2020年4月7日 19時15分、東京水道橋にてリチャードコシミズとベンジャミン・フルフォード氏出演の FACT 講演会が開かれました。
その前日である 6日には、すでに翌日の 7日には、緊急事態宣言が発令されるであろう、ということが大々的に報道されていました。
僕は 6日の 9:08 に会場貸与者である会議室「内海」の内海さんと電話でお話しして、そのへんの事情を確かめてもいた。
７日開催予定の「リチャードコシミズとベンジャミンフルフォードの FACT 講演」について、主催者である ㈱ワンダーアイズ からは、
いまだ講演会自粛に関する意思表示及び連絡はなにも入ってきていない、と内海氏はいわれました。
ーー私共としては、やはり会場をお貸しする立場であって、自粛か開催かを決められるのは、あくまで主催者さまのご判断ですから。
と内海氏はいわれ、それからこうつけ加えました。
ーーただし、実際に国による非常事態宣言が出されたなら、会場貸与サイドの私たちも講演会を行うかどうかを考えますが…。
氏の論旨は筋が通っており、もっともです。
僕が内海さんの立場であっても、恐らくおなじことをいうでしょう。
だとするとどういうことになるか？
それは、つまり4月7日の FACT 講演を行ったのは、㈱ ワンダーアイズさんの大塚氏の意志だった、ということですーー。
クラスターが蔓延して、皆が目に見えないコロナウイルスに怯え、さまざまな飲食店、イベント業やコンサートが自粛の動きに向かっているなか、
あえて ㈱ ワンダーアイズさんは、多くのひとが苦吟しながら行っているコロナ対策のほうでなく、自らの日銭のほうを選ばれたということです。
もっとも、そのことを一概に責めるわけにはいかない。
非常事態宣言発令の瀬戸際で、商売の継続について迷い、迷ったまま日銭のほうを選んでしまった業者はほかにも多くありました。
ただ、㈱ ワンダーアイズさんに関しては、少々事情がちがう。
だって、この講演は、国際政治の動向に関しての講演会のはずでしょう？
国際政治について語る専門のジャーナリストを招聘して、明日のニッポンのヴィジョンを語ろうって大層な講演会なんでしょう？
だったら、クラスター蔓延が囁かれているいまこのとき、観客を集めてクラスターを招きかねないリスクのある講演を開催するのが、
世の流れに沿っているか沿っていないかの是非なんか分かりそうなもんじゃないですかーー。
この講演会の前日の朝、僕は、ワンダーアイズの社長である大塚さんにメールを入れてます。
2020 04/06 09:08 大塚浩一
お久しぶりです。リチャードコシミズ査問委員会のマイケルです。
高野 VS リチャードコシミズ裁判の決着も迫ってまいりました昨今、大塚さまはいかがお過ごしでしょうか。
さて、巷ではコロナウイルスが蔓延し、特に都におきましては、連日の自粛要請が繰り返し出されております。
むりに開催したK―１において、観客中に感染者が出てしまう危険があるじゃないか、と世論の非難が集中したことは、同様なイベントの主催者として、大塚さまの記憶にも強く刻まれていることかと存じます。
今後、こうした主催者サイドの姿勢や思想といった要素は、より一層厳しく世論の審判を受けることになっていくことは自明です。
そこで大塚さまに質問です。
御社の「FACT2020/４月」（４/７）は、予定通り開催されるのでしょうか？
たったいま会議室内海の内海さまとTELでお話しましたが、ワンダーサイドからの自粛面における連絡は入ってきていないと聞きました。
だとすると、延期だとか中止とかの、自粛行動に近似する選択肢は、大塚さまの御判断のなかにはないのでしょうか。
無論のこと、自粛というのはあくまで要請ですので、むりに守らなければいけないというものではありません。
しかし、日本中がこれだけクラスター対策に明け暮れ、世情も騒然としているなかで、あくまでこの種のクラスターの発信源となりかねないイベントを強硬するという姿勢は、主催者としていかがなものでしょうか。
大塚さまのお考えをお聞かせください。
さらには youtube からも顰蹙認定を受けつつあるリチャードコシミズというキャストを、いまだ使い続けている御社の言い分も御教授頂ければ幸甚です。
2020年4月6日 リチャードコシミズ査問委員会 マイケル
これ送って待ったんだけど、結局、大塚さんからの返信はありませんでした。
僕は、本当に大塚さんの言葉を聴きたかったんですよ。
ーーあなたの言い分はもっともで、世の趨勢としてこの時期の講演会が適当じゃないっていうのは分かる、けれども、開催者の立場という部分も察してほしい。
