学生時代は漠然とイラストレーターとかグラフィックデザイナーとか、
その時代の流行でもあったのか、そういう職業に就きたいと考えていた。
しかし、最初、印刷関係の職に就いてみたら、まだDTPなど登場していない時代で、
めちゃくちゃ原始的で重労働だった。
当時、コンピュータ関連にも興味が有ったので、
「こんな作業コンピュータで全部できるがな」と思い、
コンピュータ・グラフィックの仕事に転向した。
しかし、ちょっと時代が早すぎたのか、CGの機材は、
非常に高価であり、まだ大手企業や研究所が、開発・設計業務に使っている程度で、
CGの仕事といってもシステム保守の仕事だったので、それを使って絵を描く機会は全く無かった。
グラフィックデザインやイラストに使われ始めたのは、それから10年ほどしてからであった。
パソコンやグラフィックソフトが安くて高性能になってきたのは、
ここ10年くらいといってもいいくらいで、
インターネットもやっとここまで普及してきた。
個人で電子書籍を出版できるようにもなってきた。
要するに「コンピュータで絵を描きたい」と思ってから、30年以上経ってやっとこさ、
すべての環境が揃ってきたようなもので、それで、原点回帰というか、
今になってイラストとかマンガをやっと描き始めているわけである。
しかし、正直言って30年以上のブランクがあるようなもので、
元から自信の無かった分野でもあり、
もはや、今の業界のレベルというかセンスというかスピードにも勝負できない。
そこで考えついたのである。
何にでも「スロー」という言葉を付けてしまえば別のジャンルになるのではないかと。
スローフードとかスローライフとかスローロリスとか。
「スローマンガ」という新しいマンガのジャンルを作ってしまえば良いのである。
スピード感も絵の巧さも感動するストーリーも何も無いスローテンポの「無の境地の解脱マンガ」
これこそが人類補完計画のために残された最後の手段なのである。
しかし、完成するまでに、身体と頭が持つかどうかが大問題である。
こうやって、ブログに決意表明を書くことでやる気を出そうとしているが、
一晩寝ると、何をしたかったのか、すっかり忘れているのである。
ああしんど。