ザ・マイケルブログ!

Hello、皆さん、陰謀論者リチャードコシミズの無害化に成功したので、現在は司法の闇と闘ってます。応援よろしくです!

💎 「 陰謀論星系 」以外で生きられない人たち< 改正版 >

2021-08-25 11:04:52 | リチャードコシミズ






 Hello、皆さん、このところ「 ノーマスクデモ 」連中のところに出張していて、本筋のリチャードコシミズ批判のほうをおろそかにしていた、マイケル & あかね です。
 いや~、もう巷でのコロナ感染が凄すぎて、おちおち外出もできな
い世の中になってきましたね。
 第1波のときにも緊張したけど、この第5波はあれよりももっと凄まじい。
 医療崩壊は日ごとに進み、感染しても入院できない自宅待機者の数が2万を突破、入院できないまま亡くなっていく罹患者も日ごとに増えていくという悪夢事態が、だんだん当たり前みたいな感覚になってきちゃった。
 経済も当然ぐっちゃぐちゃ。
 百貨店も、旅行代理店も、飲食店も、娯楽産業も、あとオケなんかも潰れるところがぼちぼち出はじめてきてる。
 なんか、真綿で首を絞められる感覚とでもいうのかな。
 カタストロフィーってもっと劇的にぐわーっとくるもんだと僕は思っていたんだけど、ちがうんですね。
 破滅は、さおだけ屋みたいなお気楽な日常顔をしてやってくる。
 しかも、普段着の彼等の歩みを止める力が、僕等にはない。
 これの抑止力になれるものは自粛とコロナワクチンの2本柱しかないのですが、この事態を正視できない人たちがいます。
 いわゆる「 陰謀論者 」と呼ばれている人たちです ―――。

 これまでの4年に及ぶ僕と彼等との闘争研究からすると、陰謀論者とは、自分が属していた社会から疎外された存在なんですね。
 非常にシンプル。個人的に僕はそれを「 弾かれて陰謀論者 」と呼んでいます。
 もっともこれはあくまでエッセンスであって、個々の実状はもっと悲惨です。
 たとえば陰謀論者の元祖・リチャードコシミズなんかは契約社員で勤めていた会社から弾かれた事実を認めたくないがために、ネットの警察掲示板に「 自分はこの会社のこのような人たちに( 注:実名、顔写真入り )保険金をかけられて殺されそうになった! 」というスレッドをあげ、その反響を受けて2006年に「 独立党 」を立ちあげ、陰謀論者としてのキャリアをスタートさせたわけです。

 彼のこのケースは、陰謀論者スタートの典型例であるといえるでしょう。
 この公式が「 弾かれて弾かれて弾かれて陰謀論者 」と3掛けされるケースもあるし、さらにはこれを2乗しなけれないけないような深刻なケースもまま見受けられます。
 疎外の現場は学校、家庭、友人関係、職場環境、近所付きあいなど多々ありますが、共通しているワードはあくまで疎外。
 うん、陰謀論者ってね、僕にいわせれば「 疎外者 」――― もっとぶっちゃけていうなら、「 仲間はずれ」 だとか「 ヒッキー 」だとか「 いじめられっこ 」とかの、ああしたアウトサイダー気質を色濃くもっている人たちなんです。

 人間関係ってなんでしょう?
 いろんな解が導けるでしょうが、僕はそれ「 世界観の共有 」だと思ってます。
 2人の関係であれば、まあ、趣味が似ている、おとなしめの似たような相手だから、といったような契機から、この共有関係ははじまります。人生観の共有なんて大袈裟に聴こえるかもしれませんが、通勤路が一緒だったから、とか、たまたま同じバイト先にいた人だったから、とか、通勤路がおなじだったから、とか、そのような些細な共通項であったとしてもいいんです。

 このような些細な接触を通じて自分の交友関係を広げていき、自分なりの世界観をつくっていく ――― というのが普通の人間の通常の成長パターンなんだろうな、と僕は思う。

 ところがこのような交友関係をどうしても紡げない人がいます。
 気の合った友人だと思っていた相手であっても世界観をどうしても分かちあえない、といった人間層が明らかに存在するのです。
 どんな相手と交流しても交流が成功したという手応えが得られない。喜びも得られない。
 傍から見ている分には友人同士の飲み会としか見えない会合の帰り道、その飲み屋の門を出た瞬間から彼の心はもう暗いんです。
 今日も結局相槌を打つだけで終わってしまった。
 やっぱり自分は誰とも心が通わない。
 趣味の会に行ってみたけどダメだった。某宗教組織に加わってみてもダメだった。
 自分はこのまま誰とも心を分かつことができないまま、このつまらない生涯を淋しく終えるしかないんだろうか……?


 こういった人間を受け入れてくれる最後の砦が、いわゆる「 陰謀論 」という世界なんです。
 青木ヶ原の入口すぐにある、あの「 いのちの電話 」みたいな存在といったらいいかもしれない。
 陰謀論の間口は広く、加入するための敷居は低い。
 陰謀論は現実に拒否されてボロボロになった人に、「 現実を軽蔑するためのさまざまなノウハウ 」を教えてくれる。
 これまで誰とも世界観を共有できなかった人に、まったく新しい世界観を貸与してくれる ―――


―――― これまで君たちはダメ人間という烙印を押されてきた。辛い経験だ。しかし、それは君たちが悪いんじゃない。世界のそもそもの仕組み自体が、優しい義侠心に満ちた人間を排除するようにあらかじめ出来上がっているからだ。君たちはその罠にかかり、まんまと堕ちた。こんな欲得ばかりのさもしい世界の歯車になるのを、君たちが拒否したからだ。いいか、こんな世の中を作ったのは、「 ディープステイト 」なんだ。まずそのことを頭に入れておけ。我々は彼等と戦っている。世間の一般層からしたらそうとは見えないかもしれない。ままごとみたいに下らない遊びをしている奴等だと見られることもあるかもしれない。しかし、君たちはこの仕組みに気づいた。流されているだけの愚鈍な連中とはちがう、君たちは精鋭なんだ。世界の搾取の仕組みが見える特別な人間なんだ。誰もがそうなれるわけじゃない、君たちはそれぞれの苦難の歴史のあと、それに気づき、ここまでくることができた。それは、特別なことなんだ。そうと分かったら、さっそく僕等のためにその力を貸してほしい。僕等と一緒に奴等と戦ってほしい。僕等は君たちのそうした力が必要なんだ。改めてお願いする。なあ、僕等に君たちのその力を貸してくれないか……?

 これまで誰からも口説かれたことがなかった人に、これだけの熱烈な口説きがかけられるのです。
 ましてこのように熱く勧誘する党首のまわりには、彼等があれほどまでに憧れていた「 仲間たち 」の姿もいっぱい見えるのです。
 帰ってもひとり用の寝床しか待っていない暮らしを長年続けていた人間が、この甘い誘惑に抗えるわけがない。
 かくして今日も、続々と新しい人たちが「 陰謀論 」に入信していくという算段です……。





 上写真は陰謀論の元祖たるネットジャーナリスト・リチャードコシミズの現在です。
 突然こんな近影で驚かせてしまってすみません(笑)
 しかし、リチャードコシミズも堕ちましたねえ!
 いまの彼がやっているのは「 非承認薬であるイベルメクチンの個人輸入の推奨 」です。
 彼も現在の陰謀論の流れと同様、現実世界と接触することを頑なに拒否しつづけています。
 ファイザーやモデルナ、アストロゼネカ等のワクチンの効力を認めず、それらが増えすぎた世界人口を削減調整するべく、世界権力ディープステイトが合法的に提供した「 ワクチンとは名ばかりの、殺しのための細菌兵器 」であるといっています。このワクチンを接種した人は「 微妙なケミカル臭 」を身体から発し、3年もたずに例外なく死去するであろうと断言すらしているのです。

 多くの陰謀論者の場合と同様、彼のこれ発言の根拠はありません。ソースの提示もなし。
 ファイザーの原文にいって僕等もコレたしかめましたが、2年寿命で死ぬって実験動物であるネズミのことでした!
 もう、呆れるを通りこして笑えてくるレベルですわ。

 あのー あなたは彼のこの最近言説に関して、どのように思われますか……?

 彼ひとりがそういっているだけなら特に問題はないのですが、彼には陰謀論に命を賭けた、このような強烈信者連がついているのです。










 こういうの見ちゃうと、もう言葉もないわ……。
 固定メンバーで5流のアングラ芝居やっている奇怪な人々にしか見えない。
 自分たちだけでこうした意見交換するだけなら、まあ自由の範疇としておいてもいいんだけど、彼等RK軍団は未承認薬「 イベルメクチン 」の個人輸入を推奨して、これがコロナのいちばんの特効薬だと喧伝し、無料でひとに飲ませることまでやっているんだからね ――― 医者でもないくせに。
 
誰がどう見てもこれは危険なカルト団体です ――― 素人診断でこれ飲んで、誰か死んだらどうするつもりよ!?





