室内楽の愉しみ

ピアニストで作曲・編曲家の中山育美の音楽活動&ジャンルを超えた音楽フォーラム

ある一日の仕事

2006-05-10 23:16:49 | Weblog
 ある一日の仕事。
「今週中に送ります」と約束したフランス歌曲の歌詞の朗読録音を、今日はどうしてもやらなければいけない日。午前中から多少、練習をしながら録音を始めた。
 一方、もうじき来日する友人を交えてのライブの日取りを決定する為に、昨日送ったメールへの返事を待つ。返事が来た。こちらサイドのメンバーが三人とも集まれるのは6月1日だけ、と書いたのに「皆が来れる5月29日がいいだろうなあ」とズレた返事。早速、状況を把握してもらうメールを再送信。その間にもライブのタイトル付けの相談をメンバーと交わす。
 朗読録音を再開していると、オケ事務所から電話。以前に私がフルオケに編曲した歌の「歌パートの譜面ありませんか?」という問い合わせだった。歌パートに前奏・間奏・後奏ガイドを付けて譜面を作り、スキャナーで読み込んでJPEGファイルにしてメールで送った。
 再び、録音再開。一応5曲の歌詞を入れたので、聞いてみる。や、や、4曲目の歌詞の一カ所に要らない"S"がある。これだけをやり直して完成。ビニール袋に入れ、封筒に宛名書きし、セロテープを留め、出すばかりにした時、オケ事務所からインペクを頼まれているバイオリニストから電話。「やった事のない曲が2曲あって、明日のリハーサルに間に合うと思えない。今からキャンセルできないかしら?白ジャケットも、父のを借りられると思っていたらダメだった」と言う。今更、キャンセルされても困る。一応事務所に相談したが、兎に角がんばって貰う事になった。一方、事務所の予備の白ジャケットは、すでに借り手が決まっていた。周辺の友人に相談したが、サイズも平均日本人サイズは無理なので困った。困ったが、日本人離れした伊達者のバンドネオンのマエストロに相談のお電話をかけたら快く貸して下さる事になった。明日のリハ後、はるばる大雄山まで受け取りに行く。まあ、とにかくホッとした。親身に相談に乗ってくれた友人達に報告のメールを送る。
 その間に、タンゴ・バイオリンをやってみたいという友達に明日渡す譜面のコピーと、録音したMDをメール便で送る為にセブン・イレブンへ行った。約束を果たした。もう一つ、先週ドイツに送った譜面のバイオリン・パートが抜けていたとのメールがあって、今週送る約束をしていたのだが、とりあえず、スキャナーで読み込んでJPEGファイル添付メールで送った。すぐに返事が来た。
プリントできたそうだ。でも、近々オリジナルを送らなくてはならない。それにしても、どうして抜けていたのかなあ・・。
 こうして日が暮れた。「ある一日?」今日の出来事でしたぁ!

歌姫

2006-05-10 00:13:58 | Weblog
 去年のザルツブルク音楽祭の「椿姫」を教育TVで放送した。
近頃のオペラ演出に多い、新解釈による、シンプルな舞台仕立てだが、ひところ多かった”奇抜さ”ねらいではなく、とかくストーリーの展開に無理があると云われているこのオペラの愛憎ドラマの心理描写を、丁寧に、なぞっていた。それと、なんと云っても、膝丈のワンピースの似合うソプラノ歌手、アンナ・ネトレプコの並はずれた魅力が凄かった。”21世紀のマリア・カラス”と云われる程の強烈に印象的な個性だ。彼女こそが"DIVA" 歌姫の名にふさわしく、どうかそこらの、ファッション・リーダーを気取らされているだけの歌手を、そう呼ばないで欲しい。まあ、ひところやたらと安っぽい”カリスマ”が流行ったりもしたけれど・・。
 近頃どーも、新しい名前をなかなか覚えられない私だが、それでも覚えられたアンナ・ネトレプコ。それほどの逸材だ。(覚えられて良かった