親指の恋人 著者 石田衣良
《内容》
わたしは・・・・
今、この瞬間
全身で
スミオの話をきいているよ。
全部、話して。
澄雄の目に涙がにじんだ。あとから考えれば、この瞬間に二十歳のふたりの心はつながったのかもしれない。世界のどこかで、ちいさなカケラのような親指のメッセージに、誰よりも真剣に耳をかたむけてくれる人がいる。それを確かめたくて、きっと毎日数億のメールが空を翔けているのだ。
(本文より)

《内容》
わたしは・・・・
今、この瞬間
全身で
スミオの話をきいているよ。
全部、話して。
澄雄の目に涙がにじんだ。あとから考えれば、この瞬間に二十歳のふたりの心はつながったのかもしれない。世界のどこかで、ちいさなカケラのような親指のメッセージに、誰よりも真剣に耳をかたむけてくれる人がいる。それを確かめたくて、きっと毎日数億のメールが空を翔けているのだ。
(本文より)

