室内楽の愉しみ

ピアニストで作曲・編曲家の中山育美の音楽活動&ジャンルを超えた音楽フォーラム

ボリショイ・サーカス in 横浜

2009-07-29 21:45:37 | Weblog
ボリショイ・サーカスを見に行きました。

新聞社でくれた“B席引換券”を持って、ウチの家族3人と義妹と姪を誘って、5人で行きました。

朝10時半からの開演に合わせて、9時半からB席をA席やS席にグレードアップしたい人への受付をするというので、9時過ぎから行って並びました。

この日が横浜公演の初日で、主催者側の不手際で、並んでいた所はB席のままで良い方達の入場券引き換え口だったことが20分くらい経ってから分かり、グレードアップ窓口へ並び直し。

でも、中央正面の前から4列目。本来なら?5500のS席に?2000で座れるのですから、新聞社の(?)文化事業なんでしょうね。写真は、団員さんや動物との記念ポラロイド撮影が始まる前の様子。団員さん達は、舞台設定任務の他に、開演前も、休憩時間中も、終演後も、パンフレットを売り歩いたり、2箇所で記念撮影業務をするなど、休む間もなく営業にいそしんでいました。

ボリショイ・サーカスといえば、世界でも最もハイレベルの内容を誇る、有名サーカス団…というイメージだったのですが、先日見に行ったボリショイ・オペラほどは、《誇る》という感じは受けませんでした。むしろ、大人から子供まで、家族で安心して楽しめる《ファミリー向け》エンターテイメント、という印象でした。昔と違って、シルク・ド・ソレイユなども在るからなんですかねー?

出し物としては、体操競技の吊り輪を天井近くで見せる空中の女王が大変美しく、空中ブランコは元より、棒を継ぎ足してやはり空中で見せるアクロバットや、道具無しで二人のバランスだけで見せる男女の力技や、二人の男性が肩に掛けて支える平均台幅の板の上でのアクロバットなど、さすがバレエや体操競技の得意なお国柄、と感心しました。イヌ・熊・ネコ・馬の調教や、ジャグリング、八時二十分まゆ毛の楽しいピエロさん等も一流で、楽しい時間を過ごせたのですが、《感動》まで至らないのは、何なんでしょうね…?

子供の時と違って既に色々なモノを見てしまっているから…。
彼らのショウとしての意味が《感動》ではなく、《どーだ!》というエンターテイメントだから…。

そのどちらでもあるかも知れないし、どちらも違っているかも知れませんけど。何がどーなってるのか掴み切れないワクワク感が溢れるという程ではありませんでした。パンフレットを売り歩いているアクロバットのお兄さんの真面目そうな顔を見ると、「どんな経緯でサーカスやってるのかなー?」なんて、つい思ってしまいます。
自分がやっている活動と、つい照らし合わせて考えてしまう部分もあったりして。

考えてみると、私は小さい時から《どーだ!》が苦手で、ヒトが演るのは良いとしても、自分はそれだけでは納得が行かないので恥ずかしくて出来ない、無邪気さの無い子供でした。感情を込めた振りをして体を揺らしてピアノを弾いている子供を見ると、恥ずかしくて鳥肌が立つくらいイヤでした。

大人になっても本質的な部分は変わらないから、ショウアップの為にチェンバロ・シンセ・ピアノを渡り歩いて弾くのも「音色の違いに注目してもらう為」と理由を持たせないと出来ません。派手なアクションで弾き終わったり、これ見よがしなエレガントさを装ったりして演奏するのは、そういう音楽表現に必然性があるからで、そういう音が必要な時にはそういうアクションが必要だから演れるのです。

でも、《感動を与えたい》と思うのもおこまがしい話で、スポーツ選手や演技者でよくそういう事を言う人がいますが、私には違和感があります。《感動》は押し付けるものでも、与えるものでもない、受け取る側がたまたま感じるものだと思うんですけどねー。

そういう意味では、ボリショイ・サーカス団は、アナログな自然さで、正当的な良さがあったと思いました。
パンフレットの他、記念に、消しゴムと小さいマトリョーシカを買いました。

タンゴ歌手・リサイタル

2009-07-27 10:51:25 | Weblog
昨日は、タンゴ歌手の昌木悠子さんのリサイタルで、我がバンマスの《岡本昭とタンギッシモ》のセステートで演奏させて頂きました。