 けれども彼等は、こうした公情報にはまったく重きを置いておりません。
 こうした正規のメディアが流す情報は、「 体制側が世界人民を騙すために流している、真相に近づけないための妨害工作、つまりはフェイクニュースであると決めつけているからです。
 ちょっと前例がないくらいに極端な、見事すぎる「 世界拒否 」ではないですか。
 そう、陰謀論者はこうやって世界と自分との絆を断ち切るのです。
 僕は何度もいっているんだけど、ええ、陰謀論というのは結局「 自閉のためのツール 」なんですよ。
 世界を拒否し、家族も拒否し、隣人も友人も拒んで、自分だけの砦に閉じこもる。
 ひとりぼっちで閉じこもりつづけるのは辛い行為です。
 これをつづけるためにはどうしたって理由がいる ――― そこで「 陰謀論 」なんです。
 
 自分はわるくない。わるいのは世界だ。正しい自分が邪魔だから、世界のほうから自分を追い出したんだ……。

 彼等は、世間尺度で測られた自分像をすべて拒否して、自分の物差しで測る自分像しか認めない人々です。
 自分が世界から拒否されスポイルされた存在などではなくて、自分が体制と戦っているという「 英雄幻想 」にすがりつくばかりのこのような人たち……。

 こんなのもあります。RK言説を信じ、ワクチン毒薬説を信じる信者さんからの報告 ――― もち出展はRKブログね ―――





 デテールはなかなか詳細だけど、なんとなくリアルティーの欠けた感じのこんな文章 ―――。
 最近のリチャードコシミズ界隈では、こうした「 イベルメクチン薬効成果報告 」みたいな遊びが流行っているのです。
 それは、RK信奉者同士がそれぞれ「 コロナの本当の治療薬イベルメクチン 」を知人に紹介して、それがどんなに劇的に効いたか ――― を報告して競いあう遊びです。
 もちろんこれの発信者はすべてHNであって、彼等が紹介した治癒報告がリアルであるという証拠はひとつもありません。
 つまりはこれ、ごっこ遊びなんですよ。
 これ、僕には、みんなからハミゴにされてトボトボと帰宅した傷心女子が、自分部屋で慰みのためにやりはじめた「 ひとりリカちゃんハウスごっこ 」に見える。

――― あの子たち、おバカさんよね…。ワクチンが毒だってまだ分かんないなんて……。ねえ、リカちゃん、あなたもそう思うでしょ……?
 
 彼等は自分を肯定するために、全世界の現実の事象のすべてを否定します。
 そのために他者がどんな迷惑を被ろうと、薬害の被害に遭おうと、そんなことはどうでもいいんです。
 自分のちっぽけなプライドが満足できさえすれば、あとのことなんかどうなってもいい。
 この発想は百戦錬磨の企業人のものではなく、それなりの苦労はしているものの一定の自己肯定感をもっている成年男子( 女子 )のものでもありません。
 社会性がゼロに等しいこの発想は、幼児特有のものです。
 自我誕生以前の幼児の欲求 ――― 不快なオムツ中の便を綺麗にしてもらうまでひたすら泣きつづける、幼児の原形質的欲求にほかなりません。

 ねえ、ボクをみて。
 こんなにボク、きもちがわるいの。
 お下のほうがぐちゃぐちゃしてきもちがわるいの。
 なんとかして早くどうにかして早くいますぐになんとしてでもきれいにして!

 陰謀論者の底を流れている無常の声は、このような旋律であると僕は思う。
 つい最近まで全盛を極めていた、迷惑千万なあの「 ノーマスクデモ 」などという悪ノリイベントも、そのような彼等の発想系統から自然派生したものです。






 この運動の主だった推進者は国民主権党の平塚正幸氏と、名古屋の寺尾介伸氏などです。
 両者とも上で紹介した「 リチャードコシミズ独立党 」の出身者です。
 まえに一世を風靡した QArmy Japan のエリもここの出身でした。
 僕は平塚正幸( さゆふらっとまうんど )とエリ( よかとよ )とは面識があったけど、寺尾氏と会ったことはなかった。
 ちょっとまえまでは正直、一目置いているような部分もあったんですよ。
 ところが最近の彼の活動を知って、僕のなかの氏のイメージは見事なまでに粉々になりました。

 最近の Facebook から彼言動を幾点か紹介しておきましょう ―――

 
















 氏のこの Facebook の発言集をアトランダムに読まれて、あなたはどう思われましたか?

 氏の言葉に癒しを感じられましたか?
 氏の言葉にいい熱を感じられましたか?
 氏の言葉に本当の意味で日本をよくしたい情熱があると感じられましたか?
 僕は、感じなかった……。
 僕が感じたのはむしろ氏の屈折であり、すさみであり、自棄でした。

 氏がこれらの発言で示しているのは、過去の Facebook アカウントが停止されたことへの苛立ち、集団訴訟の原告団に課せられた上申書が思うように集まらないジレンマ、よかれと信じて行った「 ノーマスクデモ 」に対する一般からの、思いがけないほどの反発と批判があったことへの驚きなどではなかったか、と僕は読みたい。

 つまりはネガです ――― 寺尾氏のなかにある陰鬱なネガ部分。

 それがなんだか轟々と凄い音を立てて吹きあがっていて、氏が書こうとしている文章を歪ませているように僕は感じた。

 2016年頃の氏の「 紙幣の不思議 」の文章とは、まったく別人の文章になっているんですよ。
 水が流れるようだった、あの自然で力まない語り口はどこにもない。
 いらついて、詰まった肩でむりやり投げた硬球のような、これらの球は皆暴投である、と僕は感じる。
 氏の選ぶ言葉よりも、その背後にある氏の焦燥のほうがより多く伝わってくるのです。
 Facebook に乗せたこれらの氏の発言は、過去の氏よりも現・独立党勢の言葉のほうによく似ています。

 唇をいいんと曲げて、うつむき加減に、むりに上から目線をつくって投げつける、陰謀論者独特のあの屈折話法 ―――。

 でも、陰謀論者ってそうなんですよね。
 陰謀論の原理は「 世界遮断 」ですから、長いことこの一室にこもっていると、空気が薄くなってくるのです。
 自分を守るためにここに入ったくせに、長期間ここにいすぎると、陰謀論のいちばんの特質である世間との遮蔽機能が、今度はここの居住者自身を圧迫するように働いてくるのです。
 陰謀論は、世界で起こる出来事すべてに「 Non 」で答えます。
 いやいや、あの事件の真相はそんなんじゃないよ、あの事件の真相はねえ……、と、いつも囁いてくる。
 それに耳を傾けていると、いつのまにか世界が二重に見えてくる。
 普通に見えている世界の外貌と、その裡に潜んでいるネガの世界と ―――。

―――― あれ。どっちが本当の世界だったんだっけ……? なんだか分からなくなってきちゃったぞ……。

 いまほど豊かじゃなかったむかしの世界の村々には、恐らくこうしたタイプの孤立者( アウトサイダー )がいっぱい点在していたのです。ただ、当時はいまみたいな通信手段がなにもなかった。同好の人間同士で気楽に会合できるような交通手段もほとんどなかった。従って、彼等もひとりぼっちのまま侘しい暮らしをただつづけるより術がなかった。
 
 しかし、近世のごく最近になって、ネットという夢の通信手段が生まれます。
 虐げられた彼等にも陽の当たる場所で発言できる機会が、ようやくのこと巡ってきたのです。
 彼等は狂喜しました。熱病のようにネットに飛びつき、熱病のようにネットワークの輪を広げていきました。
 それが実現した実際のかたちがあの世界最大の陰謀論団体 Q の興隆であり、我が国で広がった陰謀論のブームであり、つい先ごろのあの「 ノーマスクデモ 」であり、「 自治体への電凸攻撃 」であり、「 PCR差止集団訴訟 」であったといえるのではないでしょうか?

 陰謀論は理論じゃない。
 いつになっても表に出ていきにくい、街の影領域に住むあのぶきっちょで言葉下手でいくらか臆病でもある人たちの、たまりにたまった鬱憤と嫉妬と怒りとを乗せて飛ばすための、大きな投石装置であった、と僕は思うんですよ……。


 あ。今日の未明、名古屋の寺尾介伸氏と一緒に活動されたこともある、つばさの党のあの黒川敦彦氏が新型コロナに罹患したというニュースがありました ―――
























 うーん、黒川さん、叩かれまくってますねえ!
 気の毒とは思うけど、この時期にあんな「 ノーマスクデモ 」系のことなんかやっていたら、いつそうなってしまってもおかしくはないんじゃないのかな?
 そして、名古屋の寺尾氏は、かつての盟友のこの報道を今度はどうすり抜けるつもりなのでしょう?
 また、あの「 コロウソ 」みたいなことをいって、総論否定で逃げようとするのでしょうか?
 それとも、自分たちの正しい活動を邪魔するために、世界権力が彼を狙ったという無根拠スパイネタをまたかますんでしょうか?
 氏の今後の動向が気にかかります。

 陰謀論のピークっていうのは、やっぱりトランプ大統領が時代の神輿に乗っていた、あの Q のころだったんじゃないのかな?
 そのトランプさんがただの風邪だといっていたコロナを認め、ワクチンを国民に推奨しブーイングを浴びる時代がこうも早くやってこようとは思っていませんでした。
 1964年、時代は変わるとディランは歌いました。
 
リチャードコシミズの陰謀論が衰退し、摩訶不思議なイベルメクチン教に変質していったように、その他多くの陰謀論もその形態をメタモルフォーゼしていかなくてはいけない時代は、すでに到来しているのかもしれません。

 黒川敦彦氏のご無事と回復を祈りつつ ――― 今日の僕の記事は以上です ――― お休みなさい。


 



 


 


💎 陰謀論者のバイブル大橋教授の「 PCR本 」リーデイング

2021-08-22 12:49:05 | リチャードコシミズ

 

 現陰謀論者のバイブルとされている本を購入しました。
 著者は、徳島大の名誉教授であられる大橋眞氏 ――― 出版社はヒカルランドです。
 この本が売れていることは、Amazon の書評がもう 113 評を越えている ( 8月20日現在 ) ことから見ても明瞭です。
 陰謀論を信奉するひとたちのあいだで読まれていて、しかも、彼等の言説の論拠ともなっている。
 大橋名誉教授のこの本を「 反ワクチン & 反コロナ 」の論拠にしている陰謀論者はとても多いのです。

 ドイツ在住の「 スピ系 + 陰謀論者 」の人気 youtuber である Meiko さん ―――
 彼女と一時タッグを組んでいた、「 ノーマスクデモ 」と「 PCR差止集団訴訟 」の発起人である、名古屋の寺尾介伸氏 ―――
 その他大勢のアンチワクチン推進派の無名の皆さん ―――

 Meiko さんはすでにドイツへの帰国を決意してられるようですが、後者のお二方はそうではありません。
 昨今の「 ノーマスクデモ 」への膨大な反対意見の数々は、当ブログでもすでに披露済みです。
 僕も彼等・陰謀論サイドの意見に反対する者です。
 この非常時に「 ノーマスクデモ 」などという顰蹙と混迷を誘うばかりのクラスターイベントを許してはならない。
 この非常時にコロナ対策の最有力検査法である PCR検査への妨害も許してはならない。
 一般の多くの人々とおなじように、僕もそう考えています。

