ネット陰謀論界を10年にわたって牽引しつづけた、リチャードコシミズが敗北宣言らしい発言を初めてしました。
上記がその記事です。彼が国の意向に素直に従ったのは、僕の知る限りこれが最初です。
救世薬イベルメクチンの海外流行の波に乗ったのはいいんだけど、独創性とイベント性を出そうとして「 イベルメクチン無償提供シンジゲート 」なるものを組織したのは、いかにもマズかったですね。
彼の原動力は現実へのヘイト ――― いわゆる「 ルサンチマン 」というやつです。
Ressentiment というのは、社会的弱者・被支配者が抱く、強者・支配者に対する怒りや憎悪、嫉妬などの感情の総称のこと。
フランス語です。ニーチェはこれを「 弱者側の道徳観 」と呼び、彼の哲学の基幹として使用しました。
弱者は強者に対する憤りを行動に移せない。
そのため弱者は、想像のなかで復讐心を膨らませて心を慰める ――― というアレですよ。
僕はあらゆる陰謀論というのは、このニーチェ視点から読み解けるものだと思ってる。
リチャードコシミズ独立党というのは、まさにこのケースに当てはまる、最適のモデルであったといえるでしょう。
リチャードコシミズは社会的弱者、コミュニケーションが不得手で自己実現不能の苦しみでたえず悶えている ――― そのような情弱のひとたちから行き場のない負の憤懣・嫉妬の感情を引きだして、集めたそれを燃えたたせることに長けていました。
普通だったら、このように鬱屈しきった陰気な感情を、見栄えのする論客に仕立てあげることなんかできない。
だから、彼は、そのようにうつむいた彼等にも使えるような武器を考案し、それを彼等に与えた。
それが「 保険金殺人 」であり「 工作員 」であり「 朝〇悪 」であり「 マスコミは偽情報しか流さない! 」などの爆竹単語だったわけです。
これらは現実社会で通用するような言論では到底なくて、リチャードコシミズが主催する「 バーチャル陰謀闘争劇 」の空想劇のなかでのみ通用する、架空のビームサーベル ――― 現実世界的にはどう見てもただの玩具ですが(笑) ――― だったのです。
リチャードコシミズは、現実から遮断されたネットというバーチャルな保護空間のなかで、この陰謀人情劇を上演しつづけました。
それは現実の権力闘争とも体制の悪と対峙するものでもなく、党首がネットから拾ってきた海のものとも山のものとも分からぬ架空敵を標的として据えた、一種のヘイトな射的ゲームのようなものでした。
本当の政治家の秘書にアポして話を聴くとか、そっち系のジャーナリストに取材してみるとか、そのようなことは一切やらなかった。
リチャードコシミズの応援層に本当の意味での政治的関心はなく、彼等が関心をもっていたのは、自分たちの積もり積もった怨みと憎しみのぶつけ先だけだったのです。
リチャードコシミズが彼等の目前に彼等むけの標的を次から次へと惜しみなく提示してくれたので、彼等はとても助かったわけです。
彼等はそれにむかって毒づいてさえいればよかった。
リチャードコシミズが授けてくれたそれぞれのビームサーベルを振りかぶって、「 シャブチュー工作員 」だとか「 この朝〇悪野郎!」とか「 ディープステイトの回し者め 」とか叫んでいさえすれば万事オッケー。
リチャードコシミズが自身が彼等アウトサイダーの代理人として、彼等を常に迫害している現実社会の醜さを暴き、巨大で恐ろしいその怪物にむかって彼等分のルサンチマンまでいつも毒づいてくれたのですから。
リチャードコシミズは、まるで彼等の怨みを晴らしてくれる必殺仕置人のようでした。
リチャードコシミズは支持者らに自分暴露情報の拡散を命じ、支持者らは喜々としてそれに従いました。
自分自身の判断力だとか、リチャード暴露情報の面倒くさい真偽の検証など、彼等にはどうでもよかったのです。
No Reason to Cry ――― 彼等の関心は自分より満ち足りた誰かにむかって毒を吐くことだけにありました。
リチャードコシミズはそうした特殊な顧客層からの広範な支持を集めて、彼等間のスターに昇りつめていったのです……。
リチャードコシミズは自分をいっぱしの英傑と見せるための演出にいつも気を使っていましたが、実はそれ以上に気を使っていたのが、自分のこうした立ち位置の特殊性についてでした。
シンプルにいうなら、★ いかにも無法者的な磊落イメージを気取りながら、いかに遵法の道を歩ききるか ――― ということです。
このエリア設定に関して、彼はとても気を使っていた。
