてくれないんです”と
タップリ飲んで帰って行った。

未来に幸あれ!
















70の手習い

2010年10月15日 23時17分01秒 | 
猟師のてっちゃんが久しぶりに我が家に遊びに来た。

この時期、早朝と夕方、鹿撃ちに出て行く。

鉄砲を持って50年。いまだ現役。

てっちゃんは向学心旺盛で、昔はロサンゼルスの銃砲店まで買い物に出かけている。

「相談なんだけど、冬は鹿撃ちをしないから、なんかしようと思ってるんだけど、パソコンって難しいか?」

「大賛成!ちょっとやってみる?」

検索したのは以前行った、ロスの銃砲店。

“このおやじだよ!一緒に酒を飲んだんだ!”

“バッファローのツアーだって、やってみたいあな~”

懐かしげに楽しげに画面を覗き、 “やっぱりPCは便利だ~” と感心しきり。

60の手習いどころか、70の手習い。

フレーフレーてっちゃん!!


人間模様

2010年03月30日 00時42分28秒 | 
最近、早く寝てしまう。

仕事から帰って、夕飯を済ませ、ボ~ッとテレビを観ていると、

瞼がくつきそうになっている。

“もう寝よ~っと”

時計を見ると、20時半。

“早いけど、もう駄目、横になりたい!”

“お休みなさ~い”

今の仕事は足が棒になる。

動くこと動くこと。

きついな~って思うけど、

ここはなかなか面白い人間模様が観察できる。

もうちょっと見てみようかな~って思っているんだ。

年季の入った妙齢な女性や、ピチピチなうら若き女性などなど、

多種多様な人間模様。

給料をもらいながらこんな楽しみもあるなんて、

ラッキー!!

時間のゆとりが心のゆとり。

2009年12月30日 22時28分33秒 | 
鉄砲撃ちのけいちゃん、
65歳、独身。

内地から両親、兄弟4人と未開のこの追分に開拓民として入植。
親父さんは呑んべいで大の博打好き。
長男のけいちゃんはお袋さんを助け、親父さんが残した借金の返済で婚期も逃し、
ただただ働いてきた。

そんなけいちゃん、親父にたがわず酒好きだ。
そしてとっても物知り。
30を超えてから通信制で高校を卒業し、勉強のため、アメリカまで行っている。

まあ~人によっては、変わり者って言うかもしれないけど、
私は気に入っている。

朝、散歩をしていたらバッタリ出会った。

寒い道路で長話。

“これから呑むんだ~”って助手席にはビール缶。

“じゃ~よいお年を!”

料理は得意なけいちゃんだけど、おせちは用意してないだろうな~。

早速、お重に詰めて持って行った。

“俺、こんなのもらうの生まれて初めてだよ!ありがとう!”

素敵な笑顔がそこにあった。

私こそこんな事が出来るのも、北海道に来て、あくせくする事のない生活がさせているんだね。

感謝だよ。

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ログハウス

2009年09月22日 21時47分37秒 | 
車を走らせていたら、

あら?ログハウスだ、写真撮らせてもらいたいな~



“こんにちわ! 素敵な家ですね。写真撮らせてもらってもいいですか?”

“いいですよ、自由にお撮り下さい。中も見ます?”
“嬉しい~是非!”

黒髪の、輝く黒い瞳が印象的な素敵な女性が案内して下さった。

ドアーを開けるとカランカランとカウベルの音色が。
中に入ると、ぷ~んと木の匂いがする。
シンプルな優しいインテリア。
ねこが気持ち良さそうにのびをしている。
一階は台所、居間、洗面所、お風呂。
冬は薪ストーブが焚かれる。
ぐるっと階段を登ると、部屋がふたつ。
作りつけのベットにテーブル、ロフトがある。
ベランダに出ると広~い草原が迎えてくれた。
白い犬が見上げてる。

いいな~
とっても落ち着く。

初めてお会いしたのに、沢山のおしゃべり。
このログハウスをこの素敵な女性が、5年をかけ、一人で作り上げたなんて、到底信じられない。
でも本当なの。

丸太の皮を剥ぎ、
土台を作り、
丸太を組み上げ、
壁を塗り、
ドアーはもちろんの事、ベット、テーブル、窓付け、
何から何まで一人でやったんだって。

ひぇ~!だね。

“またいらして下さい、ゆっくりおしゃべりしましょ”

“ありがとう、絶対寄らせてもらいます。さようなら~”

いつのまにか空が茜色に染まっていた。

またひとつの出会い。

人っていいな~
言葉が人の出会いをつくる。