 となるとまず始めに手をつけなければいけないのは、多くの陰謀論者が自らの言説の根拠としている、この大橋教授本の否定です。
 今回は、その解析をやってみようというわけ。
 教授の御本の正式な題名は「 PCRは、RNAウイルスの検査に使ってはならない 」です。
 第一刷が2020年12月31日で、翌年2月22日の段階ですでに5刷まで増刷を重ねている。
 なかなかの数字です。通常の状態だったら、このような固い本がここまで増刷するのはむりでしょう。
 いかにコロナ騒動が社会問題化しているかが分かります。

 ただ、この本はアカデミックな本ではない、ヒカルランドは医学書や学術書を扱う出版社ではないのです。
 ヒカルランドが扱うの分野は主に陰謀論系、スピリチャル系の分野です。
 陰謀論の元祖リチャードコシミズも以前ここから本を出していましたし、彼と同業である船瀬俊介氏もここから出版されています。
 つまり、本書は陰謀論本として出版されたんですね。
 出版不況が囁かれている昨今に、作家としてメジャーな存在でない大橋教授の本がここまで売れたというのは、ほとんど事件です。
 この数字は、コロナ禍が侵食するほどに、顧客である陰謀論者の数も covid-19 の罹患者同様にパンデミックしていった、ということを示しています。

 前回のNHK記事でも述べたように、陰謀論は現在社会問題化しています。
 世間が陰謀論者を見るまなざしは、日に日に冷たく、冷酷になっていっているというのが現状でしょう。
 本書の著者である大橋眞名誉教授にしてもその点は同様です。
 教授の母校である徳島大学は、去年の8月、教授に対して以下の声明を出しました ―――



 自校の名誉教授を大学自らが無関係だと宣言する ――― これがいかに例外的な事例であるかはお分かりでしょう。

 徳島大は、教授はあくまで私人としてそのような発言をしているのであって、当大学は教授の発言や行動に対して責任を取るべき立場ではない、とここで言明しているのです。

 このことを頭に置いて、本書のページをめくってみましょう ―――



 
 上写真だと読みにくいと思うんで、下に書き出します。
        

  無症状者が感染源になるという話が
 今回の騒動の最も大きな要因であると言っても過言ではない。
 そのような話を作り出したPCR検査が、間違いなく伝搬力の強い
 病原体ウイルスを検出しているという確認作業が必要となる。
 しかし、この確認作業を行うような気配はない。
 これは一体どういうことであろうか。


 まず から見ていきましょうか。
 力みすぎだとと思う。「 無症状者が感染源になるという話が今回の騒動の最も大きな要因である。」としたほうが明確だし、すっきりと頭に入ります。「 と言っても過言ではない。」は余計。科学の文章において、こういった感情の強調句は不要でしょう。
 また、この 文、主格が曖昧すぎ ――― 頭に「 無症状者が感染源になるという話が 」と置いているこれが、この文の主語なんですね。
 要するに著者は、ここで「 無症状者が感染源になっているという話が大きく拡散されている。これが今回のコロナ騒動のいちばんの原因だ 」といっているわけ。
 この「 無症状者が感染源になるという話 」を誰がいっているのか、という示唆はない。
 まあ、これをいったのは政府だからそのことを示唆しているつもりなんだろうけど、だったらもっとストレートにこう書きゃあいいんです。
 
 「 政府(  あるいは分科会及びマスメディア )は covid-19 の陽性者のうちの無症状者が、キャリアーとなってコロナウイルスを他者に感染させているといっている。その発言がこれほど大きな国民的パニックを引き起こした 」

 といったほうが、うん、よほどしっくりくる。
 このひとは、あえてそうしていない。ここに、僕はこの著者の恣意を見ます。
 本来なら無用なはずの の末尾の「 と言っても過言ではない。」と冒頭の 無症状者が感染源になるという話が という「 主格ぼかし 」は、意図的になされた表現です。
 喉の奥に本当にいいたい言葉をあえて残しているような、これらの言葉を咀嚼したときの感じはそれほど独特なものがある。
 なぜ、ここにこのような真意を見えにくくする感情の強調句など入れたのか?
 もちろん、自分の真意をぼかすためにです。

 この方、経歴を見ると、米国のウィスター解剖学・生物学研究所におられたような方ですよね。
 してみると、研究者としてプロだったわけです。その気になって純粋な専門分野の文章を書かせたら、恐らくいまでもとんでもない領域まで行けるひとであると僕は感じます。
 しかし、本書においては、教授はそうしたアカデミックな文章を書かれてはいない。
 この悪文は ――― 失礼ながらそう呼ばせていただきます、そうとしか見えないんで ――― 意図的に、この著書のこの場所に置かれたものです。

「 なんのために?」
「 真意をぼかすために 」
「 じゃあ、
君のいう教授のその真意ってなに?」
「 これは、教授の宣言だと思う。いわば陰謀論宣言。ここで教授は、いまから自分は本来の自分のアカデミックな研究分野とはまるでちがう、出稼ぎのアルバイト仕事をやると宣言されているんだよ。アカデミックな世界であそこまでいったひとだぜ。研究冒頭に定義文を入れるのはいわば当然のたしなみだ。そういった骨の髄まで染みている研究者の公正癖が、ここで悪いかたちで出ちゃっているんだよ。これを教授の告白文として読むことも可能だ、と僕は思う 」
「 告白文? 告白文というと?」
「 やっぱりこのひとは研究者なんだよ。あそこまで行けるひとはそういない。そのひとがこんな陰謀論みたいな非論理の極みみたいな言論をこれから述べようってんだ。恥ずかしくないわけがない。その羞恥が、この宣伝の冒頭文に、あえてこんな主格も道理もぼかした表現を選ばせたと僕は見るね 」
「 羞恥? 羞恥なのか?」
「 恐らくね。理論と筋の極みみたいな研究者なら、こんな道筋を隠すみたいな文章はふつう書けないよ。教授もそうだったんだと僕は思う。だから彼は、これを文藝作品として書きはじめることにした 」
「 文藝?」
「 そう、文藝として。しかも、一般文藝紙に乗るようなレベルのものじゃない、素人の小説好きが下手の横好きで始める同人誌みたいな文藝作品としてだ 」
「 どうしてそんな…?」
「 異分野のフィクションとしてなら、罪の意識も軽減するだろ?」 

「 ああ、そういうことか 」
「 そういうことなんだよ。たったの一文だからといって軽く見ちゃいけない。この部分は交響曲でいうなら動機の部分にあたる。いわゆるモチーフってやつだ。ベートーベンのあの常軌を逸した壮大な展開部の音の伽藍も、すべてはこの最初の4小節から始まるんだ 」





 続いて 文目の解析いきます ―――

 そのような話を作り出したPCR検査が、間違いなく伝搬力の強い病原体ウイルスを検出しているという確認作業が必要となる。
 
 これもつっかかる ――― 読んでいてなんだかガクッとくる。
 そう感じさせるのは冒頭部の「 そのような話を作り出したPCR検査が 」という部分が原因です。
 というのもPCR検査という単語は、この文章中で初めて登場するものであるからです。
 然るべき紹介、概要の説明とかが、普通に考えてもあるべきでしょう、ここは。
 ところが教授はそれをしません、しないどころかいきなり初対面で「 そのような話を作り出したPCR検査が 」とやるのです。
 すなわちPCR検査というものは、教授のなかでは独立分離した「 PCR検査 」という存在ではないのです。
 それは話す以前から「 そのような話を作り出したPCR検査 」というワンセットの完成品であったのです。
 つまり教授にとって、PCR検査というものは、はじめから「 コロナパンデミックを演出した主犯 」としての役を振られているわけ。
 読者は当然この断定に戸惑います、結論が冒頭部からもう明かされているわけですから。
 こうした学者的良心を振りきったような非学問的な断定を、どうして氏のような人間がやれるのか、そのあたりの内心事情が僕にはてんで分かりません。

 そして、ここにおいても
また「 主格 」が隠されている。
 この文の主語は誰でしょう? 間違いなく伝搬力の強い病原体ウイルスを検出しているという確認作業が必要となる、といっているのは一体どこの誰なんでしょうか? 
 まあ、著者である大橋教授が日本語特有の主語の省略を利用して、あえて物陰からこのような発言をしてみた ――― とういうのが、たぶんもっとも穏当な解釈なのでしょうが。
 それにしても教授はどうしてこのような「 引いた 」表現をわざわざ選ばれたのでしょうか。
 
 さらに見てみると、この の文は非常に読みにくい、ふしぎな食感をもっている点にも気づかないわけにはいかない。
 無意識の巨匠であったユングの文章も長いセンテンスと読みにくいことで有名ですが、教授のこの文章もそれ以上に読みにくい。
 なんというか、すんなり頭に入っていくのを拒んでいるような、独特の濁り感があるのです。
 別アングルから見直すために、 の文を新しい配色で塗りなおしてみましょう。

 そのような話を作り出したPCR検査が、間違いなく伝搬力の強い病原体ウイルスを検出しているという確認作業が必要となる。

 赤で着色しなおした部分は、なんとすべてが後半の黒文字の「 確認作業 」という一語に掛かる形容句なのです。
 形容句が長く、重すぎて、ああ、これはみんな「 確認作業 」という語句に掛かっていたのだな、という理解に至るまでに通常の文章より倍かかるようになっているのです。
 もちろん、この文の主語は「 確認作業 」です。
 考えてみればそれしかないのですが、長い赤線部の形容句にぼかされて、文章の構造自体が把握しにくくなってしまっているのです。
 さらには冒頭の赤文字の そのような話を作り出したPCR検査 という部分を読んで、読者はこのまえの の文を想起しようとする。
 けれども、前 文にしたって、この 文と同様にやはり主格が微妙にぼかされているのです。
 あれあれ、前の文でこのひとは何をいっていたのかな?
 と読者がここでちょっと 文に回帰しても ―――