昌木悠子さんはパワフルにして、人生の切なさの表現力は天下一品。演歌とは全く違う“泣き”の表現は、性別を超えた昌木さん独自の“歌”です。

昔の歌声喫茶(実際には見たことがないのでイメージだけですが)、シャンソニエなどの雰囲気を残しつつ、色んな経験を全部、今日に活かしていらっしゃるんだろうなー、といつも拝察しています。その中で、タンゴに対するひたむきさ、純粋さに、気の良いお弟子さん達、ファンの方達が大勢付いて行って、スゴイなー、羨ましいなー、とご一緒する度に思います。

第2部の初めの特別ゲストコーナーの二胡奏者・程農化さんの演奏も良かったです。決して力む事なく、自然空間の中に心地良い音色を放つ感じに好感が持てました。もう20年も日本で活動していらっしゃるそうで、人を幸せにする何かをお持ちだと思いました。

さて、我が《岡本昭とタンギッシモ》、今回は3世代によるセステートでした。セステートとは、バンドネオン2人、バイオリン2人、ピアノ、コントラバスの6人編成のタンゴという意味です。

往年のトップバンド《オルケスタ・ティピカ・トウキョウ》のメンバーだった大ベテランの岡本昭さん(バンドネオン)、家野洋一さん(バイオリン)のお二人。50年を超える年輪には、どんな事をしてもかないませんが、節回し、1音ずつの音の出し入れ、アクセントの切れ味、後味などの表現技術を、お孫世代達にぜひ吸収して欲しいなーと、思います。

私は、タンゴやると、燃えるんですよね。普段、心の奥底に隠しているモノが露出できちゃう、という一種のストリップでしょうかねー。

コワイですねー。


日蝕実験

2009-07-23 12:19:02 | Weblog
昨日の日蝕は残念でしたね。
『46年ぶりの、世紀の天体ショー!』の呼び声たかく、部分日蝕でもいいから味わいたかった・・。

関東地方での日蝕のピークだと言われた午前11:14に、MDのディスクの中央の穴を、ベランダの欄干にかざして写真を撮ってみました。もっと小さいピンホールじゃないと、意味なかったかもしれないのですが、最近はテレホンカードを使わないし、バスカードも使わなくなっちゃったし、ピンホールと言えるものが見つかりませんでした。こんな場面で、生活の変化を感じたりして。

いずれにしても、11:14は、ウチのエリアは雨は止んでいましたが、どこに太陽がいるか分からない程度でしたからねー。笑っちゃうけど、『世紀の・・』に、一応参加した気分の記念写真です。気のせいか、ピンボケ具合が、欠けているような・・わけはありませんね。

それにしてもNHKの放送は、ちょっとガッカリでした。
レポーターが「暗くなりました」と言っているのに、高感度カメラで撮影している屋久島の森の中は、ちっとも暗くなくて、何を伝えたいのか分からない状態が続きました。腹が立って来て、フジテレビに回したら、ちゃんと暗くなっている奄美大島の景色が映っていました。その場にいない人に臨場感を与えようと思うなら、フジテレビのカメラの方が正解でしょう。

NHKの超高感度カメラの最大効果は、プロミネンスが奇麗に撮影できた事です。これには「さすがNHK!」と思いました が、その直後に嘘くさい演出家が嘘くさいコメントを述べて、感動が半分に減ってしまいました。

感動は、セルフサービスに任せてよ!

それともう一つ
もう既に日蝕が始まっている時に、アナウンサーが「太陽を直接見ないで下さい。日蝕メガネをご用意ください」って、お上の通達のような冷たい言い草に、腹が立ちました。とっくにアチコチ売り切れで、日蝕メガネが手に入らないというのに、今からどうやって用意しろと言うのか!?  だからNHK見てるのに、こんな腹立つ放送しおって、ヘタクソ!

・・と、悪天候の八つ当たりも兼ねて、久しぶりにイカリのブログだ~!