それに緊急事態宣言が出たならば自粛という世の流れに沿うつもりだったとしても、現在、国からの宣言はまだ出ていないじゃないですか。
いうなれば、いまはグレーゾーンだ。このグレーゾーンの段階でそんな自粛の動きをこっちに押しつけようとするのは、一種の暴力じゃないか、
と私は思うんです…。
しかし、大塚さんの口からは、こんな言葉すら出てこなかったんですよ。
返ってきたのは、無言のみ…。
実をいうと、僕も、僕の友人もこの水道橋講演のまえに、今夜（７日）の講演が実際に敢行されるのかどうか、電話でワンダーさんに尋ねてるんですよね。
けれども、返ってきたのは、事務員さんの「やりますから。安心してきてください…」の一言だけーー。
コロナのことなんて頭にないのよ。
クラスター防止に関してウチはこういうことやってます、客席には間隔を２ｍあけて、窓は全開で換気をよくして、お客さん各自にアルコール剤での手指消毒、
検温なんかもやってもらったうえで講演に臨むから、大丈夫だと思います。
もし、それでもくるのが不安だって方がおられたら、その方の入場料は今回に限ってみんな返金していますから…。
ーーとまあ、僕が聴きたかったのは、そのような言葉だったんだよねえ……。
でも、この種の言葉は、僕も、僕の友人も聴くことはできなかった。
ワンダーさんの HP にいっても、この種の言葉はまったく掲載されていない。
このような時世ですが、私たちは政府のいう「３密禁止」のクラスター対策をちゃんとやっています。
ですから、不安でこられないって方でないのなら、安心してこられて構わないんですよ……。
でも、この種の企業倫理を見ることはできなかった。そして、４月７日の FACT 講演は実施されてしまったーー。
松田優作流にいうなら「なんじゃコリャー！！」の世界ですよ。
一言でいって、ありえねえ…。
7日翌日の今日、FACT の講師を務めたリチャードコシミズも、自身の動画のなかで水道橋講演にいったって事実を認めてる…。
どういったらいいんだろう、こういうの……？
ＴＶで仕込んだミヤネ屋の「アビガンネタ」を執拗に繰り返すリチャードさんにしても、それを主催した FACT の大塚さんにしても、
肝心のクラスター対策に協力しようって発想自体がそもそもないんじゃないですかーー。
大事なのはギャラの５万と、自分の発言を公にできるワンダーさんって舞台だけなんじゃないですか、リチャードさんってば！！
繰り返せば繰り返すほど、僕ぁ、哀しくなるね。
このひとたち、世界の真相を追及することなんか塵ほども考えていない、と僕は思う。
大事なのは、いまの暮らしとそれを支えるための日銭だけーーマジ、笑うわ…。
ねえ、「陰謀論」っていうのは、やっぱ、平和時のツールなんですよーー。
いってみれば、一種の贅沢品みたいなもんじゃないのかな？
乱世になったら、世の本当の悪人と黒幕は誰なのか、みたいな手作り陰謀論に耳を傾けるひとなんていない。
目先の困難と闘ってそれを退けることのほうが、誰にとってもはるかに重要事だからです。
リチャードさんの歌うキテレツ陰謀論の邪悪さより、現実世界の過酷さと残酷さのほうが、今じゃはるかに上手です。
リチャードさんがいくら過激なこといって衆目を集めようとしても、いまやリチャードさんなんかより一般マスコミのほうが遥かに過激です。
リチャードコシミズの安倍叩きなんて一般のひとはまず知らない。
いまじゃ全盛期のＲＫ独立党の何万倍もの規模で、日本中のひとがマスコミ総出での安倍叩きを生で目撃しているんだから。
みんなが懸命になってやっているクラスター防止策なんて、彼はなんとも思っていない。
日銭がなにより大事なんですよ。
楽して喰う道と虚栄の喝采だけが大事な男が、リチャードコシミズなのよ。
そんな彼ももうじき燃え尽きるーーアビガン乗っかり作戦は、彼の最後の徒花です。
リチャードコシミズが時代に追い抜かれていくさまを、どうか皆さん、しっかりと目撃されてください。
僕の今日の記事は以上ですーーお休みなさい。
★ 僕がこの記事を挙げた翌日の４月９日、㈱ ワンダーアイズさんは、さっそくリチャードコシミズをはじめとする各講演会の日時の変更・延長を
発表しました。７日の非常事態宣言を受けてということでしたが、理由はともかく、クラスター防止に協力してくれるというのは、いいことです。
ほかの事業と比べてネット環境は充実してるんだから、もっと早くからその動きを見せてくれていればよかったのに、といった思いもありますが、
そのへんのことはもういいますまいーーよく、できました。(^0-v