 無症状者が感染源になるという話今回の騒動の最も大きな要因であると言っても過言ではない。

 と ――― こうくる。
 そして、そうやって回帰してみても、やっぱりこれら文章同士はすんなり繋がってくれない。
 それはなぜか?
 下線部の「 無症状者が感染源になるという話 」が原因です。
 この場合の主語もやはり「 話
なのです。
 しかも、これもとっさの掴み場所が分からず、微妙に読みにくい。
 稲垣足穂は「 もっと具体的に。抽象的な話を書くならなお具体的に!」といいました。
 教授の文章はそれの反対です。抽象的な文章をさらに抽象的にしている。
 自分の真意を探ろうとする読者の意志をかわそうとする、一種の鵺( ぬえ )的構造といってもいいかもしれない。
 だから、読者サイドは曲がり角のたびに
、あちこちで迷子になるのです。
 
 大橋教授のトリックは、こんな冒頭部からすでに仕込まれていたんだな、と僕は思います。

 無症状者が感染者になると教授はここで書いていますが、この無症状者がコロナ陽性者ではあるが、いまだ際立った症状がでていない人たちのことを指しているのかどうかは示唆しておらず、曖昧です。
 さらには「 無症状者が感染源になるという話――― ここの後半の赤部分はことさら曖昧です。
 この赤文字部分が、政府のいうPCR陽性の無症状者のことを指すのか、陰謀論者がさかんにいっている、ワクチン接種者がコロナ感染のキャリアーとなるという噂話のことを指しているのか、まるで分からない。
 僕が教授の分かりにくい 文を僕なりに翻訳したものを、再度ここに乗せて比較検討してみましょう。

 政府(  あるいは分科会及びマスメディアは covid-19 の陽性者のうちの無症状者が、キャリアーとなってコロナウイルスを他者に感染させているといっている。その発言がこれほど大きな国民的パニックを引き起こした 」

 教授がここで省いたのは下線部です。
 当然ここに置くべきである政府(  あるいは分科会及びマスメディア )」というこの主語部分を、大橋教授はあえて削った。

 削って、記述自体をわざと曖昧のまま保留しておいたのです。

 どうしてそんなことを?

 この主格をこのままのかたちで挙げると、自分の言説が、ほかの十羽ひとからげの群小陰謀論者たちと一緒の色モノとして区分けされてしまうからです。

★ 教授はそのような「 陰謀論者カテゴリー 」になるたけ入れられたくなかった。
 この枠内に区分けされてしまうと自分まで格落ちの扱いを受けてしまう。
 それは損だ。自分が彼等同様のゴリゴリの陰謀論者として受け取られるのはまずい。

 自分はあくまでアカデミックの牙城から彼等に声援を送る「 徳島大学名誉教授・大橋眞 」としての役柄を勤めるべきだ。


 あからさまに「 見え見えの陰謀論 」をやってしまうと、せっかく著者名に添えた「 徳島大学名誉教授 」という社会的にも通用する立派な肩書きだって無駄になってしまう……。


 それに顧客である陰謀論者にしたって、彼等が欲しているのが人間・大橋眞の裸の声などではなくて、アカデミックな見地から体制に異論だってかますことができる、徳島大学名誉教授である大橋眞の肩書きのほうであることは明白ではないか。

 教授は恐らくそう警戒したのです。
 警戒したからこそ、あらゆる文章から「 ゴリゴリの陰謀論者 」と取られそうな部分を注意深く切削したのです。
 あちこち切除すると文章なんて辻褄があわなくなって、当然読めないものになってしまう。
 その辻褄合わせのために、慣れない文藝タッチの感情強調句を多用し、己が文章の上にゴテゴテと塗り重ねていったのです。
 本書の読みにくさは、すべてそこに起因します。

 教授がこの書で求めているものは「 陰謀論者・大橋眞の肉声を発表すること 」ではなく、真理でも真相でも科学でもなく、「 陰謀論の筆頭と仰がれる徳島大の名誉教授 」というブランドを売るための足場を得ることだったのです……。

 教授が徳島大から大学はこの人物と無関係であるという声明をだされた件は、記事前半に書きました。
 普通に考えても、これは結構大変なことだと思います。
 しかし、なぜ教授はそうまでしていまのようなことをしなければいけなかったのか?
 それは、分かりません…。
 前から陰謀論好きだったのかもしれないし、金銭面で小金が要る事情があったのかもしれない。
 いずれにしてもこのもくろみは見事に当たり、教授は反ワクチン陰謀論
者のあいだでつかのまのヒーローになりました。

 次。短いんで ③ ④ の文章まとめていきましょう ―――

 しかし、この確認作業を行うような気配はない。③  これは一体どういうことであろうか。

   これまた謎のような文章です。
  に関しては、これ、主語が完全に行方不明。
 これ、政府のことをいっているのですか? それとも分科会のこと?
 
 これは一体どういうことであろうか、ですって? そんなこと、こっちがあなたに聴きたいよ!(笑)





 
 お。Amazon のこの教授本に素晴らしいレビューをつけてくれた方々を見つけたので、彼等の批評をここに紹介させていただきましょう ―――

 

カスタマーレビュー

2021年1月23日に日本でレビュー済み
 
知人が薦め、ご丁寧に一冊ウチに置いていったので読んでみた。

本の表紙には一言「PCRの発明者であるキャリー・マリス博士(ノーベル賞受賞者)も、PCRを病原体検査に用いる事の問題点を語っている。」と添えてある。
それなのに、この本を読み始めて最初のページで目にするのは、PCR検査が病原体ウイルスの検査に使えるのかどうか、
〝キャリー・マリス博士は、この点に関して、「PCRは、感染症の診断に使ってはならない」〟と言う趣旨の発言をしていたとされている(注1・巻末に記載)。〟と、いきなり本のタイトルの根拠をあやふやな感じにする一文。巻末に記載されている情報源もJohn Lauritsen(1996)なる人物による、マリス博士がHIVの検査にPCRを用いることについて「定量PCRというのは矛盾している」と述べた一言の引用で、しかも(1996)が発言ないし引用がされた時期であるとすればかなり古い情報だ。John LauritsenをAmazonで調べると1986年から1998年頃にかけてAIDSに関する著作があるようなのでここからの引用なのかもしれないが、なぜか巻末の参考文献にはその記述が無い。ちなみに邦訳された本も無いようだ。

結局、注釈の最後に引用元のURLが記されているのだけど、原典となる一言をマリス博士が何時何処で述べたものなのかがそこには記されておらず、情報としての価値は薄い。

伝聞の伝聞では、あやふやな感じにせざるえないのも、仕方なかったのだろう。明らかなでっち上げを書く訳にもいくまい。

書名にもある〝RNAウイルスの検査に使ってはならない〟についても、すこし確認してみる。
PCR法が発明されたのは1983年頃で、1990年代はこの技術の使い方について既に色々な検証が成されていた時期と思われるし、Google検索でさっと見つかった情報を例にあげると、〝Nested-PCR法によるインフルエンザウイルスの検出〟という1997年の論文ではインフルエンザウイルスのRNAの検出にPCRは有用と結論している。それから20年以上たっている今日、PCR法について多くの実験や検証が既に行われあとであり、それを踏まえた上でにPCR検査の実施なのだと考えられる。それらを否定するのならば根拠となる実験や検証の結果を示すべきである。
ところが、本書の内容は専門用語をちりばめるなどして自然科学的な言葉選びで雰囲気を装っているが、結論に至るのに示される根拠は人文社会的な論点が多く科学的な検証に耐える内容では無いと考える。

(追記)
P.14「PCR検査で陽性になる遺伝子は、問題のウイルス以外にも存在する可能性があることが、公的機関に置いても確認されているとも解釈出来る。」とありますが、著者に指摘されるまでも無く、実際に検査に於いてはその可能性を排除せずに確認することが求められているようです。一般向けでは無いですが〝「COVID-19診断用プライマー交差性解析システム」の整備、公開 (2020年5月29日 国立医薬品食品衛生研究所 遺伝子薬学部)〟という資料を見つけることが出来ました。この本の一刷の発行日より半年以上前の資料です。
本書では「しかしながら、実際の医療現場では、PCR検査で陽性の結果が出れば、問題のウイルスに感染していると判断しているケースがほとんでどあろう。」と続きます。
推論よりも、この資料にある「交差解析システム」が有効なのか、正しく運用されているのかを調べて評価するべきでしょう。

あと、これは私的な感想ですが……
P.34「プライマーは、およそ20塩基の長さのものを用いる(中略)全体の750分の1が一致しているに過ぎない」とありますが、AGCUの4種の核酸塩基20ヶの組み合わせの種類は約1,000,000,000,000(1兆)通り(方向性有りでいいんだよね? 仮に半分にしても5000億通りと膨大だけど)もあるので、特徴的な配列を設定するのには十分だと思います。
(交差性確認の為の検索に於いては短過ぎる場合があるようですが。)

調べ始めるとキリがなくなりそうですが、本書は主張の裏付けがとなる証拠の提示や調査が全体的に足りない印象です。(追記終)

読むなら一人で楽しむのにとどめ、人に奨めるようなことは控えるのをお薦めする。

追記・72ページ1行目より引用
「ダーウィンは、その生物が生き残るのに有利になるように遺伝子変化が起ると考えた。いわゆるダーウィンの進化説である。」とありますが、信じられない誤りです。
(スミマセン、私、進化論は好きな読書のテーマの一つなので、この間違いはあんまりだと思い指摘せずにはいられませんでした。)
235人のお客様がこれが役に立ったと考えています

 

2021年3月27日に日本でレビュー済み

おかしな本です。 巻末に参照文献のリストがありそのリストのどこを参照するのかが本文中に括弧に入った数値で示されている。しかしこの注意書きがあるのは56ページの冒頭だ。
そしてこれ以前にかっこに入って数値が11ページ、12ページ、54ページ、55ページに出てくる。
技術的と言うか専門的な話はほとんど出てこない。しかし例えばコッホの四原則という言葉が繰り返し使われていて、その内容についての説明はない。
第一章は28ページから52ページまであるがとても内容が散漫な印象を受ける。
42人のお客様がこれが役に立ったと考えています

