横浜から北海道の山村に移り住んだ、我が家のつぶやき

北海道追分に移り住み5年。今度は追分から恵庭へ。毎日が新鮮で愉しい事だらけ。そんな生活を気まぐれにおしゃべりしています。

出会い

2019年02月26日 16時50分50秒 | 

札幌雪祭りの雪像取り壊しを見ようと、前日はホテル泊まり。

夫より一足お先に札幌に向かう。

札幌行きの電車は大きな荷物を持つ人で満員。

日本語ではない言葉が行き交わっている。

まずはチェックイン。

雪祭りの最中は予約取りが難しく、高い。

そんな中見つけたホテル。

部屋は狭いが、泊まれるだけで上等。

しかも狸小路まで徒歩5分。

さっそくお出掛け。

地元民が通う安くて美味しい、昼開店のいつもの居酒屋さん。

広い店内は沢山のお客さん。

「こちらにどうぞ~!」「おひとり様ご案内!」と威勢のいい声で、カウンターに座る。

90分飲み放題780円。

ビールはスーパードライとクラシック。

壁に貼られたメニューはどれも美味しそう。

まずは、

白子、ほやの塩辛、ナマコを注文。

とくれば、日本酒だね。

桝に並々と注がれたお酒に口を運ぶ。

おっとっと、

こぼさないようにこぼさないように。

夜勤明けの疲れがひとっ飛び。

極楽じゃ~~

いい心持ちで呑んでいると、左隣からタバコの煙が漂ってくる。

若い時は「あらいい香り」と気にも留めなかった煙が、この頃むせ込むようになってきた。

喘息がやっとよくなってきたところだったので、

「ごめんなさい、煙が苦手で。」とお隣さんに声を掛けると、

「あっ、すいません。」とすぐ消してくれたではないか。

そこからおしゃべりが始まった。

休みが急遽取れ東京からいらしたご夫婦だった。

「失礼ですが日本人の方じゃないですよね?」

(いつも言われる台詞だが、そうかな~)

東京生まれの私には、久しぶりの東京人とのおしゃべりは、ほどほどに楽しい。

ひと時おしゃべりをし、真っ赤な顔で、これから小樽に向かいますと、お別れ。

今度は、

きれいなシルバグレーに黒のスーツが良く似合う右隣の男性とおしゃべり。

この方も東京の方で、ひととき東京談義。

私を「ママ」と呼び、

初めての人とこんなに話をするなんて信じられません。

こんなところを妻が見たら驚くと思います。

この方もほんのり赤い顔で、

「これから会食がありますので失礼します。飲み放題なのにおしゃべりしてしまい申し訳ありません。」

とお別れ。

確かに飲み放題なのにわずか3杯。

まあ、でも、

東京の地名、東京の駅、そんな懐かしいおしゃべりが出来ただけでも儲けもの。

街は人に出会う。

やっぱ、

たまに街に出よう。

と、この日も思った。

 

 

 

 

 


札幌雪祭りの最後。

2019年02月26日 16時31分05秒 | 季節

2月11日、札幌雪祭り最終日、ホテルを予約する。

雪像の取り壊しを翌朝見るためのお泊り。

去年は取り壊しを見るための席を設けていたが、イメージが悪いとの理由で今年はなくなった。

自衛隊制作の大雪像フィランドの「ヘルシンキ大聖堂」の側には早朝から人々が集まり出した。

NHKや北海道各局がカメラを構えている。

自衛隊員が像の前に集合すると、

カメラを持つ人々が一斉に動きだす。

しかし、それからが長い。

しびれを切らした報道人は小さな雪像の取り壊しを撮影している。

取り壊しを見るために泊まったのに、

長い待ち時間。

私も寒さにしびれを切らし、取り壊しを見ずにホテルに戻っていったのだった・・・

 

 


