森友学園への国有地売却疑惑問題のそばにいて自殺された財務省近畿財務局職員のご遺族が、安倍首相退陣表明に伴う後継自民党総裁に、改めて再調査の指示を求めている。千載一遇、一期一会という言葉が頭をよぎってくる。2017年2月の国会答弁で、安倍首相は「私や妻が関係していたということになれば、間違いなく総理大臣も国会議員も辞める」と、森友問題への関与を大上段に否定した。その後の同省の調整の具体的内容は表沙汰にならないが、結果として渦中の職員が翌2018年3月に自ら命を絶たれた。国会内外で激しく議論は交わされたが、比較的淡々と問題なしとの財務省報告が同6月に公表された。その前に蛮勇を奮ってご遺族が名乗り出て、自殺職員の「手記」を公開していれば、政治の流れを変える千載一遇のきっかけになっていたかもしれない。その経緯を熟知しているはずの菅官房長官が自民党後継総裁に選出され、同問題に対して「財務省で調査した。結論は出ている」。蓋は閉じられた。しかも首相は、『半沢直樹』の黒崎検査官ばりの豪腕によって、”玉”が握られている。
千載和歌集494番
をしへおく 形見を深く しのばなむ
身は青海の 波に流れぬ
入道前太政大臣(藤原師長=保元の乱により土佐国に流罪)
森友や
土に芥の
臭気満つ
へたな句を詠む
道化偲ばる
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