横浜から北海道の山村に移り住んだ、我が家のつぶやき

北海道追分に移り住み5年。今度は追分から恵庭へ。毎日が新鮮で愉しい事だらけ。そんな生活を気まぐれにおしゃべりしています。

母が帰ってくる

2015年12月06日 21時34分01秒 | 家族

2013年月に亡くなった母、献体希望の大学でお役に立つのを待っていたが、来年やっとそのお役目を果たし帰ってくる。

来年3月迎えに行こう。

2年7か月。

北海道の厳寒も和らぐ季節、

初春の息吹を母を見せてあげよう。

 


どう生きようと

2015年12月06日 21時14分03秒 | 仕事

誤嚥肺炎で入院していた入居者のと~さんが亡くなった。76歳。

2年前の夜勤、ブログにこんな事を書いていた。

ソファーで横になっていたと~さんが目を覚まし、いきなり両手を捕まれた。

“勝手に人のうちに入いりこんでこの泥棒が!”  

どうやら私はと~さんの家に不法侵入した曲者のようだ。

蹴りが入り、足払いが入る。バシッと平手打ちが入る。ふいをつかれた。不覚。

掛けていたタオルケットをぐるぐる私に巻きつけ、端と端で結んでいる。

“と~さん、苦しいよ、これじゃ蓑虫だよ、取って!

“だめだ! 取ったら逃げるだろう!”

“と~さん、トイレに行きたい。”

“だめだ!”  “絶対逃げないから行かせて、出ちゃうよ~”

“絶対逃げないな!”と言いながらもと~さんは手は離さずトイレまで。

 “と~さん、ここは大丈夫、逃げ場はないから”

 やっと手が離れ、トイレを済ましドアを開けると、と~さんが待っていた。

すぐに両手を捕まれ、連行。

“お~い、お~い、誰かいないか~!ちょっと来てくれ~!”  “もうどいつもこいつも、今度ヤキを入れてやる!”

歩き回っての連行は疲れるので、と~さんに負けずと布団に連行し、横になってもらう。

今度は背中に蹴りが入る。

“と~さん、女に手をあげるなんてとんでもないよ!”

“何言ってる! この泥棒が!” と言いつつも疲れ始めたと~さん、うとうと・・・・

やっと開放、書き物でもと立ち上がった時、外で車のドアが開く音が。

“誰だ!!”

起き上がろうとするがなかなかスムーズにはいかない。

“おい! おい!“また捕まれた。今度は胸ぐらだ。シャツが切れそうなほどにグイグイ引っ張る。 

“切れちゃうよ。”  “うるさい!”

“ソファーに座らせて”  “何ばか言ってる! ここに座ってれ!”

“ここ床じゃん、痛いよ。”   “ここで上等だ!”

またうとうと始めたと~さん。でも両手はしっかり捕まれたまま。

夜が明ける頃、不法侵入者だった私は、今度はと~さんの奥様になっている。

 “ここで寝てろ。起きんじゃないぞ!”と言いながら毛布を掛けてくれる。

と~さんはバスタオルをブンブン振り回し悪者を退治。

振りまわしていると~さんの足元がふら付いている。危なくて立ち上がると、“なんでお前はわかんないだ!”と平手が飛んできた。

頭が少々ふらついてきた。

きっとと~さんも、このエネルギーは相当疲れるよね。

またうつらうつら。

目を覚ましたと~さんは私の手をスっと離し、優しい笑顔を見せる。長い捕り物帖が終わった・・・・・

捕り物帖の最中、“せつないよ。”と一瞬顔を伏せたと~さん。

帰り際、 “気をつけて帰れよ。

いつも大変な夜勤だったけど・・・とっても優しいと~さんだった。

母は最後、私を“おかあさん”と呼んでいた。義母も認知症でホームへ。

しっかり生きようっと。

冥福を・・・・