2023年度入学生から看護学校では新カリキュラムが開始されます。
今月一杯で申請が終わり、うちの学校もひと段落つきました。
実際の通知は以下の通りの通達の内容です。
保健師助産師看護師学校養成所指定規則の一部を改正する省令の公布について
2文科高第666号 医政発1030第15号 令和2年10月30日
医療の地域化のための連携強化、IT化に向けての情報技術への対応を盛り込んだカリキュラム編成です。
中身を転記します。
・・・・・・・・・(保健師助産師看護師学校養成所指定規則の一部を改正する省令の公布について)
(3)看護師学校養成所カリキュラムの見直し
1)規則別表三
① 総単位数を現行の「97 単位」から5単位増の「102 単位」とする。
② 教育内容の区分について、「専門分野Ⅰ」「専門分野Ⅱ」「統合分野」の区分を
1つにまとめて「専門分野」とする。
③「基礎分野」の区分の教育内容である「科学的思考の基盤」及び「人間と生活・
社会の理解」の単位数について、現行の「13 単位」から1単位増の「14 単位」
とする。
④「専門基礎分野」の区分の教育内容である「人体の構造と機能」及び「疾病の成
り立ちと回復の促進」の単位数について、現行の「15 単位」から1単位増の「16
単位」とする。
⑤「専門分野」の区分の教育内容である「基礎看護学」の単位数について、現行の
「10 単位」から1単位増の「11 単位」とする。
⑥「専門分野」の区分の教育内容である「在宅看護論」について、名称を「地域・
在宅看護論」に改めるとともに、規定順を変更し、基礎看護学の次に位置づけ、
単位数を現行の「4単位」から2単位増の「6単位」とする。
⑦「専門分野」の区分の教育内容である「成人看護学」「老年看護学」の臨地実習
の単位数について、現行それぞれ「6単位」と「4単位」であったものから「合
計4単位」とする。
⑧「専門分野」の区分の臨地実習について、総単位数の 23 単位から各教育内容
の単位数の合計 17 単位を減じた6単位については、学校又は養成所が教育内
容を問わず実習単位数を自由に設定することができることとする。
・・・・・・(転載ここまで)
注目すべきは97単位で卒業できたのが一気に102単位まで増えたことです。
1単位あたり学校によって考え方は違いますが、おおむね15時間です。
2単位30時間とすると、1回の講義が90分として、1.5時間が7.5回で1単位となります。
7.5×5=37.5コマ増えることになります。
1日4コマだとすると、38コマ増やそうとすると9週間分講義の回数が増えることになります。
つまり、「夏休み、春休みが潰れる」ということです。
教員側としては別に良いのですが、学生側としては日々の課題や終講試験が増えるため重荷になります。
無駄なことばかり学ぶので可哀想だと思います。
大学は卒業に必要な単位は126単位程度です。
これを4年間でやるのでのんびりとしていますし、終講試験ではなく課題レポートばかりですからまず欠点をとることがない。
ところてん方式で卒業できるため資格だけなら大学で取った方がお得です。
新カリキュラムで追加される地域連携項目ですが
看護師はいきなり地域で働けません。
ある程度病院で臨床経験を積んでから地域で働くため、その時に勉強すればいいだけなのです。
これは何を意味するのでしょうか?
1つは臨床では看護師は急性期以外必要ない。
地域では高齢者施設、訪問看護で必要だということです。
「もう重症、急性期対応できない看護師は必要ない」
ということですね。
「じゃあ医者で良くね?」と思うかもしれません。
医者だとコストがかかります。
医師数を増やしてしまうと医師の仕事がなくなるので免許の価値が下がる。
だから「医師不足と言い続けるが医学部は増やさない」というねじれがあります。
数字に騙されてはいけません、実際医師も看護師も足りています。
有資格者は多いのに、現場で働く人が不足してるのは、現場の管理職の能力、マネジメント力が低いだけなのです。
人材育成制度がなく「足の引っ張り合い、気に食わない新人は辞めさせる、熾烈ないじめ」
職場環境に耐えられる人だけが残った職場に、新人は放り込まれるのです。
非常に上下関係も厳しく、派閥争いが激しいため、看護師の多くは「人間関係に疲れて辞めていく」のです。
「我が強い性格の看護師しか現場に残らない」ためいつまでたっても定着率が伸びません。
(看護師の再就職面接で前職場を辞めた理由に対しての質問対策がすごいことに…人間関係で辞めた人を採用したくないから?)
医療、看護以外の職場でも「我が強い人」はいます。
しかし、そういう人をうまくコントロールするのが「管理職の仕事」なのです。
「我が強い人、いじめる人」を放置するのは管理職の責任です。
「あの人が抜けると、シフトが組めないから」
という理由だけで、新人看護師が生贄にされていくのです。
そういった「悪魔のような人ばかりが巣食う職業だ」とは誰も教えません。
手に職が着く前に辞めさせてしまうのが看護業界なのです。
だから有資格者名数が多くても現場の人員不足は解消されない。
どれだけ看護師を育てても教育と現場の実態が乖離しているのです。
(アステカ文明の太陽神に捧げる生贄)
今回は新カリキュラムについてお話しました。
不景気だから、コロナで仕事がなくなったからという理由で看護師を安易に選択すべきではありません。
「ただ厳しいだけ、ただ理不尽なだけで心の病になる」のが目に見えてます。
以前の記事で本当に看護師の仕事がしたいなら専門学校で勉強すべきだと書いていますが、
逆に「とりあえず国家資格を」という人は専門学校ではなく「お金を積んだら」大学で簡単に看護師免許は取れます。
専門学校もどんどん学費も上がってきていますし、テキスト代や白衣代も馬鹿になりません。
私立大学の場合、たった1年余分に通学し、500万円(120万円×4)学費を積めば取れる資格です。
しかしこの国家資格をとるために、4年と学費500万円投資するのはリスクが高いと思います。
「就職に困らない」という甘いイメージで選択すべきではありません。
新参者が参入できないように、手に職をつけられないように、現場、臨床では「悪魔のような先輩方」が
新人潰しをしているから、「人手不足の業界」なだけなのです。
「仕事が辛いから辞める」のではなく、「人間関係が辛いから辞める」業界です。
「人のお世話をすることが好き」という人は「介護業界」の方が良いかもしれません。
その理由は医療業界のように、「科ごとに縦割りでないから専門特化していないこと」にあります。
看護は治療的側面、医療的ケアも多いため、縄張り争いが激しいためスタッフ間で協力しようとしません。
分業すればいいのに「あいつは使えないから、私たちの負担になる」といって残業し、新人の悪口を言う人が多い。
新人をうまく使えない、マネジメント能力がない、「ついてこれない奴は辞めろ」「合わせられない奴は辞めろ」
つまりは職人の世界なのです。
あなたはどの仕事を手に職にしたいですか?
私なら教育システムがしっかりしている部門や、自分が好きなことを極めたいと思います。
あなたの中に眠っている個性才能を伸ばす方法
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