河童アオミドロの断捨離世界図鑑

ザスドラス博士の弟子の河童アオミドロの格安貧困魂救済ブログ。

私の生きがい

2009年10月25日 | 静かな日常編
今、黄昏の町、あなたはどこを歩いてるのかしら
どこへ急ぐの人ごみの中

あなたと別れてからの20年
私は今でもずっとあなたと生きているのよ

あなたが帰る場所はここよ
ずっと待っていたのよ

とし子は坂道を下るバスのテールランプが
にじむのを見送っていた

20年後始まる

2009年10月25日 | 静かな日常編
「これからどうする」

「僕は会社に行ってみるよ、どこの会社に勤めているのかは
わからないけどね」

「じゃ俺は彼女に会いに行ってみる
俺は今まで20年間、全力で走ったことなんかなかったんだ
一度、全力で走ってみるよ
20年間を失ったことで、はっきり見えた気がするよ
おまえも遅刻しないように走って行けよ」

「お互い、全力少年ってところだね」


失われた20年間

2009年10月22日 | 静かな日常編
夜中に突然目覚ましが鳴り出した
時計を見ると2029年10月22日11時になっている
一瞬慌てる
この時計は絶対正確な電波時計なのだ
今は2029年だったのか
いったいどこの世界の電波を受信したのだろうか

失われた20年間はどこに行ったのか
元々無かったのだろうか
生きてるっていうのは記憶のことなのか

生まれた瞬間に記憶喪失になって
次に気づいた時80歳だったら
その人は結局存在しなかったことになるのか
誰の記憶にも残っておらず
病院のカルテも真っ白
医者も覚えていない
自分自身も何も覚えていない
覚えていてくれるのは長門裕之だけか

ICOCA

2009年10月22日 | 静かな日常編
「44歳だとすると、俺達は今の時代じゃ会社員やってるのか」

「そうだねえ、普通にいって会社員、何か才能があれば今頃アーティストかな」

「今日は月曜日だぜ、とすると、どこかに出勤しないといけないのか」

「とにかく、車を置いて、電車に乗ってみよう」

「えっ、JRさくら夙川、って、こんな駅出来たのか!
イコカって何だ!切符は国鉄駅員がハサミで切るんじゃなかったのか
チャージ金額200円って最初から何でこんなに金額が少ないんだ」

「あっ、その200円っていうのは、『自分の才能の金額』らしいよ
その金額の多い人は余った分で音楽作ったり、小説書いたりできる
200円じゃ、やっぱりサラリーマンやったほうがいいね、公務員ならもっといい」

「くそっ、20年前にイコカが有れば、自分の才能の金額がわかったのになあ
44歳で200円じゃ発泡酒とチロルチョコ買ったら終わりじゃねえか!
坂崎幸之助とデュオ組むこともままならねえぜ、まったく」

注:関西でのイコカは関東ではスイカ、東海ではトイカという名称らしいです

タイムマシンにお願い

2009年10月21日 | 静かな日常編
「タイムワープしたって、何年後に来たんだろうな」

「カーラジオつけてみてよ」

♪さー不思議な夢と遠い昔が好きなら~♪

「タイムマシンにお願いって、昔の歌だよな」

「いや、ボーカルの声が違うよ、これは木村カエラだよ」

「木村カエラって誰だ?
それより、おまえ、白髪が増えてるぞ」
ひょっとして、20年タイムワープして
そのまんま歳もとったんじゃないか」

「それじゃタイムワープの意味無いじゃん
じゃ僕ら44歳ってか」