近くに住むば~ちゃん。
3年前、“アルツハイマー型認知症”と診断された。
じ~ちゃんと2人でメロン栽培をしていた。
ある時期から、注文メロンを再配送したり、同じものを何回も買ったりと、
物忘れがひどくなってきた。
メロン作業も肝心な所を切ってしまったりと、
じ~ちゃんは “もう無理だ、メロン作りは辞める”
その言葉が私たち夫婦をこの追分に呼び寄せた。
メロン作りはじ~ちゃんの生きがい。
それをなくしたら・・・
“やばい、じじも認知症になっちゃうよ!”
じ~ちゃんと認知症のば~ちゃん2人では無理だ。
会社を早期退職し、同居を始めた。
こりゃまた大変だった。
その内、じ~ちゃんが“副鼻腔黒色肉腫”と診断されるが、
病院嫌いときたもんだ。
食事を摂れなくなり、自宅で点滴を始めるけど、
動くもんだからすぐ洩れる。
“真知子さん、なんか膨れているけど・・”ば~ちゃんが呼びに来る。
慣れないメロン作業をしながら、じ~ちゃんの点滴を刺し直したり、
ば~ちゃんの認知症に付き合ったり、“何なのこれは!”って感じだったな~。
(看護師だったのがいいのか悪いのか・・)
一度は手術を納得し入院するが、翌日
“帰宅したいと、我々の言うことを全く聞きません。すぐお越し下さい”
医師から電話が入る。
“駄目か・・・”
退院する・・・
“地元の病院ならといい”と再入院するけど、
ここでも医者から
“もううちでは・・・”
我が家に来てもらうことにした。
あれだけ食事をとらなかったじ~ちゃんが、自分から食卓まで歩いて、わずかながら口にした時は、嬉しかった。
でもそれもつかの間、
“帰りたい、帰りたい”
“どこに帰るの?”
“埼玉、飛行機代貸してくれ”
32歳の時、埼玉から4歳2歳の子供を連れ、ば~ちゃんと家族4人、翌年台風で座礁転覆した洞爺丸に乗船し、開拓民としてこの追分に入植した。
辛苦をなめ尽くした生活がそこにはあった。
以来、一度も生まれ故郷に帰ることはなかった。
追分の家に帰ってもらった。
ば~ちゃんとの2人の生活が戻った。
じ~ちゃんはここに帰りたかったんだ。
じ~ちゃんが亡くなって3年。
ば~ちゃはやっとじ~ちゃんがいない事がわかってきた。
そのば~ちゃんに夕方食事を届けるんだけど、
“起きてても何もする事ないし、電気代もったいないから”と、
17時頃にはもうお休みタイム。
“真知子さんの料理はいつも美味しいね~ 店を出したらいいのに”
毎回同じだけど嬉しい言葉を掛けてくれる。
身体的には丈夫だし、
これっといった症状もないし、
ば~ちゃん、一緒に付き合うからね。
開拓時代の事はよく記憶している。
今度、じっくり聞いてみよう。
3年前、“アルツハイマー型認知症”と診断された。
じ~ちゃんと2人でメロン栽培をしていた。
ある時期から、注文メロンを再配送したり、同じものを何回も買ったりと、
物忘れがひどくなってきた。
メロン作業も肝心な所を切ってしまったりと、
じ~ちゃんは “もう無理だ、メロン作りは辞める”
その言葉が私たち夫婦をこの追分に呼び寄せた。
メロン作りはじ~ちゃんの生きがい。
それをなくしたら・・・
“やばい、じじも認知症になっちゃうよ!”
じ~ちゃんと認知症のば~ちゃん2人では無理だ。
会社を早期退職し、同居を始めた。
こりゃまた大変だった。
その内、じ~ちゃんが“副鼻腔黒色肉腫”と診断されるが、
病院嫌いときたもんだ。
食事を摂れなくなり、自宅で点滴を始めるけど、
動くもんだからすぐ洩れる。
“真知子さん、なんか膨れているけど・・”ば~ちゃんが呼びに来る。
慣れないメロン作業をしながら、じ~ちゃんの点滴を刺し直したり、
ば~ちゃんの認知症に付き合ったり、“何なのこれは!”って感じだったな~。
(看護師だったのがいいのか悪いのか・・)
一度は手術を納得し入院するが、翌日
“帰宅したいと、我々の言うことを全く聞きません。すぐお越し下さい”
医師から電話が入る。
“駄目か・・・”
退院する・・・
“地元の病院ならといい”と再入院するけど、
ここでも医者から
“もううちでは・・・”
我が家に来てもらうことにした。
あれだけ食事をとらなかったじ~ちゃんが、自分から食卓まで歩いて、わずかながら口にした時は、嬉しかった。
でもそれもつかの間、
“帰りたい、帰りたい”
“どこに帰るの?”
“埼玉、飛行機代貸してくれ”
32歳の時、埼玉から4歳2歳の子供を連れ、ば~ちゃんと家族4人、翌年台風で座礁転覆した洞爺丸に乗船し、開拓民としてこの追分に入植した。
辛苦をなめ尽くした生活がそこにはあった。
以来、一度も生まれ故郷に帰ることはなかった。
追分の家に帰ってもらった。
ば~ちゃんとの2人の生活が戻った。
じ~ちゃんはここに帰りたかったんだ。
じ~ちゃんが亡くなって3年。
ば~ちゃはやっとじ~ちゃんがいない事がわかってきた。
そのば~ちゃんに夕方食事を届けるんだけど、
“起きてても何もする事ないし、電気代もったいないから”と、
17時頃にはもうお休みタイム。
“真知子さんの料理はいつも美味しいね~ 店を出したらいいのに”
毎回同じだけど嬉しい言葉を掛けてくれる。
身体的には丈夫だし、
これっといった症状もないし、
ば~ちゃん、一緒に付き合うからね。
開拓時代の事はよく記憶している。
今度、じっくり聞いてみよう。