春遠し

2019年02月26日 15時58分25秒 | 季節

2月が終わろうとしている。

真っ白だった道路が本来の姿を見せ始めた。

ちょっと気にしながら走っていた車たちが勢いを増している。

危ない 危ない。

北海道の事故件数は高いと聞く。

でも、

気持ちはわかるなあ~

私でさえ、今まで夫の運転で仕事に出掛けていたのに、

最近は自分で運転を始めた。

土手にふきのとうが顔を出したとのニュースが聞こえてくる。

そんな季節になったんだなあ~

我が家もふきのとうで土手が埋まる。

もうちょっとだね。

福寿草も雪の下から顔を出す。

ハッとする鮮やかな黄色と残雪の対比が春の訪れに華を添える。

と思っている中、

外を見ると・・

木々が大きく揺れ、雪が慌ただしくあっちにこっちに入り乱れ降っている。

あらあら、

積もりそうな予感。

北海道の春は、まだ遠し。

 

 

 

 


立春とは名のみばかり。

2019年02月09日 20時25分16秒 | 季節

只今21時、氷点下17℃。

昨夜は氷点下23.5℃まで下がっていた。

霧氷を楽しみに早起きしたけど、

見られなかった。

風がなかったようだ。

木々に真っ白に凍りつく氷の花は美しい。

 

横浜から北海道に来て初めての冬は、感動、驚きの連続だった。

そこは追分。

ボットントイレの真ん中が、だんだん富士山のように盛り上がり、

広大な雪原に、きつねやうさぎの足跡が幾何学のような模様を描く。

楽しくて、面白くて、美しくて。

外に出るとウキウキ。

濡れたタオルをぶんぶん振り回して立たせたり、

滑り台や雪のベンチ、大きな雪だるまを作り、

遊びまくり、

霧氷、樹氷、ダイモンドダストに心躍り、

凛とした空気感に震え、

北海道の冬が未知の世界に思えたものだ。

当たり前と思っていた横浜の生活から、

お風呂の残り湯はカチンカチンに凍り、

洗濯機のホースもカチンカチン。

サバイバルのような山村生活が面白く楽しく。

当時はね・・・

氷点下の世界は美しい。

だけど・・

春よこい。

 

 

 

 


冬の過ごし方

2019年02月09日 14時35分24秒 | 季節

由仁町の農家へお米を買いに行ったついでに、近くの温泉に寄ってくる。

 

     

     

気温は低いものの、風がなく穏やかな日和。

どこか治療中なのか、顔にカバーをつけたワンコと、ゆったりのんびり、とことこ散歩する方に出会う。

田んぼと畑は雪にスッポリ埋もれている。

なだらかな坂を登り終えると、「ユンニの湯」に到着。

ここはコーヒー色のモール湯。

2月3月は450円。

大きな樹木に囲まれた雪景色を見ながら温泉に浸かる至福の時間。

ここは泊りも出来る。

カナダ産のホワイトパインで造られた重厚なログハウス。

最近ふと思い立って、着た切り雀でさっさとノーメイクで泊まってきた。

自宅から車で30分。

吹雪いていなければ大丈夫。

何をするでなし、

ただ温泉に浸かって、暖かい部屋で休む。

それだけ。

築55年隙間だらけの、やたら広く寒い冬の我が家での、

貴重な冬の過ごし方。

 

 

 

 


夜勤中

2019年02月07日 19時52分11秒 | 仕事

朝までトドのように微塵も動かず寝ていたYさん。

昨夜は・・

21時、0時、2時半、4時、

ムクっと起き、靴を履こうとしているではないか。

“どうしたの? トイレ?”

“うん”

いちに、いちにと手引きで歩く。

もう一歩もう一歩前に出て。

今度は後ろを向くからね~

はい、座って~

いいよ~座って。

便器に座るまで時間が掛かる。

座ったものの、

出ない。

尿取りパットにすっかり吸い取られていた。

“出ないや。”