ネット誹謗やネットにおいての個人情報の暴露について規制が厳しくなるごとに、リチャードコシミズ独特の個人攻撃が収まっていったのはそのためです。
彼は自身を「 裏社会との危険な戦いに命を張った糞度胸ジャーナリスト 」といったキャラ設定にしていたので、この種の勇猛イメージの保持保全はまさに死活問題でした。
とはいえ、自己演出以外のプライベートで危険を犯すことは、彼はこれまで注意深く避けつづけていたんです。
彼に近かったひとなら誰でも気取れるように、彼の素顔は非常にチキンですから。
ところが昨今の Covid-19 の襲来とともに、この生命線の位置取りが難しくなってきたんですね。
彼のお弟子であった国民主権党の平塚正幸は、渋谷の夜毎の「 クラスターライブ 」で話題をさらうし ―――
やはり彼のお弟子であった名古屋の寺尾介伸氏も大規模な「 ノーマスクデモ 」などを主宰して、大きな話題となっていきます。
かつてのお弟子であったよかとよ( Qanon の okabaeri@9111 )さんが、自分には及びもつかない世界的な陰謀論として取りざたされていた過去も恐らくはアタマをよぎっていたでしょう。
つまり、リチャードさんは焦っていたのです ―――。
2012年頃には自分の足元にもよれなかったヒヨッコの陰謀論者共が、次々と自分を追いこしていく……。
あいつらはこのコロナ騒動を利用して、生意気にもこの俺サマを追い抜いていきやがった。
面白くない……。
さゆふらの「 ノーマスクライブ 」なんか面白そうだけど、あれはいかにも捕まりそうだ。
いやいや、俺はああいった危険に身をさらすのは嫌いだし、第一独立党はそもそもデマを否定している団体だ。
デモはできない。しかし、ネットのなかだけでの言論じゃ、この騒乱時代の乱世のなかではいくらやっても目立ちにくい。
ネットを見ている顧客をも巻きこんで、彼等が参加できるような「 新手のイベント 」がどうにも必要だ……。
そして、彼が労苦の末編み出したのが、今回のこの「 イベルメクチン無償提供シンジゲート 」であったわけなのですよ、皆さん。
この活気的なイベントでもって、彼はほかの群小陰謀論者に老舗の貫禄を見せつけてやるつもりだったのです。
海外陰謀論サイトで人気沸騰中のこのイベントに乗っかって、よし、あいつらに水をあけてやれ。
な~に。行政からのお叱りやちびっとの罰金くらいはあるかもしれないが、そうしたリスクさえ我慢すりゃあ、このイベントは大ヒット間違いなしだ。ウヒヒヒヒ……。
このようにしてリチャードコシミズは、死の第4コーナーを自分から回っちゃったんです。
人気沸騰の欲目に煽られて ―――。
かつての夢よもう1度の甘い誘惑に誘われて ―――。
彼はあまりにも薬機の恐ろしさについて知らなすぎた。
大きな製薬会社は薬機法違反に取られないために専門の弁護士団と契約しているのが常態なんです。
けれども、そんな専門的な用心網を張って警戒していても、社長が逮捕されることもありうる ――― というのが現在の薬機の世界なんです。
リチャードコシミズはすでに3度以上、厚労省系の保健所から勧告を受けています。
はじめのうち彼は「 薬機法68条違反の件 」で保健所から勧告を受けた、といっていました。
ところが最近の彼記事を見ていると、これが微妙にちがってきていますよね。
最近じゃ彼は「 薬機法55条違反の件で注意を受けている 」と、内容が変わってきている。
この微妙な変化が、実は恐ろしいのです。
この微妙な変化はいったい何を意味しているのか?
これはすなわちリチャードコシミズの「 薬機法68条違反 」の証拠は、すでに出揃ったということを意味しているのです。
68条の根幹は「 広告に関しての違法 」です。素人ブロガーだろうがプロの広告会社でも関係ない。薬事に関して法律に反した記述があったなら、200万以下の罰金と2年以内の懲役がセットでついてくるのです。
最初のうちは僕も「 ああ、やっぱり広告枠だけの問題で済ましちゃうのか……」と思っていたんですよ。
保健所のほうでチームをつくって、長期のスパンでリチャコシ薬機問題に取り組んでられることは知っていましたが、その後も彼に何度も勧告の電話をかけつづけ、いちばん怖い「 譲渡 」の問題まで切りこんでいるとは思わなかった。
薬機法55条の根幹はね、68条とちがって「 広告枠 」でなくて「 譲渡 」のほうにあるんですよ。
もちろん、これは民事ではなく刑事の問題です。
「 譲渡じゃなくてこれは貸与なんだー 」などと言い逃れをはかる輩はいくらでもおられますが、判例集を見てください。
彼等の行先がどうなったのか ―――?
