精神医学は症候学というものを採用しています。
症候学とは一体何か?というと
原因を追究するのではなく、症状や異常がみられる場合、病名診断の基準とすることをさします。
原因不明だが、特徴的な症状があるとして病気と診断するため、治療方法がない「難病」どいう解釈になりますね。
難病となると対症療法しかなく、生活に障害を来す症状を減らせるように、薬剤投与していくことになりますから
医療の目的である根治療法は望めません。
むしろ、そういった症状はなくならいため、症状による生きづらさを軽減するような支援、つまり
障害支援福祉が中心となってきます。
ですから、医学ではないのです。
精神医学は、発言や行動が社会的常識から逸脱している原因が、「その人の脳の働きに異常がある」という仮説に
よって考えを持ちます。
その脳の働きの異常はなぜ起こるのか?については不明で、3つの要因があるのではないか?
と仮説立てています。
外因性、内因性、心因性です。
要するに「分からない」のです。
人間の脳機能に変化や異常を来す時、人間は神秘的な体験や異常な恐怖体験を脳内でします。
その状態を人為的に作り出すのが、マラソンランナーの「ランナーズハイ現象」であったり
飲酒して酩酊状態になることや、鎮痛剤、覚醒剤、向精神薬や麻薬を使うことで幻覚や幻聴、気分の高揚や落ち着きを
手に入れたりします。
散財、値段を気にしない買い物やグルメ、映画、旅行によって高揚感を手に入れる人もいます。
会社の仕事にぼっとうして、仕事の達成感による高揚感で感情を満たす人もいます。
私たち人間はこのようにして、脳内に「快感を感じる電流」を流す活動をしたり
何かの事件や事故、失敗を元に脳内に「不安や恐怖を感じる電流」が流れることで、普段通りに考え、行動できなくなってしまいます。
こういった状態の時に血液中に流れるホルモンバランスが影響していることを分析しているのが、
「ドパミン、セロトニン、ノルアドレナリン」モノアミン仮説です。
これらのタンパク質が検出されるとき、私たちの脳機能に特徴的な活動が見られるのです。
モノアミン仮説は、アルコール、覚醒剤、麻薬、向精神薬使用者の血液検査データからも、導き出されています。
詳しくは「東京医科歯科大学法医学研究室」を参照
覚醒剤やアルコール、麻薬といった向精神薬によって、人為的に脳機能に変調を起こすことができることは分かっていますが、
それらの向精神薬で、脳機能をコントロールし続けることが未だにできていません。
市販の風邪薬にも、覚醒剤の原料であるエフェドリンや麻薬の成分であるリン酸ジヒドロコデイン、興奮作用をもつカフェインなどが含まれている場合があります。
この成分は、咳や頭痛を抑える一方で、飲みすぎると眠気・疲労感がなくなり、多幸感や頭がさえたような感覚などの覚醒作用があります。
(1997年4月1日 くすりの話 4 咳止め液が覚醒剤に?全日本民医連HP)
一見、私たちが内服している薬は患部に効いているように思えますが、内服薬のほぼ全てが、「脳」に効いているとは知られていません。
精神病だけでなく、他の疾患も「脳」を正常にすれば治ってしまう可能性も否定できません。
単に生理現象を系統化するだけでは人間の全貌は理解できない、
キリスト教が理解できないと、神が創った人間を生理学的レベルでも根本的に理解することはできないと思います。
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