海の日コンサート in 逗子教会

2009-07-22 10:18:35 | Weblog
逗子教会で《海の日コンサート》がありました。

シューベルト歌曲の第一人者、畑儀文さんの独唱会なのですが、舘野泉さんのお弟子さんで素晴らしいピアニストのマルッティ・ラウティオさん、ヤンネ舘野さんのバイオリン付き、という演奏会。友人たちの演奏会の話をシューベルト協会の佐藤巌さんから伺い「ぜひ、聴きに参ります」とお返事していたら、私も飛び入りアンコールで参加ということになりました。

そのアンコールも「何かタンゴを・・」という事で、前日まで曲が決まらず、候補曲の譜面を5つ位持って行きました。ゲネプロで、ヤンネと演奏する曲を2曲決めたところで、畑さんが「マルッティにあまり負担を掛けたくなくてね・・」と弾き語りをしているのを見て、思わず「私、やってもいいですよ」と言ってしまいました。「それじゃあ、お願いしちゃおうかな。展開を僕、考えます」と言われて、前半4曲、後半3曲、日本語の歌の伴奏をお引き受けする事になりました。

これは予期せぬ展開です。大阪にいるお弟子さんにFAXで送って貰って間に合った譜面もあったし、全く知らない曲も2曲ありましたが、何とかなりました。

それにしても、少し珍しいコンサートでした。
ピアニストがマルッティと、私を含めると2人いるのに、テノール歌手が自らピアノを弾いて、3曲弾き語りで始まるのですから。そして、海の日と逗子に関連のある曲。私はただ「横浜在住のピアニスト」とだけ紹介されて登場。パンフレットに名前が無い割に7曲も伴奏しちゃう。

シューベルトの歌曲コーナーでは、小品3曲をまた弾き語り。“冬の旅”の中の2曲はマルッティの伴奏で歌われました。
更に、アンコールは、まずヤンネと私が、海に因んで“鮫”を弾き、畑さんが弾き語りを2曲。最後にもう一度、ヤンネと私が“ラ・クンパルシータ”を演奏して終了。

終わってみると、パンフレットに書かれてあった曲はちゃんと全部こなしてあり、でも聴きに来てくれた演奏家の友人に言わせると「なんだか不思議な感じ」でありながら、殆どのお客様にとっては「とても愉しかった」コンサートになっていたようです。ヤンネのマネージャー、小笠原さんの「これが《畑ワールド》なんですう」という言葉に、「なるほど」と感心してしまいました。

写真は、見事に弾き語りをなさる畑さんです。こういうスタイルは、クラシックの歌手では、本当に珍しいと思います。でも、ピアノがかなりお上手で、殊にシューベルトの歌曲の中にはかなり難しい曲もあり、驚きました。また日本歌曲は、他人の伴奏では合わせるのがかなり難しいルバート(伸び縮み)があったので、「流石に歌手と良く気のあった伴奏」でした。

畑さんとは、またクリスマスに大阪でご一緒します。

夏の家族旅行 其の二

2009-07-19 13:18:32 | Weblog
翌日は、本来の目的の、伯父の三回忌の当日です。
6時に起きて、7時朝食、8時に駅に向かいました。

倉敷から山陽本線で福山まで40分。それから福塩線というローカル線に乗り換えて30分。戸手という駅で下車。迎えに来てくれた従兄弟のプリウスで、伯父の家へ。

曹洞宗の中興寺のご住職が、全体の流れを説明して下さり、所々に法話や解説が入る他は、もっぱら全員で配られたお経を音読します。一瞬「脳トレのようだ」と頭によぎったりしながら、息継ぎの場所を考えながら(ブレスしていると置いていかれる)集中して、読み続けます。

50分程で、一通りの法要が終わって、お墓参り。
コケに滑って転ばないように気をつけながら直径10cm位の石を踏みしめ、一族のお墓を目指して上ります。伯母が用意してくれた虫除けシートのお陰で、腕は大丈夫でしたが、足は蚊の餌食になっていました。

お線香を一人1本ずつ立て、ご住職が短いお経を唱えてくださり、記念写真を撮って、今度はお寺へ。
去年改修したという本堂に上がって、全員でお焼香をした後、本堂の案内をして下さり、普通は見られない奥の部屋も見せて下さいました。中興寺は700年前に鎌倉の建長寺から分かれた、歴史あるお寺だそうですが、建物は350年経っていて、茅葺き用の柱や梁なのに、明治以降に瓦を乗せた為に構造上危なくなって、去年改修工事をしたのだそうです。

代々のご住職の古いお位牌や、高僧の像などご説明を聞いているうちに、「そうか、檀家に支えられて存続しているのだから、実情を公開する必要性があるのだ」と気がつきました。伯母も「寄付したから、見せてくれるんやわね」とコソッと言っていました。

本質を外さずに、現代の日本社会に活きた仏教のあり方として、努力されているのを感じました。

再び伯父の家に戻り、いよいよお会食。
写真のお膳が20くらい並びました。かなりの量でしたがどんどん口に運び、一年ぶりに会った、年の近い四国の従兄弟たちの近況を聞いたり、思い出話をしたり、短い時間を貪るように過ごしました。