ベットにいちに、いちに。

4時、

おっとと、足元がふらついている。

やや重量気味のYさん、共倒れになっては大変。

やはりパットにタップリ。

パットを取り替えている最中、

手に生暖かいものが・・・

あらら・・・

もう終わりかと思いきや、

あらら・・・

いちに、いちにとベットに戻り、

今宵のオシッコタイムが終わった・・・

トドのように寝ながら掛物を濡らすか、

掛物を汚さず、夜な夜ないちにいちにとトイレに行くのか。

ふ~

夜勤明け、カラオケで歌いまくる真知子だが、

今日は自宅で爆睡したのだった。

 

 

 

 


生きるとは

2019年02月06日 15時00分24秒 | 仕事

施設入所が決まるまでお泊りをすることになったYさん。

パーキンソンを発症しており、小刻み歩行で尿失禁、介護度が高い。

食事は全介助と申し送りがあった。

手は麻痺している訳ではないし、衣服の着脱時はご自分でやろうとしている。

充分手は動く。

なのに全介助?

もったいないな~

これだけ動くんだから。

おにぎりを作ってみた。

お皿にのったおにぎりを見て、“かわいいな。”とにっこり。

手を出し、口元に運んでいる。

小さなおにぎり2個はYさんのお腹にパクリと消えた。

じゃおかずもと、お皿のお肉もパクリとお腹に。

やった~!

翌朝の申し送り、

“家族から介助をしてほしいと言われています。”

“おにぎりはともかく、おかずを手づかみさせるのはダメだと思います。”

“前のところではスプーンを使っていました。”

う~~~~~

ちょっと意義を申し立てたが、彼女とは平行線だと話を打ち切り、

夜勤明けの真知子はカラオケで思いを発散。

次の夜勤。

今度はスプーンにおかずをのせてみると、やや難ありも口元に持ってゆきお腹にパクリ。

では今度は箸。

なんの問題もなく食べている。

なんで全介助だったの?

彼女にメールを送った。

パーキンソンで固縮しておくのを見ているのは忍びない。

少しでも残っている機能をと考えてしまう。

介護の人間として残存機能を活かす方法を目標として提供すべきでは。

出来ることをやらなければどんどん機能は低下していく。

私はこれからも、

人が楽しく、人らしく生きて事にこだわって仕事をしていきたいと思っています。

彼女の返事は、

「参考にさせてもらいます。」

車椅子のYさん、座布団もなくそのまま座っている。

薄っぺらい車椅子のシートに長時間座ることの辛さ。

椅子に座ってもらった。

椅子に座り、箸を使って自分で食事をするYさんがいる。

さ~て次は夜の失禁。

臥床時、尿意があるとオムツを下ろし、ジャ~。

掛物も着衣も・・・・・。

まあ~ずっとそうしてきた訳だし、気持ちはわかるんだけど・・・

今日の夜勤。

どうしてみよう。

 

 

 

 


モコとの別れ。

2019年02月06日 14時41分21秒 | 家族

モコが食べなくなり動けなくなってからは、家事を早々に済ませずっと抱っこをしていた。

夜はいつものように横で寝て、

ひとりにさせたくなかった。

夜勤明け、迎えの夫に“モコ逝ったでしょ?”

“うん”

車中、涙がとまらない。

なんでこんなこぼれるんだろう。

最後のお別れは出来なかった。

 

抱っこをしていると、

温かい?

私の手だった。

ふ~ふ~息をしている?

私の息づかいだった。

やっぱり逝ったんだ。

 

火葬が8日まで空いてないと言う。

帯地で骨入れを作った。

モコの母親さくらが逝ってから3年。

今度はさくらとゆっくりしてね。

 

 


モコ逝く

2019年02月06日 14時22分53秒 | 家族

立春の雨降る朝、モコ逝く。

3月31日、20歳の誕生日を待たず享年19歳、天寿を全う。

 

食べなくなり、水も容易に飲めなくなった。

全く動かない状態の中で、夜中、ウォ~ン、ウォ~ンと声を出すモコ。

よしよしお母さんはここにいるよ。

モコの頭を撫でながら朝を迎え、翌日はその声さえも聞かれず、意識がなく、静かに呼吸をしているだけのモコ。

3日目の朝7時、静かに逝った。

奇しくも立春。

良き日なり。