カスタマーレビュー

2021年3月31日に日本でレビュー済み
 
知人からの紹介で手にする。
PCR検査がどのようなものなのか?を一切説明せず(できず)、
ただPCR検査は使えない!と繰り返すだけで、何の知識にもならない無意味な書物。

Ct値とは、この著者の言うようなものではない。
測定器、試液、そして検査をする技術者の経験により変化するもの。
「データをどう読むのか?」だけの話。
なぜこんなものが売れているのかさっぱり分からない。

因みにネットでPCR検査を調べようとすると、2020年ではこの本に毒されたデマが多数出てくる。
調べるのならば2019年以前の動画やサイト、または試液を販売している企業のサイトや説明文を読むのが良い。
41人のお客様がこれが役に立ったと考えています

カスタマーレビュー

2021年8月17日に日本でレビュー済み
 
2019年8月に亡くなられたキャリー・マリス氏が、その4ヶ月後に始まるコロナ騒動のために暗殺されたとでも言いたげな、終始「根拠のない陰謀ありき」で執筆された都市伝説本。

筆者は反ワクチン活動のみならず、「コロナなど存在しない」と主張し、ノーマスクデモに参加されているようだが、年配の方がワクチンを打たずにそのような危険なデモに参加されているとなると、他人事ながら心配である。

インドやブラジルの簡易墓地で泣き叫ぶ遺族の映像を見て、人の子なら誰もが心を痛めるはずなのだが、筆者はあれを「フェイクニュース」とでも言うのだろうか。

昨今社会問題化している陰謀論問題の闇は深い。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています

https://www.amazon.co.jp/PCR%E3%81%AF%E3%80%81RNA%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%81%AE%E6%A4%9C%E6%9F%BB%E3%81%AB%E4%BD%BF%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%AF%E3%81%AA%E3%82%89%E3%81%AA%E3%81%84-%E5%A4%A7%E6%A9%8B-%E7%9C%9E/product-reviews/4864719543/ref=cm_cr_getr_d_paging_btm_prev_1?pageNumber=1&reviewerType=all_reviews&filterByStar=critical



 彼等のすべての意見に賛同します。
 まあ、一言でいえば、これは「 極めつけの陰謀論本 」ですね…。
 無根拠な陰謀論宇宙の保護区に居住する、不安定で淋しいひとたちの慰めのためのバイブルとでもいうのかな?
 科学の言葉を使ってはいるけど、この書はいかなる場合であっても、断定することを注意深く避けています。
 疑問は呈す。しかし、それについての根拠はいわない。ソースの提示も結局やっていない。
 可能性についての話ならいくらでもOK、デマっぽい話に寄り沿うそぶりも少しばかり見せてくれたりはする。
 けれど、彼、この本のなかで「 決断 」を一切していません。
 いついかなるときも引きかえせる逃げ道を用意しておいて、安全が確保できたときにだけものをいう。
 そういった意味で、非常に官僚的な、Not responsible な仕上がりになっていると思います。
 読みながら、怒りというより悲しみのほうがわいてくる、ふしぎな迷宮本……。
 一部の陰謀論信奉者には届くかもしれないけど、一般の多数のひとには、この本の言葉が届くことはないでしょう。
 
 本日の僕の記事は以上です ――― お休みなさい。

 








💎 社会問題化する陰謀論( NHK の参戦 )

2021-08-16 17:00:50 | リチャードコシミズ




 2021年8月10日、NHKが「 フェイク・バスターズ 新型コロナウイルスと誤情報 」という特番を放送しました。
 この番組が放送されたという意義は実に大きいと思う。
 これは、これまで語るにも当たらないとされていたネット世界での「 陰謀論の潮流 」を、天下のNHKが明確な社会悪であると公式に認めたということなのですから。
 ご他聞にもれず、これまでの僕もNHKのいわゆる「 公器 」といった権威的なイメージへの反発の念はありました。
 けれども、実際にこのNHK取材班の仕事ぶりを見て、僕は呻ってしまった。
 見事な取り組みであり、見事な解析です。
 世間的には、陰謀論一般というのは、いまだ「 ネットのなかだけで吠えている下らない連中 」といったところでしょう。
 陰謀論がネット下での大きな潮流であることはまあ認めてもいい、しかし、彼等、陰謀論者はかつての赤軍派などとちがって、明瞭な違法行為や現実的な反社会的行為を行っているわけではない、好きにやらせておいてもどうせそのうちに収まるさ……。

 ところがこれまで通用していたそういった世間知が今回に限っては効果を発揮せず、陰謀論の勢いは
いっかな収まりそうにありません。
 反ワクチン派の発言はネット空間の半分以上を覆うほど満ちあふれており、こうした世界的傾向を憂慮した youtube、 Facebook、Twitter、TikTok などの大手がいままでにない規模の規制に乗り出してはいるものの、膨れあがったこの陰謀論の濁流をコントロールすることはいまだできずじまいでいます。
 いま、陰謀論のささやきに心を奪われてしまうひとの割合は、それほどまでに多いのです。

 なぜ? 誰もが現在進行形でそう考えています。
 これは、菅自民党幕府のコロナ開港( = 五輪の強引強行のこと )に対しての、地下レジスタンスなのか?
    あるいは、covid-19 の5回目のパンデミックで追いつめられた、食いつめ浪人にとっての戊辰戦争のようなものなのか?
 はてまた、未来の展望がまったく見えなくなってしまった庶民サイドのパニックが引き寄せた、逃避のための巨大な退行戦争なのか?
 
 では、NHKが特番に使った画像をここで何点かご紹介していきながら、彼等の見解を聴きましょう ―――― 





 上図はその番組内で使用されたものです ―――。
 NHK取材班の調査班の調査は的確で、陰謀論界の位置関係を実に的確に把握しています。 
 まったく外様であった陰謀論内の人脈関係を、短いあいだにここまで調べた手腕はさすがだといっておきましょうか。
 ちなみに青字に白の矢印と白文字は、僕がNHK原版につけ加えたものです。
 ほかの分野と同様に陰謀論界にも世代交代というものがあり、2010年をピークに興隆したリチャードコシミズのようなかつての第一世代は、いまや見る影もない少数派と成り果てました。

 先日たまたまマスコミの方と話す機会があったのですが、陰謀論界の通であるはずの彼もリチャードコシミズの名はもう知らなかった。
 この世代交代が進んだ時期を、僕は、あの平塚正幸氏が都知事選に出馬した2020年前後のことだと考えています。
 アメリカの陰謀論団体であるあの Q がかつてない興隆を見せはじめていたのも、ちょうどこのころでした。
 だから、僕がこの図に記入した白文字は、陰謀論第二世代の構図なのです。
 旧世代のリチャードコシミズは落とそうかとも迷ったのですが、彼は、平塚氏も名古屋の寺尾介伸氏も在籍していたRK独立党をつくったひとでもあるので、系図の起点としての役割を果たしてもらうべく、あえて残しました。

 

( 注:白の二重文字は僕がつけ加えたもの )


 第二世代の主なメンバーは、国民主権党の平塚正幸氏、名古屋の活動家である寺尾介伸氏、あとドイツから現在来日中であるスピ & 陰謀論のニューウェイブ Meiko 女史、さらには各界からのパッシングをいまも激しく受けており、先日電車内から自著の広告すべてを外されてしまった内海ドクターなどです。
 なお、平塚正幸氏は「 ノーマスクライブ 」の元祖であり、いまもその活動を継続中ですが、PCR差止訴訟には関与しておりません。
 それの主催は主に徳島大学の名誉教授であられる、大橋眞氏ほか ――― 氏にはそれに関する著作も多数あります。
 さらに、「 ノーマスクデモ 」と「 PCR差止集団訴訟 」「 コロナワクチン差止集団訴訟 」の両軸で行動しているのが、名古屋の寺尾介伸氏ですね。
 前の記事にも書きましたが、彼はRK独立党の出身者であり、第二世代陰謀論者の筆頭塾生に当たります。

 https://blog.goo.ne.jp/iidatyann2016/e/e4223f37806d506c0ab9c240227a3250

 前時代の陰謀論者というのは、かつてのリチャードコシミズがそうであったように、「 ネット内の異空間をシェルターとして使っていた 」世代です。
 彼等の主戦場はあくまでネットでした。
 党首が敵方の人間だと認定 ――― 彼等はこの場合「 工作員認定 」という言葉を使用していました ――― した人間を大勢で叩き、場合によってはその人間の個人情報( 実名、住所、電話番号や職業、顔写真等 )を本人の意向を無視して暴露してしまう。
 リチャードコシミズ独立党において、この行為は「 晒し 」と呼ばれていました。
 ネットリンチなんて呼称もよく使われていましたっけねえ…。
 さらにはこのリチャード氏は、「 朝〇悪 」などという差別用語も平然と使用していました。
 いまだったらとんでもない話ですが、法整備の行きわたっていなかったあの時代には、このような無法もやり放題だったのです。
 ヘイトが禁止になりはじめていた時代にヘイトOKを謳った彼のサイトは、2011年からの3年間、爆発的な興隆を迎え、ネット陰謀論といえばリチャードコシミズだ ――― といったような世評が普通に語られるほどでした

 けれども、当時は過激に見えたこの手法も、時が経てばやはり色褪せます。
 彼等の「 正義ごっこ 」はいまでは「 幼児性発言の最たるもの 」とされ、失笑を買うのがせいぜいとなり、陰謀論の本家たるリチャードコシミズもいまではこうした手法をすっかり前面から引っこめてしまいました。
 僕等、リチャードコシミズ査問委員会の活動がようやく実を結んだというわけですね。
 僕等の活動に協力してくれた、百軒さん、Tさん、チューリップさん、みかん姉さん、〇〇社長、大阪の水野さんなどに、この場を借りて、改めて謝意を述べさせていただきます。
 ありがとう、皆さん ――― いまはもう僕等の戦列から離れているひともいますが、僕はあなたのこと忘れません……。