そして、音楽好きだった伯父を偲んで、私が伴奏をして、全員で歌を歌いました。『千の風になって』『遥かな友に』『椰子の実』の3曲。全員でお経を音読した時に負けないくらいの、一族としての絆があったように思いました。

本当に音楽が好きだった伯父は、遠く離れていても、沢山いる甥や姪の中でも、私についての話を結構していた、と従姉妹の旦那さんから聞いて、以前に達筆で手紙をくれた事など思い出しました。私が小学生の時に夏休みに来た時にすでにあったグランドピアノ。その伯父のピアノを弾く事ができて良かったと思いました。


慌ただしく四国組が帰り、「みんな元気で幸せでいて欲しい」と心から願いながら、私たちも家路につきました。

帰りの上り新幹線の新神戸付近で、弟一家が今日から神戸へ遊びに行くと言っていた事を思い出しました。ちょうど近くを通っている事を知らせようと義妹にメールを送ったら、「私たちの新幹線は、まだ掛川を過ぎた辺りです」という返事。

「夕焼け見えてる?」とメールすると、「夕焼け見えてます。恐らく岐阜羽島付近ですれ違うかも」という返事が返って来ました。

のぞみ号同士のすれ違いって、本当に物凄いスピードなので、16両ずつのすれ違いでも2秒もかからず、お互いを揺すり合って通り過ぎるものですが、それでも、家族が乗っている新幹線だと思うと、他の新幹線とは違う、特別な新幹線に思えるから不思議です。

相手の名古屋到着時間を知らせてきたので、その時点からの中間の一を計算して、19痔21分頃にすれ違いそうだと分かりました。

そして、
「これかな?」
弟から 「今、通り過ぎた?」「うん、今、木曽川の鉄橋を過ぎた」
「ちょうどこちらも鉄橋だわ。やったね!」

全く、密かな、ウチだけの喜びではありましたが、何だか嬉しくて、ずっと覚えておきたい想い出となりました。

岡山駅で買った“あなご弁当”“さわら弁当”“ままかり弁当”を3人で分けっこして頂いたのですが、どれも美味しく、『終わり良ければ全て良し』 愉しい旅となりました。


夏の家族旅行 其の一

2009-07-19 11:19:02 | Weblog
ここは、何処? ワタシはだーれ?

・・なんて事はありませんが、この写真で何処か分かる方は“美術館ツー”ですなー。

これは、倉敷の美観区にある《大原美術館》です。

本当は、母方の伯父の法事の福山行き。新幹線を安く乗るために東海ツアーズの“倉敷1泊付き”を利用しました。
岡山か倉敷で1泊した方が、普通に往復する料金より壱萬イェン位もお安くなる不思議なプランがあるのです。
両親と3人ですから、合計で参萬イェンもお安くなるんです。
ただ、倉敷=福山間はオプション扱い(別料金)。それと電車の予約変更ができないリスクがあるのですが、電車は全部順調で、上手く行きました。

1年ぶりの家族旅行でしたが、今回は珍しく傘を片手の観光となりました。
この時期、お天気が良ければ絶対に暑い訳で、「生憎のお天気だけど、ドピカン晴れで暑いのもツライから、マシか・・?」なんて、現状を肯定する事にして、歴史のある大原美術館、アイビー・スクエアと美観区散策をしました。

倉敷へは、20年位前に倉敷音楽祭で来させて頂いて以来ですが、あの当時より落ち着いた町並みになった印象を受けました。
観光客のターゲットが、中高年層になったんでしょうか・・?

演奏の仕事で来るのと観光で来るのとでは、全然違うのは当たり前ですが、この20年間で美術館の展示の仕方そのものも、ずいぶんと変化したような印象を受けながら大原美術館を隅々まで鑑賞しました。

“ぐるなび”で検索して出て来たのですが、「ホテルでいいや」という事になり、夕食も朝食もホテルで取りました。
その東海ツアーズで宿泊できる、唯一三人部屋が可能だったホテルです。一応、“じゃらん”での評価は、総合で4点以上でなかなかの高得点でしたが、夕食についての評価は無く(夕食つきのプランが存在しないらしい)朝食に関しては3点台でした。

