河童アオミドロの断捨離世界図鑑

河童アオミドロの格安貧困魂救済ブログ。

風水デコーダー

2007年02月10日 | blog
あれは1990年。マイケル・ジャクソンの顔がまだ黒くて、香港が返還される前、クーロンシティがまだ建っていた頃のことだ。ワンチャイの通りでゴキブリの足の入った朝粥の食事を済ませた僕は、スターフェリーで香港島に向かった。曇り空は低く、摩天楼はその中に姿を隠していた。
セントラルの下町の古い本屋で「風水デコーダー」を見つけた。この世界ははるか昔、ビッグバンの時にエンコードされたものだから、デコーダーによって元の姿に戻せるというのが、風水の考え方だ。
クーロンシティの真っ暗な通路で上を見上げると違法建築のビルの隙間から明るい太陽が見えた。その時、僕は気づいた。ここは陰陽の世界なのだと。世界は「色」で出来ていて、すべてが混ざる時、白か黒になる。そして闇と光をつなぐ橋が7色の虹なのだ。虹は時として蛇や竜の形となって闇と光、両方の性質を現す。
善は善の性質を持ったとたん、その裏側に巨大な悪を同時に持ってしまうのだ。