 よしにつけ悪しきにつけ、この陰謀論第一世代の衰退は象徴的なエポックでした。
 その継承者である第二世代は、第一世代にない新しい特徴をもっていたからです。
 第二世代のその大きな特徴をいうまえに、まずは第一世代の特徴から順を追ってまとめていきましょう。
 第一世代に属するリチャードコシミズの場合、彼の縄張りは、ネット内のブログエリアに限られていたのです。
 彼は決してその安全地帯から出なかった。
 自分が訴えられた名古屋裁判にも、彼は1度として出廷してこなかった。
 ネットで吠えるのは得意でしたが、現実世界で喋ることは苦手だったのです。
 一時期だけ彼も「 不正選挙裁判 」といったパフォーマンスをして、東京高裁に多くのひとを集め、「 司法を舞台に戦った真相追及者 」といった評判を得ましたが、所詮そんなものは法廷という舞台を借りて演じられた「 陰謀論者の、陰謀論者による、陰謀論者のための自己満ショー 」にすぎません。

 最初のうちは「 とうとうリチャードさんの理論も法廷で争われるほどになったか 」と頬を染めていた独立党関係者の興奮も、時を経るごとに徐々に醒めていきました。
 新聞で拾ってきた些細な規則違反を挙げつらうだけのイチャモン裁判が、法廷で勝てるはずがありません。
 また、リチャードコシミズの目的が勝訴などではなく、「 裁判所でひとを率いて大暴れした陰謀論者 」という評判を得るためのものだったことは誰の目にも明らかでした。
 2017年のRK独立党原告の不正選挙裁判のときには、彼と対立中の僕もこの裁判を傍聴に訪れ、彼の真後の席を取り、膝でごつごつと彼の背もたれ部分を小突いたりしながらその一部始終を傍聴しましたが、2011年には200人以上いた傍聴人が、このころには十数人にまで減っていて法廷は閑散としたものでした……。

 しかしながら、第二世代の陰謀論者が試みようとしているのは、どうやらこちらの道であるようです。
 リチャードコシミズがかつてやった「 不正選挙裁判 」というフォルムだけ借りて、一般陰謀論者が最も不得手にしている「 現実 」と接触し、自分たちがよくいわれているような現実から遊離した架空の陰謀理論を信じているような存在ではなく、現実的にちゃんと動いて、いくらかの成果もあげている、れっきとした「 活動家 」なんだ、といった点だけをアピールしているように見えるのは、あながち僕だけの深読みでもないように思います。

 特に名古屋の寺尾介伸氏などは、この傾向が顕著です。
 彼が名乗っている「 市民活動家 」といった肩書きには、僕は最初から違和感がありました。
 活動家というのは、そもそも活動しているそのひとを認めた周囲のひとたちが、彼の功績を称えるために使う言葉ではないのかな。
 それをおこがましくも自称するといった傲慢な行為に、僕は氏の底に潜んでいるナルシズムの匂いを嗅ぎました。
 それに本当の活動家であるなら、いちばん重要なのは、やっぱり自分が何をやって何を成し遂げたいか ――― であるはずです。
 具体的なそちらの目的のほうを優先しない「 活動家 」なんているのでしょうか?
 ところが氏の場合、こうした自分論理が倒錯してしまっている。
 寺尾氏は「 活動家 」という看板を自分自身の活動より大事にしているように思います。
 自分が成し遂げようとしている「 現実的行為 」よりも、他者が自分を見て「 ああ、あの活動家の寺尾さん 」といって拍手してくれる、そのようなシチエーションのほうを求めている風に、どうしても見えてしまう。
 
 なるほど、氏は氏なりにたしかにいろいろと動いてはいます。

 公官庁への物言い。さらには集団での自治体への電凸攻撃 ―――
 
 顰蹙が凄すぎて報道さえされていない、あの迷惑千万な「 ノーマスクデモ 」―――

 そして、千人以上の集団原告での「 PCR差止集団訴訟 」「 コロナワクチン差止集団訴訟 」―――

 動いてはいるのだけれど、これではもう僕も氏のことを「 リチャード3世 」と呼ぶよりほかありません……。

 正直にいわせてもらうなら、僕が今回の第二世代陰謀論のなかで興味をもっているのはこの寺尾氏のみであり、彼よりもビジネス的な動機で動いているように見える内海氏、大橋眞教授、Positive Evolution の Meiko さんなどには本当の意味での関心はありません。

 しかし、コロナの第5波がかつてない勢いで国中にパンデミックを見せている現在、彼等が発信している「 コロウソ( コロナはウソで存在しないという論 )」や「 PCR差止集団訴訟 」などというものは、明らかな害悪でしかない。

 コロナが存在しないというなら、ねえ、PCR検査を差し止める理由だってないはずじゃないですか、寺尾さん?

 いま世界でコロナの死者がどれだけ出ていると思うの? それらの原因がコロナじゃないならいったい何なのよ?

 こんな時勢に「 ノーマスクデモ 」をまた企画している君の姿勢と思想とが、僕はまったく分からない。

 反ワクチンに加担したくなる気持ちだけなら少しは分かります。だけど、いまのコロナ対抗策としたらそれしかないじゃない? もちろんワクチンにしても所詮は人間業なんだから、完全無欠のはずがない。身体に合わなかったり、アナフィラキシーショックによる悲しい被害もいくらかはあるかもしれない。でも、それ以外に現在の僕等になにができるの?

 君は頭から「 コロナはない 」とか決めつけているけどね、君は実際のコロナ医療の現場を1度でも見たことがあるのでしょうか?
 官公庁にイチャモンつけにいく君動画は僕も見たけど、君が医療の現場に出かけた動画を見たことはありません。
 僕は現場を見たよ。
 彼等がどんな思いで絶望的な戦いを戦いつづけていると君は思っているの?
 SPO2がぐんぐん70%まで下がっていくのを傍観しているときの医師と看護師の気持ちを、君は1度でもまじめに考えてみたことがあるのかな……?




 君のやっていることはコンビニ店長を土下座させた動画をネットにあげて得意になっていた、かつての迷惑 youtuber の行為となんら変わらないと僕は思う。
 英雄でも活動家でもない ――― 君はただのアジテーターです。
 いまの君はかつてのリチャードコシミズ以上の社会悪になってしまった、と僕には感じられる。
 君たちの撒き散らす反ワクチンのデマがどれだけの害悪を実際にもたらしているか、考えてみてください。
 君たちの撒き散らした反ワクチンデマはネットを通じて大きく拡散し、コロナ禍に怯えている多くのひとの弱い心を直撃しました。
 もう1度、HNKがあげたそれ関連の漫画を紹介しておきましょう( 注:二重白文字と黒枠のない吹き出し追加は僕 ) ―――


 








 これと同様のケースは、無数の Twitter でいま現在も次々と語られつづけています ――― どうぞ、ご覧になられてください。

 
 


















 いっておきますが、あなたがたへの非難を訴えているこれらの意見は、全体のごくごく一部です。
 実際には、この数万倍は優にいくでしょう ――― 空恐ろしいくらいの数ですよ。
 君の運動(?)はそれほどまでに皆から疎まれ、忌避されているのです。
 できることならその全部を取りあげてここに晒してやりたいのですけど、僕のブログ紙面には限りがあってそうもいかない。
 ですから、よりすぐりの Twitter ばかり選んで、ここに並べさせてもらった次第です。

 寺尾さん、君は以前あかねさんに、もし友達が間違ったことをしているのを見つけたら、自分は殴ってでもそれをやめさせる ――― といいましたよね?
 君は僕の友達じゃない、 なにしろ会ったことすらないんだから。
 だけど、百軒さんやあかねさん、Cyoryo さんや美作さんを通じて、君の人柄に関するいい話はいっぱい聴いています。
 君のやっていることはこの Twitter 群を見れば誰でも分かるくらいにどうしようもないことなんだけど、君の人間の生地がどうしようもないひとだとは僕は思っていない。
 だから、僕は君を叩きます。

 今日の僕の記事は以上です ――― お休みなさい。
 
 












💎 陰謀論が生まれた夜の物語

2021-08-11 00:04:55 | リチャードコシミズ



 陰謀論は淋しい ―― 。

 ここ7,8年、陰謀論近辺に身を置いてきて、いちばん感じることはそれです。

 なんでこんなに淋しいんだろう、といぶかるくらい陰謀論はいつも居室の隅で、影みたいに縮こまっている。

 リチャードコシミズ独立党時代、伊豆七滝温泉の合宿の帰り路、クルマで下町のかあちゃんを横浜の団地まで送っていく途中でも、やっぱり僕は淋しかった。
 その日は静岡の社長が会に参加していて、RKと静岡の社長とが肩を組んで酔っ払い、静岡の社長が女性党員の部屋に深夜夜這いをかけたりして大騒ぎになったんだけど、そんな笑いの記憶も帰り道になってみると、気持ちの支えにならないくらい頼りなく霞んでしまう。

 その翌日、僕は党員仲間の中嶋さんと、用意していた中国製のガイガーカウンターとヨード剤とをもって、福島原発事故直後の大熊町に突撃して ――― 世にも珍しい瓦礫だらけの無人の町々、道で死んでいる犬、無人の地をわがもの顔に駆け回っている牛の群れ、車道の中央を堂々と這っている蛇 ――― などを見たのだけど、そうした2度と見れないふしぎな風景に心躍らせながら、帰りの道のりはやっぱり淋しかった。

 講演会の二次会でしこたま飲んで、みんなではしゃぎまわっているときも、心のどこかはいつもひんやりと凍えているのを僕はいつも感じていた。

 なぜだろう?