果たして、実際にはどうかと言うと、ミニ会席コースはお味は悪くありませんでした。お刺身が美味しかったです。母が取った地鶏のソテー・コースの方は、メインディッシュの地鶏に塩味が皆無で、バルサミコ酢しか味が感じられなかったので、一寸質問してみたのですが「聞いてきます」と言っただけで、とうとう回答はありませんでした。

うーん、まあこちらも疲れているから、それ以上追求する気力も無く、ただ【?】だけ・・。
もっと大きな【?】は、食べ終わっていないのにウェイトレスが食器を下げようと、何度も来る事でした。
母は「早く追い出そうとするみたいで感じ悪い」と言いたそうでしたが、決定的なクレームを口にすると旅行全体にケチが付いてしまう気がしたので、「テーブルがお皿でいっぱいにならないようにしてるんじゃない?」などとなだめたりしていました。

そもそも倉敷駅からのタクシーの運転手さんも「近くて悪いけど、大粒の雨なので・・。このホテル知ってます?」と聞いたら「知らんなー」という返事で、サービス業とは思えない態度でした。今の倉敷、ブーム時の活気は無く、観光ズレとは言わないが、残念ながら「素敵な街でした、行って良かった・・」という印象ではありませんでした。

ついでの観光とはいえ、父はせっかく旅行を楽しみにしていたので可哀想でした。
でも、父に言わせれば「早く寝たいのに、いつまでも《ハリー・ポッター》を見ていてなかなか寝かせて貰えなかった」と私に対しての方が文句を言いたかったようです。
つづく・・。

花園かき氷

2009-07-16 22:30:27 | Weblog
暑中お見舞い申し上げます

今日はまさに「夏が来た」とばかりに、溶けそうに暑い一日でした。

こんな日は、体の中から冷やす、こんな写真はいかが?

実は、先週、新宿の花園神社前にある、“花園饅頭”でごちそうになった宇治金時の、とっておきの写真です。
かき氷って、暑くて勢い込んでお店に入って注文し、待っている間に涼しくなって、目の前に出された頃には「かき氷じゃなくても良かったか・・」と思ったりするのですが、でもやっぱり注文しちゃうんですよねー。

こちらのかき氷は、まず、小鉢に入ったぬれ甘納豆が、麦茶と一緒にお盆に乗ってうやうやしく登場。
黒文字で甘納豆を一粒一粒刺して頂いていると、真打ちのかき氷様のお出ましです。
氷が繊細。あんこは甘さが立った絶品。宇治の緑も自然な香り。大変上品なかき氷の、特上の時間を堪能させて頂きました。ただ最後まで氷が食べきるには、少し根性が必要でした。

夏を愉しく過ごすありがたい風物詩です。

祝300回記念!

2009-07-11 12:51:24 | Weblog
えー、誠にささやかではございますが、私のこのブログが300回になったようでございます。

2005年にARC音楽出版の社長、沼澤廣敬氏が「ブログやって下さいよ」とセッティングして下さって始めたのですが、初めの年は年に1本だけ。翌年は2本くらいだったでしょうか・・。

一昨年くらいから細々ながら、徒然なるままに勝手な事を言わせて頂いております。まあ、大した事ではないのですが、2週間前くらいに、もうすぐ300回なんだと気がつきました。それで一応、区切り・・ではないですが、気がついちゃったので、記念の図案を作ってみました。ヒマ人だねー。

でもね、「ブログ読んでますよー」と言われたり、アクセス数を見たりすると、発信つづけようと思ったりするんですね。

話は変わりますが、今やっているNHKの朝ドラ“つばさ”を、毎日見ています。
朝ドラにしては、視聴率のトップ20に入っていないけれど、私は毎朝8:15にアラームをセットして見ています。
ヒロインが媚びない自然体の感じが良いのと、身近の人の気持ちを思いやることがテーマになっているのが気に入っています。

確かにちょっと騒ぎ過ぎなのと、台詞回しが速すぎて聞き取りにくい所がけっこう有ったりするので、その辺が朝ドラにしては視聴率に繋がらないのかもしれません。でも、どうせファンタジー、劇場型の作り方なんだと思えば、テーマがしっかりしていて、細部にまで工夫が施されている事の方を、私は評価したいです。

自分の身近なところ(人、地域)を大事にし、その身近な人達が大事にしているものも大事に思い、誰もがそういうモノを持っているんだと思えれば、世界中が平和になれるでしょう? 自分の身近だけで止まっちゃうと、只のエゴで終わってしまうんだけど…。

只、大事にしたいモノが重なっちゃった場合はどうするか?
論理的に解決できない場合は、時間的に先だった方を優先するのが平和的解決法でしょうね。

話が《みぢか》からだんだん遠くへ行ってしまいましたが、《みぢかい》方がいいかな・・。

いつも貴重なお時間を割いて読んで下さる皆さま。こんな私ですが、これからもどーぞヨロシクです!

