ぞうもつ日記

喰ったら出せ! 出せないなら喰うな!

参拝

2016-04-12 | 音楽
今日は、ランチ抜け予定があるので、本格的な仕事はランチ戻り後にしようなんちゃっていうお天気のよい午後。
思ったよりまだまだ風が冷たいことに気付き、春コートで来たことを後悔しつつ、どうしてもみつからないお気に入りのストールに想いを馳せてみる。
ウール&シルク混製のそのストール、暑い時にも寒い時にも使えるすぐれものでデザインも気に入っていて今まさに身につけたいものなのに、どうも3日くらい前から見当たらない。
土日の秩父には持っていっていないので、金曜日に吉祥寺曼荼羅で無くした可能性が高い。絶望的だ。はっきりいって高価で素敵なストールです。
だってウールとシルクだもの、あいつがライブハウスで酒まみれタバコまみれの悪臭にもだえている姿を想像すると泣けてくる。
とはいえ、1シーズンに3本はマフラーをなくしてしまうアタクシ、なぜそんなハコにそんなお気に入りをしていったのだ?と問われれば答えよう、今の季節に最適なのはそれしかないんだよ。

そう、あれしかなかったのに!!!

普通のウールマフラーじゃもう暑苦しいし
レーヨンじゃ物足りないし
コットンじゃ早いんだよ!!!

で、しかたなく選んだのはポリエステル100%部分とポリエステル&レーヨン混部分がダブルになったたっぷりめ長めなストール。ぐるぐる巻きにすれば防寒、ひらひらさせれば日除けといった、まぁ春先仕様のものだが、ほっこり感はいっさいない。あの、シルクウールのほっこり守られてる感!!!ワタシが愛してやまないのはその安堵感なのだ。安堵感は保温につながると信じている。人はみな保温されたいのだ。安堵の境地に立ちたいのだ!
安堵したくて、神社にいくのだ! お参りをするのだ!


というわけで、いつもよりは若干短めな前置きでしたが、
実は先月末、靖国神社に参拝しました。
参拝目的で足を運んだ、というわけではありません。
なんとご縁ありまして、靖国神社でライヴを行ったのです。
花見用の境内特設ステージではありませんよ。

靖国神社の能楽堂で。

「この能楽堂は明治14年(1881)に東京・芝公園に建てられたもので、明治36年(1903)に靖国神社に奉納、移築されました。この舞台では神霊を慰めるための能や日本舞踊などの芸能が行われます。」

と説明があるように、通常は純邦楽しかお目にかかることのない舞台です。

そこに、アジャテ、という、「バンド」で出演してしまったのです。

アジャテというのは、10人編成の大所帯大賑わいバンドです。
アンプやスピーカー持ち込んで、ジャーンとならしてしまうバンドに他なりません。

とはいえ編成はものすごく特殊です。
おそらく世界でひとつです。この編成のバンドは。

ヴォーカルと竹製創作弦楽器
ヴォーカルと竹製創作打楽器
ヴォーカルと舞
笛とすり鉦
締太鼓
大銅
竹製創作鍵盤打楽器
エレクトリックギター
エレクトリックベース
ヴォーカルと南京玉すだれ

なのでございます。

果たして絵が浮かんだ方はいらっしゃるでしょうか。
思い思いに浮かべていただければありがたいです。

こんなバンドで靖国神社能楽堂ライヴを行いました。
もはや、この場所で、純邦楽以外で、電気まで使ってライヴやっちゃったのは、
つのだひろかアジャテか、ぐらいな模様。

バンドのメンバーは皆この出来事を「快挙」とみなしております。
やればできるよできるよやれば、の世界です。
本気でここで演奏したかったのです。

でもこの事態に対して思いも寄らぬリアクションを寄せた方々も
少なからずいらっしゃいました。

「今度靖国神社でライヴやるんだよ!能楽堂でだよ!」

「へぇ〜・・・思いっきり右じゃん」

「・・・・・」

ま、言い方反応はそれぞれでしたが、同様のことをいいたげな知人はおりました。
そういうバンドなんだー。とかね。
ま、想定内といえば想定内でもあったので、ライヴ告知に関しても一切そういう空気には触れずに
済ませましたけど。
自分自身の知識だって、なにかとマスゴミさんたちに冒された上でなりたっているわけですから、
なんらジャッジするつもりも、興味もありません。

でもなーんか気分悪いっすよね。

だって、右か左かを計るメーターふりかざして生きてるような人間だったら、
むしろ神社で音楽やらんでしょーー!?!?!?!?

右も左も上も下も前も後も表も裏も、両方あってなんぼでしょー?
生きてくうえではっきり確認したいのは、風の向きと太陽の位置だけでしょーー!!!

そんなことをここでこっそりしか叫べない私ですが、なんと靖国ライヴの後は
きっちり参拝もしてまいりましたよ。
もちろん奥の本殿まで参りました。
神霊が鎮座している鏡の間でございます。

靖国に参拝するということは、
国のために戦って死ねば神様になれるということを認めたことになる
→だから戦争賛成なのだ
という、知恵遅れだったワタシですら、おいおいなんかおかしいよそれ、と解る
無理矢理な屁理屈が、特定の政略や思想に利用されている現実の中、
民間人の我々が肯定か否定かを迫られなければならない理由は全くないわけで。

もともと軍部所管だった場所だろうが、
眠ってるのが戦犯だろうがなんだろうが、その時代の犠牲になってしまった方々を
鎮めるためのところに、誰がいつどのように行こうと、いいじゃないか!!!とつくづく思います。
中国や韓国の民間人が全員靖国神社に偏見持ってるとしたらそれはマインドコントロールじゃん。
でももちろん、誰かのせい!誰かが悪い!と決めつけることで心が癒されるならば、
それはそれでいいと思う。生きてる人の心は大事。マインドコントロールだって悪でも善でもない。

だからワタシはワタシの心に従って、奉納いたしましたよ。音楽を。

話を能楽堂に戻すと、こちらはもともと芝公園に建てられた芝能楽堂が明治6年に奉納されたもので、明治時代に復刻された最初の能舞台となる歴史的建造物なのですが、
能舞台の床下には、焼き物の大カメが並べられていて、これが音響的役割を果たすとのこと。
生の太鼓や声、そしてなにより足拍子が、なんの電気的アンプリファイドもなく響き渡るようになっているのだ。
昔の人ほんとうにすごい。つくづくすごい。

ま、そうした「能のための」舞台であるがゆえに、
今回のライヴ、どうやら、太鼓と歌は外によく鳴り響いていたようだが、
スピーカーから出したギターやベースや、マイクをつないだ竹製楽器の音はあまりよく聞こえなかったらしい。
通常のライヴだったら、「音のバランスが悪くて残念」ということになるかもしれないが、
中で聞こえた音は最高だったし、なんといっても、神様に奉納するためのライヴであったので、
これでよかったのであります。ほんとーーうに気持ちのよいライヴでございやした!

奉納と参拝を終えたバンドメンバーの多くがその日インフルエンザB型に感染し
床に伏したという事実と、演奏行為に不敬があったかどうかということの関連性については
まぁ、、、、口をつぐんでおきます、ええ。



























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