 いまになってやっとその理由が分かる。
 陰謀論だ。陰謀論が淋しいんだ。

 陰謀論というもののそもそもの出生がそういうものだから。
 陰謀論はひとり暮らしのやもめ男(女)の、閉ざされた孤空間から生まれた理論なんです。星も月も見えない曇った冬の夜、自分しかいない個室で生まれて、窓の外に大きな円弧を描いて飛び出していくんだけど、夜が明けるまえに必ずもといた同じ個室にもどってくることを義務づけられている、そうした理論。

 本質的にひとりごとなんです、陰謀論は。

 これを肴に連帯しようとしても、どうにもうまくいかない。高裁の不正選挙裁判で大騒ぎしたあと皆で飲んで、帰りの電車で自分の駅のホームに降り立った瞬間、高裁での熱がもう冷めてしまっていることに気づいて、えっ? と思う。

 自分が非難している最近のあの顰蹙まみれの「 ノーマスクデモ 」に参加したことなんてもちろんないんだけど、動画で見る彼等のそれぞれの顔には、やっぱり当時の僕が感じていたのとおなじ「 淋しさ 」が貼りついているのを見つけてしまった。

 ああ、やっぱりな……。

 陰謀論って個室のなかでひとり遊びするための玩具なんです。
 誰かと仲間になったつもりでいても、心を通わせたツレになったつもりでいても、しっかり結んだと思っていたはずのその絆は、なにをどうしてもほどけていってしまう。

 陰謀論者は根拠を求めない ―――
 陰謀論者は会話が下手糞だ ―――

 当然です。陰謀論自体がもともとひとり遊びのための玩具なんだから。
 ひとり遊びの淋しい子供が、空想で架空の人間と会話して友達ごっこをする。
 陰謀論って、そんな淋しい子供の人形遊びによく似てる。

 その遊びの空想の対戦相手がディープステイトなんです。
 その手下役の悪キャラが、工作員であったり、シャブチューであったり、保険金殺人犯であったりするんです。
 
そんなもん、もちろんどこにもいやしません ――― 彼等の住まう、ひとりぼっちの居室以外にはどこにも。

 陰謀論は孤独の病です。
 そして、21世紀の今日、ひとり遊びしかできない子供が世界中にこんなにも増えた。
 
「 ノーマスクデモ 」の風景は僕にはそう見える。
 
あれは個室のなかに閉じこめられた、淋しい子供たちが思い切り夢見る、深夜から夜明けまで限定のスパイごっこなんです。

 だからねえ、みんなあんなに悲しい顔をしてる。
 自分だけの禁じられた夜を昼の世界にもちこんで、一生懸命遊んではいるけど、ねえ、なんかみんないまいち冴えない顔をしてるでしょう?

 さゆふらも、寺尾さんも、Meiko さんも、そのほかの参加者も、あのリチャードコシミズとその仲間たちも、夜の世界をこっそり昼間世界にもちこんだ罪悪感が、背骨のあたりになんだか貼りついている風に見える。むりしてもちこんだ夜の夢が、昼の光に触れて溶けてしまうんじゃないかと心配してるようにも見える。

 陰謀論は政治運動じゃないんです。
 あれは、遊び相手に恵まれなかったそれぞれの幼年期にむけての「 遅すぎた復讐 」なんです。

 陰謀論は淋しい。
 僕が陰謀論者を見るたびに、難しい顔をいつもするのは、彼等の淋しさが自分内に侵入してこないように、心に鍵をかけるためです。
 
鍵をかけた心のなかで僕はいいます。

―――― えんがちょ、陰謀論!

  陰謀論者は何もいわない。諦めの所作のかわりに彼等はきびすを返し、マスクを外して、とぼとぼとノーマスクデモの群衆のなかに舞い戻っていくだけです。
 みんなのから顰蹙と軽蔑のまなこでいくら睨まれても、彼等は頓着しない。
 ああ、と痛ましい思いで、僕は彼等を見やる。
 そして、見えない個室にこもったままのデモ隊800人のばらばらの背中が、ゆっくりと小さくなっていくのをじっと見送る。

 陰謀論者は淋しいんです。
 「 ノーマスクデモ 」は施錠された個室で育てられた子供たちの ――― 自分を構ってくれなかった大人たち、自分を重視しなかった学友たち、自分を空気のように扱った職場の同僚たち、そうしたひとに満ちている僕等の都市全体への仕返しなんです。

 ひと昔まえ、村上龍はこの種の人々を「 コインロッカーベイビー 」と呼びました。
 そう、陰謀論こそ21世紀のコインロッカーなんです。彼等はみんなして電磁空間の 「
コインロッカー 」のなかに閉じこめられたままでいるんです。
 自分だけの秘密の夢をそれぞれ大事そうに抱えて、それが昼の光に晒されて壊されてしまうのが怖いから、同好の仲間たちとあんなに肩を寄せて自分たち共同の砂場の陣地を守ろうと必死になって頑張っているんです。
 彼等の様相にいつも幼児の面影が透かし見えるのはそのためです。

 デマで編んだつぎはぎの服を着て、目にもデマのサングラス、人目を避けた影の国に居住する彼等には街の言葉はもう届かない。
 なんにも聴きたくない、見たくないひとたちの集まりだから、それは仕方がないことなのかもしれません。
 心配してくれる家族の言葉も彼等には聴こえない、彼等は用意周到に心の郵便ポストまで全部撤去してしまっているんです。
 液晶の淡い光に照らされて、彼等は自分たちにしか通じない星の言葉で通信し、自分たちにしか理解できない星の仕草で笑います。
 星の言葉でいくらから騒ぎしても、星の言葉でいくら笑いさざめいても、彼等の言葉は誰にも聴こえない。
 
 
だからね、陰謀論は政治問題とつながりなんかないんだよ ――― 陰謀論は、僕等の時代の新しい病だったのです。

 さて、こんな大事な秘密を教えてあげたからには、今夜あなたが見る夢はきっといつもとちがうでしょう ――― お休みなさい。



 


💎 あかねさんの< 反ワクチン陰謀論軒並み Analysis!>

2021-08-10 08:46:16 | リチャードコシミズ



 Hello、みなさん ―― あかねです。

 「 陰謀論者 」を批判しているのは、私たちだけだと誤解している当事者さんもいるようなので、今回は広く世間の声をご紹介したいと思います。

 一口に「 陰謀論者 」といっても、SNS やブログに日々陰謀論 ~ ほとんどがコシミズ大将のブログ記事や記事に寄せられたコメント ~ を延々とコピペしているだけの「机上の陰謀論者」と、ノーマスク&反ワクチンをとなえ街を練り歩く「行動する陰謀論者」に分類されますが、最近とくに評判が芳しくないのは、後者の「行動する陰謀論者」のようです。





(注)確証はとれないまでも、世相を綿密に分析し、一般人が聞いても納得できるような推論を展開している人たちや、単なる都市伝説ファンは、ここでは「 陰謀論者 」とは呼びません。あらかじめご了承ください。

 「陰謀論者」たちはいつも、長年研究を続けてきた科学者や専門家の公式発表は

  • 完全に無視する
  • 都合の良い部分だけを拾う
  • 大きく曲解する

 のいずれかの態度をとるのですが、コロナに関しては素人同然の「 陰謀論インフルエンサー 」の発言の方は、どんなに荒唐無稽な説であれ鵜呑みします。

 その典型例が、「 インドからイベルメクチンのジェネリック医薬品を取り寄せて”予防薬”として服用しろ 」というものです。

 「 治療薬 」としては賛否両論のあるイベルメクチンですが、「 予防薬 」だと言っているのは、コシミズ大将から派生した陰謀論者のみです。

 イベルメクチンには、稀とはいえ死亡例もあり、まして独立党員が取り寄せているのは、ニセモノが出回っているとされるインド製のジェネリックです。

 このようなものを「 予防薬 」として服用する一方で、「 ワクチン接種のリスク 」を声高にうったえるだけでなく、「 ワクチンを接種すると2~3年以内に死ぬ 」と脅します。説得力ゼロですよね。

 この方々はそれだけでは飽き足らず、「 ワクチンを接種した人に近づいただけでもコロナに感染したり、血栓ができたりして死ぬ 」とまで豪語し、「 死を免れるのはイベルメクチンを服用する以外にない 」と考えています、いや、コシミズ大将に話を合わせています。





 「 行動する陰謀論者 」界隈の反対の理由もぶっ飛んでいて面白いですね。いやいやいやいや、そこじゃないですよね(笑)

 ですが、コシミズ大将の母親やご子息はすでにワクチンを接種していますので、大将自体、陰謀論の「 ネタ 」に使っているだけで、実際に信じているわけではないでしょう。

 RK掲示板のコメント欄には「 イベルメクチンが○○の症状に効いた 」だの、「 ワクチンを接種した人が近づいてくると頭痛がする 」だの、大将が「 一見 」喜びそうな話が度々登場していますが、大将はご家族が接種している身ですので、こういう投稿を見るたび「 複雑な心境 」になっていると考えられます。少しは空気を読んであげてください。

 大将もワクチン接種券を破るなどのパフォーマンスはしていないようなので、こっそりと接種している可能性だってあります。



もちろん「 机上の陰謀論者 」と「 行動する陰謀論者 」には共通する点もあります。

それは「 批判者を工作員認定するところ 」です ―――。


        

 

 この記事も「 バイトで雇われた顔も性格も悪い工作員が“正しいこと言っている人たち”を叩いている 」ことになるのかもしれませんが、さすがにこの期に及んで、「 コロナは存在しない 」「 ノーマスク 」はないでしょう。

 

 前置きが長くなりましたが、「 行動する陰謀論者 」に対する街の声を見ていきましょうか。


①「コロナは存在しない」と主張する根拠が謎すぎる


 https://note.com/kawasemi_no_hina/n/n949d2aac0b34

 ★ 理系院卒の怒り #3:新型コロナウイルスは存在しない?こんな記事を信じるな!

 https://note.com/kawasemi_no_hina/n/n855fd35aeea6

 ★ 理系院卒の怒り #7:コッホの原則は満たされていない?こんなデマを信じるな!

