遺伝屋ブログ

酒とカメラとアウトドアの好きな大学研究者です。遺伝学で飯食ってます(最近ちょっと生化学教えてます)。

生物工学ワールド

2013-01-06 22:23:16 | 大学生活
朝起きたら雨。予報通りなんだけど、そんなん当てなくていいよ・・・。まあ、午後には曇り予報だし、スキー場のブログ読むと今朝一番更新のエントリーでは雨ではなく小雪が降ってるという。てなわけで、とりあえず出陣・・・・確かに旧河内村辺りにくれば、雨が湿り雪に変わってきていたんだけど・・・・これから気温上がるのに「これじゃぁおもしろない」と感じて撤退。そのまま大学に行って研究室で実験してました。明日の講義のおさらいもしたかったしね。大学の講義って、やる方は自分で作り上げないといけないから、初年度はホント手探りなんよ。生化学とかみたいに定番の科目なら簡単なんだが、生物工学で実学的なこととなるとあっちこっちから資料を集めて自分なりの生物工学ワールドをつくり、それを毎週1時間半のお話に分割する。テストを作って成績もつける。年度末の学生アンケートになんて書かれるかドキドキだ。(笑) 
なんといわれようとO大の醗酵工学科でどんだけ教えられるか知っとるだけに、限られた時間で最低限のことはやっておかんといかん。分野的には時代遅れな世界なんだがな。それでも分からん知らん聴いたこと無いじゃ、工学部卒として話しにならんし、大学側としては学生さんに申し訳ないのだ。

まあ、大げさに書いちょるが、自分なりにプレッシャー感じてるんよ。

仕事は2時頃に終わって帰宅したんだけど、4時頃にまた研究所に教科書や授業ノートや配るプリントを取りに行きました。寝る前にまたおさらいします。

就職難に打ち勝て! 農学部、新設続々 TPP見据え受験生、熱い視線(産経新聞) - goo ニュース
てなわけで、生物工学系の大学の先生として気になるニュースと言えばこれです。農学部に行くことが就職難への解決に繋がるかというとそうでもないと思いまするよ。もちろん、大切な分野なので、進路として選択するのはかまわないですが、甘く見ない方がよろしい。工学系から俯瞰して眺めると、トップ分野の電子工学がこけたのが大きいのかなと思います。ソニー、シャープ、パナソニックが青息吐息でございます。かろうじてマシなのは重電系の東芝や日立、三菱なんですが、それなら電気工学。電気工学と電子工学は全く次元が違う。化学工学は昭和の時代の石油ショック以来トップの座から降りてますし、生物工学系はバブルが崩壊(?)したといっていいでしょう。それなら実学に近い農学って道がキラキラ輝いて見えてくるんですかね???
農学ってすごく幅が広くて、土壌や植物生理学ばかりじゃなく、俺の学んだ醗酵工学もあれば、獣医学もあるし、林学、栄養学、農業経営、農場土木もやる。単に農学部っていうおおざっぱな見方だけじゃなくて、農学のどの分野に強いのか見極めて大学を選ばないといかんよ。うん。

だいたい学生時代の好調な業界に行こうっていうのが、そもそも手遅れなんだよな。農学分野が将来有望か俺には分からんけど・・てゆうか、ほんとに有望なのか? そもそも我々おっさんでも出来ないのに18歳のお子様達に先を見通せっていうのが無理難題なんで、つまるところ自分自身の好きな分野にいくってのがいいと思うよ。北大前身の札幌農学校の恩人クラーク博士がゆうてるやろ・・・「若もん達よ、もっと野心的にやれ」って。

本日の大酒:KIRIN LAGER + KIRIN CLASSIC LAGER + 立山 本醸造 + 宗玄 純米原酒 奥能登の隠し酒
コメント
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