この譲渡違反の罰則は68条の広告枠の違反より2倍以上重くなっています。
譲渡違反の罪は罰金500万以下、懲役も5年以下という規定です ―――。
だから、僕は口を酸っぱくして、何度もこうしてリチャードコシミズに注意をうながしているわけなんですよ!
リチャード界隈の諸君はリチャードさんのことが心配じゃないの?
しろまじょさんでも穂咲クンでもポンにださんでもいいからさ、誰か彼に進言してやってください。
このまま勧告を無視しつづけてつっ走るのは自殺とおなじことだって……。
彼の通報先を以下に列挙しておきます ――― このリチャードコシミズ通報フォームから協力を願います。
★ 利用規約の違反報告 - Amebaヘルプ|お問い合わせ
https://cs.ameba.jp/inq/inquiry/vio
★ ア.「あやしいヤクブツ連絡ネット」に電話で連絡。
連絡先 : 03-5542-1865
イ. 厚生労働省医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課にメールで連絡。
下記を参考にメールを作成してください。
メールアドレス : Yakuji-net@mhlw.go.jp
★ 薬事法違反サイトを報告しよう|薬キャリPlus+
https://pcareer.m3.com/plus/article/mhlw-recommends-for-reporting-of-illegal-websites/
★ 長野県薬務課管理部 026-235-7159
★ 警察本部広報相談課 警察安全相談窓口( 24時間 ) 電話 : 026-233-9110
いままでのまま、楽に安泰にこうしたネット言論で喰っていきたい、というリチャードさんの欲目は分かる。
けれども、そのために医師の処方のついていない、危険な未承認薬を誰彼構わず送付していいということには、ならない。
いまのリチャードコシミズがやっているのは、明白な違法行為であり、止めなくてはならない蛮行です。
未承認薬イベルメクチンで米国みたいに薬害が出たら、どうするんですか? 本当に?
未承認薬だから保険は一切適用されない。莫大な損害と身体の被害が彼( 彼女 )を見舞うことになる。
陰謀論のせいだ、自分はだまされたんだ、そんなつもりはまったくなかった、じゃ通りませんよ。
知らなかったというのも理由にはならない。
善意のつもりで安易に彼に協力してきた、皆さんの責任も当然問われるものとして考えておいてください。
今夜の僕の記事は以上です ――― お休みなさい。
( マイケル注:これ ameblo の richardneversurrendaer のブログ https://ameblo.jp/richardneversurrender/page-3.html への問いかけの形式で書かれてます 。最初の> からはリチャ記事の引用。赤文字からがあかねさんです )
>余剰分のイベルメクチンをお持ちの方、困っている方に少量を「貸与」するキャンペーン に参加しませんか?
●簡単なサイトを立ち上げ、メルアドを掲示。希望者のメールを受け付けます。(ただし、毒ワクチンを強制接種させたい裏社会の方々は、IVMの普及を嫌がり、プロバイダーに手を回して、速攻でサイトを抹消しますので、2-3か所のサイトを確保する必要あり。)
サイトの一例: http://ivm999-
★ マイケル注:この人もヤバイ。半端にしときます。早く消して。
●状況に応じて、3-6錠程度を郵送する。
●金銭のやり取りは止めましょう。(法的問題もあり。)(引用ここまで)
また呼びかけてますね。保健所から違反だと言われてるんだから、巻き込むな と言いたいです。
普通、協力者は秘匿するものではないですか?
それに、お金云々が問題ではなく、「未承認薬の広告」がだめなんでしょう? みなさん、ご注意くださいね。
薬機法はメーカーだけではなく、ライター、ブロガー、みんなに適用される法律ですよ。
麻原彰晃みたいに「弟子が勝手にやったこと」、悪徳政治家みたいに「秘書が勝手にやったこと」と言いかねないですよ……。
あかねさん、サンキュー、ポイント押さえたよきコメなり。
今日の僕の記事は以上です ――― お休みなさい。