遺伝屋ブログ

酒とカメラとアウトドアの好きな大学研究者です。遺伝学で飯食ってます(最近ちょっと生化学教えてます)。

米国流出

2011-12-12 23:05:03 | 大学生活
医療推進室長が辞任へ=政府に見切り?米に移籍(時事通信) - goo ニュース
東大医科学研究所教授中村祐輔先生が米国のシカゴ大学へ移られるそうです。素晴らしい♪ 中村先生は家族性大腸癌の原因遺伝子としてがん抑制遺伝子APCを分離された業績で知られています。APCがちゃんと働かないとβカテニンが分解されず機能しっぱなしになることが大腸癌の原因のひとつと考えられています。
内閣官房の「医療イノベーション推進室」室長でもあったわけですが、あんまし政治的仕事やポジションがどうのこうのとかは関係ないんじゃないかなぁ。関係あってほしくないな。サイエンスと関係ないんだもの。
研究費が採れて研究環境をそろえられるなら当然どの国で研究してもいいわけで、日本にこだわる理由はないです。米国では研究費が採れている限り働き続けることが出来ます。定年などないのです(お金が採れてる人はいいけど、ソウデナイ人には地獄w)。それに、ノーベル生理医学賞をとるなら日本に居ちゃダメだと思うんですよ。物理学賞や化学賞と違って必要な活動実績というか・・・政治力というか・・・日本にいたのでは、たぶんお呼びがかからない。iPS細胞の山中先生もこの国を出た方がええと思う。

ダル獲得必要総額1億ドル!評価は松坂級(サンケイスポーツ) - goo ニュース
メジャー挑戦・青木の入札申請手続き…ヤクルト(読売新聞) - goo ニュース
ダルビッシュ投手は持ってる変化球が米国で通用するかちょっと不安です。意外とメジャーリーガーは対応してくると想像しています。青木選手は落札チーム次第ですねー。ライオンズの中島選手のように『控え』として格安で落札されると出場チャンスを得ることはかなり難しい。技術が高くてもそれを評価し必要とするチームじゃないと。パワーでは勝てませんからねぇ。

どの分野でもそうですが、世界で通用する人に日本で働いてほしいというのであれば、そういう人が居たいと思えるような待遇と環境を提供すべきです。それもせずにしがらみやなんかで抑え込める時代ではないでしょう。張さんが「喝!」って何度叫んでもだめっすよ。もうとっくの昔にグローバルでボーダレスの時代なんですから。
コメント
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