遺伝屋ブログ

酒とカメラとアウトドアの好きな大学研究者です。遺伝学で飯食ってます(最近ちょっと生化学教えてます)。

昨日のやり直し

2011-12-18 22:10:43 | 大学生活
んー・・・朝から断続的に雨でして・・・・出勤しました。ほんとは今日はフルでお休みするつもりだったんですが・・・やっぱり、昨日獅子吼で粘って1本くらい飛んでおけばよかったんや。くやしい。

昨日夕方までに大腸菌が育たなかったんで、今日にまわしたんですよ。昨日の培養は前培養(プレカルチャー)ってことにしました。さすがに昨日実験を諦めて一昼夜培養しておいた連中はしっかり増殖してまして、本日の培養は順調にいきました。まあ、普通冷蔵しておいた菌をいきなり本培養にもっていくと増殖がそろわないことが多くてよくないんです。入れておいたヒト遺伝子が大腸菌の細胞によくない場合、保存してる間に死滅してたり、増殖がエライ遅くなったりしてる。いろいろ面倒ですが、それくらい細胞にインパクトがある遺伝子じゃないと研究しがいがないし、それはしょうがない。実際、GST-NBS1遺伝子を持たせた大腸菌は-80℃でグリセロールストックにしておいても、BL21という大量発現用大腸菌では長期保存が利きません(BL21が虚弱すぎるってこともありますが)。毎度DNAの導入からやり直しであります。

普通の休日なら、仕事の合間か終わってからでも1000M泳ぐんですが、なんとなく体調が優れなかったんで止めにしました。早めに帰って本読んでました。最近はドナルド・キーンさんの本を読んでます。夜は『坂の上の雲』。今夜は奉天攻略とバルティック艦隊との遭遇。日露戦争にはあまり詳しくないんですが、当時のトップは近代国家の運営なんか超初心者だったけど兵站も国家財政も講和のタイミングも責任もって取り組んでたんですね。いつから日本はできなくなってしまったんだろう。太平洋戦争からかな。とにかく、戦争に限らず昭和以降の日本人は続けることにばかり熱心で終わらせ方を考えてない。これだけ財政状況や人口構成や国際情勢が変わっても制度に見切りを付けてやり方を変更できない。年金も財政も地方自治もそうだし、御曹司にお金を融通して博打やらせてた製紙会社も投資の失敗を20年隠し続けてた胃カメラ屋の経営者達もそう。問題に決着を付けてしまうことに臆病で、そうなった時に責任を誰も取らないから損きりが出来ないんだよ。日本では失敗を確定させた人は、全否定されるからねぇ。
コメント
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