砂子 2018年03月30日 | 日記 二鶴工芸です。金砂子を作り、フィルムケースに保管。細かい箇所にぼかしをしたりする場合には、竹筒を使って振ってぼかすよりも、このように粉にしたものを作り、さばく筆先に金粉を付けてぼかし加工する方が良い場合もあります。繊細な作業をする場合に使います。この砂子は着色金箔(銀箔を着色して金色にしたもの)です。世界には金箔・銀箔はありますが、銀箔を着色して様々な色の箔を作ったのは日本です。特に京都は着色箔の生産地です。文献では戦争で純金が使えなくなったため、純金ではなく変色しにくい箔の研究をして開発されたのが京都の方だと。色の付いた特殊な樹脂の被膜で箔を挟むことで、銀の光沢が被膜を通して金色に見える作用をいかしたようです。私は着色箔といってますが、呉服業界の方は”ニセ金”とか”まがい”とか”ババ金””とか言ったりしています。私はこの業界に入った頃からこの箔はあるので、普通に箔のバリエーションのひとつだと思っていました。”ニセ”とか”まがい”というイメージはないですね。この先達のおかげで現在は様々な色の箔が開発されたわけです。現在は堅牢性のあるものや、蒸着で染色されたものもあります。ところが、最近うちが信頼して使っていた箔のメーカーが生産終了という知らせ!!どうやら以前から噂になっていた、設備投資ができないのと、生産されていた方が高齢で辞めるとか!?このメーカーは現在は別の事業で稼いでおられるので、終了したところで問題は無いようです。まぁ、こんな事はあるだろうな!!と思ってはいましたが(>_<)幸い、他のメーカーもあるので、似たような光沢、質感のものを探すしかないですね~!!ほぼ難しいですが・・・選択肢もいずれ無くなる可能性もあります・・・着色箔も業界では”ニセ金”とか言ってあまり良いイメージがないようですが、歴史とか背景を知ってもらえれば別に悪い箔ではないんですけどね~