KOMA大明神

相模湾の釣り

土壌の改良

2023-03-21 19:43:56 | Weblog
円柱のコンクリート、掘り起こしたら出てきた。要はこの土は、産業残土だった。
粘土質でいろいろな物が含まれていた。
土を改良しようと思い、掘り起こしながら石や小石などを取り除き、湘南平から持ってきた枯れ葉や腐葉土を底に埋めている。それを何回も続けている、少しづつだが土は軟らかくなっていっている、いろいろな成分が入った有機肥料、牡蠣殻を焼き熟成した石灰を蒔いている。土が変わり匂いが変わっていく、土にふれあうことは嬉しい。年を取ると土にふれることが好きになるのだという、それは人間が土に帰っていくからなのではないだろうか。
私の先祖は近江商人だそうなのだが商売をするのではなく、江戸時代初期に実家近くの山すそを開拓し田んぼにしたと言われている。
商人の道に「先祖伝来の土地などという商人は一刻も早くそろばんを捨て、くわを取るべきである」という一文がある。私の先祖も、それに従い百姓として400年近く生きてきたと思うのだが、総本家、本家、実家も空き家になっている、長男である私が家を存続できなかったことに対して、私自身忸怩たる思いを持っている。

大江健三郎氏が亡くなった。
若くして芥川賞を、そしてノーベル文学賞を受賞した、日本を代表する作家。
20代の頃、「万延元年のフットボール」などを読んだのだが、難解と言うか難しすぎて余り覚えていない。
ただ「死者の奢り」という短編は記憶に残っている。
大学病院に献体されたホルマリン漬けのご遺体を管理する、大学生の物語。
「死体とはうまくいくが、生きている人間とはうまくいかない」というような表現が心に残っている。
私自身を含め生きている人間というのは、厄介だなぁと思ったりしている。





老梅

2023-03-07 20:28:28 | Weblog
余り手入れがされてない梅の木、ツタがからまり幹の皮が立っている。
これから花が散り、小さな実をつける。
梅の里、曾我梅林からは離れているが、ここも梅を植えている人が多い。
梅はそのままでは食べれない、塩漬けにすることによって食べれる、マグネシュウムが多く含まれているのだという。
一日おきに通う道、27キロ、いろいろな景色がある。

「だまってすわれば」神坂次郎氏の小説。
神坂氏の小説は、「元禄御畳奉行の日記」有名です、尾張徳川家の畳を差配する奉行の日記を小説化したものなのですが、酒好きでユーモラス、たまに畳屋の接待を受けたりする。楽しい生き方をする人だった。ただ酒を飲みすぎ、当時では早くで亡くなる。

「だまって座れば、ぴたりと当たる」
どこかで聞いたような、たぶん酔った父が冗談まじり言っていたような気がする。
題名が気になり読んでみた。
水野南北という江戸時代後期、実在の観相師(占い師)なのだという。
大阪でやくざ稼業をしていた熊太は、水野海常というお坊さんと出会い、死相が出ていると言われ出家を志すが果たせず、海常と再会し弟子入りする。
水野南北という名をもらい観相の実学を志し、江戸、奥州などの各地を回り修行する。
大阪にもどり、顔、裸、死相を見るため、髪結い床、風呂屋、火葬場で働く。
修業を始めて10年、観相師という看板を掲げ、大店の主人の生活や食生活を変えることによって命を救う。そして、全国に名が出て弟子が集まり、弟子が南北の口実を書き留める。
南北は言う「運命とは命を運ぶ」と言い、命は食によって成り立っている説く。
「食によって、人相、運命さえ変えることができる」と言う。そして「徳を積むこと」それによっても人生、運命を変えるのだと言う。

酒、タバコを何十年と続け、飽食をし、自分勝手に生きている私には。
耳が痛い(^^;