二鶴工芸です。
金箔の切廻しパート2
前回は銀箔を着色した着色金箔の断ち落とした切廻しという箔でした。
今回は真空蒸着で着色した金箔の切廻しです。
同じ銀台ですが厚さが薄く、皮膜系の箔になります。
比重が軽く、使う側にすると空中に舞い上がりやすいのが欠点です。
使う職人あるあるかもしれません(^_^;)
この箔は裏表僅かな光沢の差はありますが、色ムラが無く安定しているのが良いところです。
着色金箔はその名の通り、色を付けるので金色と言っても赤味や黄味など色や光沢のバリエーションがあり、私の加工だと地色によって発色が変わりますので金色っぽく見えるように箔を選択します。
私は「純金箔=高い、着色金箔=安い」ではなく金箔の色や光沢のバリエーションのひとつだとイメージしています。
勿論コストの関係もあります。
地金の高騰で私がこの世界に入って最高の価格になっています。
ただし、「純金箔=本物、着色金箔=ニセモノ」という使う側が自ら価値を下げるような発言はしないようにしています。
着色箔が生れた背景というか歴史というものがあり、開発に携わった先達に失礼だと思っています。