 理系院卒の翡翠さんが詳しく解説されています。これは秀逸な記事ですね。

 私も含めて文系の人には少々難しいと思うのですが、陰謀論者たちは、大橋眞先生という徳島大学の名誉教授が、「 コロナウイルスはコッホの4原則を満たしていない 」と言ったことを、コロナが存在しないことの根拠にしているのです。

 コッホって人は 100年以上も前に他界している人で、それだけでもかなり怪しいのですが・・・。


>ここで気を付けなければならないのが、コッホの4原則は『 細菌 』について提唱されたものですから、ウイルスでは満たせない場合があるということです。

>細菌とウイルスの大きな違いは、自身だけで増殖できるかどうかです。( 翡翠さんのnoteより )

 この大橋先生、卑近な例えでいうなら、畳とふすまをごっちゃにして語っている感が否めないですね。

 https://www.tokushima-u.ac.jp/docs/22379.html




 案の定というか、徳島大学には多数の苦情が届いているようですが、「 大橋氏の見解などは本学とは一切関係ございません 」の「 など 」の部分に感情がこもっていますね。大変困惑されている模様です。




 

 大橋先生が、「 くそじじい 」なのか、「 大学に長年貢献されてきた立派な名誉教授 」なのかは、立ち位置によって大きく変わるものですね。面白いですね。人間は、全員に好かれることはムリゲーです。気楽にいきましょう。

 「 コッホの四原則 」などにはあまり興味のない文系の人はこちらの読売新聞の記事をどうぞ。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20210621-OYT1T50049/

>「コロナは存在しない」荒唐無稽な主張するグループも…誤った情報、大量に出回る






 そうそう、この写真はいったいなんなの? 「 フェイク画像 」だとしたら、日夜研究に励んでいる科学者たちが一枚岩になって、「 人口削減 」計画に加担しているってこと?  いくらなんでもそれは漫画でしょう。

 ワクチンを開発しているのは、ファイザーやモデルナの研究員でしょう? そんな役目を与えられたれら、できるだけ良いものを作りたいと思わない? それが「 科学者魂 」だと思いますよ。

 たとえどこかの偉い先生が「 コロナウイルスはコッホの4原則を満たさない 」だとか、感染研が「 PCR検査はウイルス遺伝子を検出するものであり、 感染性ウイルスの存在を証明するものではない 」と言ったとしても、それを根拠に「 コロナウイルスは存在しない 」「 コロナパニックは茶番だ 」「 マスクを外そう 」と持論を展開されても、世の中のほとんどの人は納得できないと思いますよ。

 

 都市部では、そろそろ直接の知人に感染者が出てくる頃だし、視聴率を取るために「 センセーショナルな撮り方 」をするのがメディアというものなのでしょうが、医療現場の混乱や世界中のコロナパニックをアクターに演じさせるにはさすがに無理がありますね。

 陰謀論者はよく「 世界の裏側を何も知らない情報弱者( B層 )」といいますが、世間の人はテレビ、ネット、家族や知り合いとの会話を通して、「 信じること 」と「 疑うこと 」を取捨選択しているので、「 すべて正しい 」とはいわないまでも、それなりの根拠に基づいた「 一般常識 」で行動しています。

 

②ノーマスクでいる理由がきわめて曖昧

 どういうわけか独立党以外の陰謀論者は雁首揃えて「 ノーマスク、反ワクチン 」を声高にうったえています。「 ワクチンは子どもには不要だ 」という意見は十分理解できますが、それを主張したいのなら、逆にしっかりとマスクをしないとみんな沿道から逃げてしまいますよ。それでは「 デモ 」の意味がありません。

 ただでさえ主要都市の医療は逼迫しているのに、ノーマスクデモで熱中症になったらとても迷惑です。しかもデモは、密 +ノーマスクになるので、クラスターになる可能性もあります。

 彼らがノーマスクでいる理由として考えられるのは

 ① マスクは身体に悪い
 ② マスクは人権侵害
 ③ マスクではコロナの感染を防げない
 ④ そもそもコロナなんて存在しないのだからマスクなんてする意味がない

 の4種類だと思うのですが、

 https://ameblo.jp/sayuflatmound2020812/entry-12620295131.html





 不思議なことに、パンデミックの前や、初期のマスク不足時には、マスクの効果を十分理解されていたようです

 ちなみにお洒落なカーキのマスクはシルク製で4,665円( 税込 )だそうですが、ぜひ粗利率が知りたいところですね。まっ、何をいくらで販売しようとそれは「 商売人 」の自由なので、違法というわけではありません。




 なぜご自分が販売しているマスクを使わないのでしょうね? もしかして評判が良く売り切れちゃったのかな?

 ということは、少なくともこの二人は ④ の理由でマスクをしていないと考えられるのですが、ノーマスクは陰謀論者以外には非常に評判が悪く、たとえどんなに立派な理念があろうとも、第三者には嫌がらせにしか見えません。

 https://www.yomiuri.co.jp/national/20210806-OYT1T50228/

>東京メトロ、反ワクチン医師の書籍広告撤去…マスクの感染予防効果を否定する記載

>広告が車内に貼り出された後、マスクに新型コロナウイルスの感染防止効果がないとする趣旨の記載があることを指摘する声が乗客からあり、これを受けて東京メトロが広告の撤去を始めたという。(読売新聞オンライン2021/08/06 10:57)

 うつみん先生の広告が撤去になったそうです。

 

















 マスクは「 人権侵害 」だという人もいますが、ノーマスク軍団をものすご~く不快に思っている方が大量にいますので、百歩譲って「 マスクにはなんの効果もない 」と仮定しても、「 電車の中で蛇や虫をむさぼり食うおかしいヤツ程度の恐怖と不快感は他人に与えている 」ということは自覚してもらいたいですね。






 

③ワクチンの副反応が出た人や接種後に亡くなった人たちへの同情はするが、コロナの重症者や後遺症に苦しむ人は完全に無視する

 厚生労働省は、発熱や頭痛などの副反応自体は認めているのに、その反応がさらに激しく出て結果残念ながら命を落とす人がいることくらいは、素人の私でも想像できるのですが、「因果関係はない」と言い切る厚生労働省の発言は承服しかねます。

 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210805/k10013182051000.html

 中日ドラゴンズの木下選手が、6月28日にワクチンを摂取したあと、7月6日に突然意識を失い他界されたということですが、まだまだこれからだというときに心が痛みますよね。

 自分の周りにいた元気だった人が突然目の前から消えてしまうなんて、想像したくないことです。

 ただ、サッカーの松田直樹選手も練習中に倒れて急死しており、元気な方の突然死は「 ありえないことではない 」ため、因果関係を証明するのは大変厳しいと思います。


 



 陰謀論者は白黒二元論の世界に住んでいるため、「 木下選手はディープステイト裏社会に殺された 」と断定しないと、工作員に認定されてしまいます。しっかり読んでください。「 ワクチンで亡くなった可能性もある 」と言われていますよ、ソーライさん。「 ディープステイトに殺された 」といいうところが不謹慎極まりないので、立腹されたのではないですか?


































 もちろん、ワクチン接種後に、強いアレルギー症状や脱毛などが起こった人たちの心に寄り添うことは大切でしょうが、同時にコロナの後遺症で苦しんでいる人もいることを忘れないでほしいですね。もしかすると「 コロナは存在しない 」との持論があるので、「 コロナ後遺症も存在しない 」ってことになるのかな? ありえません。

 後遺症に苦しむ人や、天国に旅立たれた方のご遺族に向かって、「 コロナは存在しない 」「 コロナは茶番だ 」「 マスクをはずせ!」と言えるのかどうか、真剣に考えてもらいたいです。

 また、SNSでいくらでも会話できるのに、医療の現場にいる人や後遺症に苦しむ人たちの話は一切聞かず、批判意見はすべてブロック、比較的被害の少ない日本限定の状況のみを語り、諸外国のコロナ事情には目を背けている態度も理解に苦しみます。

 日本では、ほとんどの人がマスクをし、建物に入るたびに手指を消毒し、そしてなにより医療従事者が頑張っているからこそ、被害を比較的軽く抑えられているのではないでしょうか。

 陰謀論者は、本当に視野が狭いなというのが、正直な感想です。















 陰謀論者たちは、反対意見を持つ人たちとは絶対に議論することはなく、常に 100%迎合のシンパのみを周りに集めますので、自分たちがいかに「 マイノリティ 」なのかがわからないのです。

 もちろん、マジョリティが常に正しいというわけではありません。

 陰謀論者は「 1%との闘い 」を旗印に、自分たちがさも「 99%の代表 」かのように振る舞いますが、実はかれらこそが非常にエキセントリックな極論を展開する「 1% 」なのです。

 彼らの正体は、街中のノーマスクデモと小学生の体育の授業を一緒に語り、ワクチンの接種でできたスパイクタンパクとコロナウイルスのスパイクタンパクの区別さえつかない人々です。 

 タレントの野々村真さんが、仕事関係者の濃厚接触者となり、PCR検査を受けたところ、コロナに感染していることが判明し、あっという間に人工呼吸器を装着することになってしまいました。

 ご家族はどれほど心配されているでしょうか。

 「 PCR検査は完璧でない 」としても、今はその完璧でないものに頼るしかありません。PCR検査をなくしてしまえば、まだ50代の野々村さんは、すでに手遅れとなっていたことでしょう。

 「コロウソ」を声高に叫ぶ陰謀論者は、一度野々村さんのご家族の身になって考えていただきたいと思います。

 人の身になって考えることができないのなら、99%の代表を名乗る資格はありません……。






 あかねさん、素晴らしい記事をありがとう。
 現実世界から陰謀論迷宮に逃げこんでいる多くのパニッカーが、正気に返ってくれたら本当にいいですね。
 今回つくづく感じましたが、人間っていうのは実に弱い。恐怖から情に流され、誰がどう見ても暗愚と分かる噂に踊り、理と正義にそろって唾をかける。僕はもうそのような時代は過ぎたかと思っていましたが、そうじゃなかった。関東大震災時や戦時とおなじ、愚かで悲しい大きな過ちは現在も継続中です。
 彼等の行為は、肝試しにいって「 全然怖かねえや、こんなの! おお、なんなら将門塚に俺が今から小便かけたるからよく見てろ 」などといっている若者の無謀さによく似ている。それは勇気ではなく、英知でもありません。現在の彼等は肉体的にはコロナの陽性者ではないかもしれませんが、精神的には既に陽性者なのだ、と僕は考えています。
 PCR差止集団訴訟だとかワクチン差止集団訴訟だとかはともかく、ノーマスクデモみたいなことはいますぐやめてほしい。
 Meiko さんはどうでもいい。内海氏も徳島大の大橋先生も僕からすると彼岸のひとです。
 ここ一連の僕等の記事は、寺尾介伸氏にそれを伝えるためだけに書かれました ―――。 ( マイケル )