セ・ラ・ヴィ

2009-07-09 16:17:28 | Weblog
C'est la vie!
実践的哲学を語るのが好きなフランス人の“口癖”。「これが人生だー」
この一言で片付けて、とりあえず前へ向かうという魔法の言葉?
受け入れやすくもあり、受け入れがたくもある・・。

6月下旬から7月上旬にかけて、実に様々なことがありましたなー。
先ずは、大変お世話になったARC音楽出版の社長さんが、5月末に亡くなっていたことが分かった事。
ARCのホームページも、このブログも全部、社長さんがお膳立てをして下さってのことでした。新しい譜面の出版は出来なくなりましたが、当面、在庫のある楽譜は引き続き販売して参りますので、宜しくお願い致します。

昨年の春に亡くなった私の恩師を忍ぶ演奏会を聴きに行き、色々と思うところがありました。
私は同学年に同じ門下生がいなかったので、ヒトと比較されることもなく、ノホホンと学生生活を送っていましたが、ある時、「レッスンは先生の為のものではない!」と気づいて開き直ったら、先生が目をかけて下さるようになり、随分と伸ばして下さいました。その頃は、私に取って、世界一の先生でした。後年、先生のエキセントリックな部分について行かれなくなって、とうとう距離を置いたままでお別れしました。この日、久しぶりに先輩たちと少しだけお目にかかって、先生の女傑ぶりを思い出し、改めて物凄い人だった、確かに《芸術》に対しての凄まじい情熱を持っていらしたことを認識させられました。怖かった記憶の方が多いけれど、感謝しています。演奏会を聴きに行って良かったと思いました。

それから、楽しい散歩、つらい散歩もありました。
生きる喜び。生きる悲しみ。まだ総括できる段階ではないけれど、前を向いて進むだけです。


さて、少しブログをおサボりした言い訳が長くなりましたが、コンサートとライブのお知らせです。

7月20日(月)海の日、『逗子教会』でテノールの畑儀文氏の演奏会(私もチョイ出で参加)
14:00 開演
出演:畑 儀文(テノール、シューベルト研究家)
  :ヤンネ舘野(バイオリン)
  :マルッティ・ラウティオ(ピアノ、舘野泉さんのお弟子さん、フィンランド人)

入場料:¥3000

内容:シューベルト歌曲集(ドイツ語と日本語)
  :メンデルスゾーン歌曲
  :山田耕筰など日本の歌曲
  :バイオリン演奏でシベリウス、パルムグレン、宮城道雄の春の海
  :ピアソラのタンゴ「リベルタンゴ」「鮫」(これは私が共演します)

地図です。

http://map.yahoo.co.jp/pl?lat=35.2917&lon=139.58303278&v=2&sc=5?158,145

主催は、湘南楽友会です。
畑儀文さんは、兵庫県丹波のご出身で、現在、西宮の武庫川女子大学の先生ですが、
毎年、丹波で『シューベルティアーデ音楽祭』を主催していらして、4年前にヤンネ
舘野さんをメイン・アーティストに選ばれ、その時にヤンネさんに私もタンゴの共演
のご依頼を受けて丹波とのご縁ができました。

畑さんは、とても愉しいパーソナリティで、一見堅そうなシューベルトを親しみやす
く、愉しい音楽会にしてくださいます。今年の1月に大阪でタンゴのコンサートをご
一緒しました。有難いことに、クリスマスに又、ご一緒させて頂く予定です。

マルッティさんは、舘野さんのお弟子さんで、一昨年の兵庫での音楽祭で知り合いに
なりましたが、素晴らしいピアニストで、『炎のような』エネルギッシュな演奏です。
その時に畑さんの伴奏で弾かれた“菩提樹”は「あんな伴奏聴いたことない」と思う
ような面白さで、とても印象に残っています。とても楽しみです。

さて、8月31日(月)西荻窪のミントンハウスで《アストロノーツ》タンゴ&ジャズ
19:30 スタート、チャージ ¥2000
(詳細はいずれまた)

9月11日(金)なかのゼロ大ホール《東京室内管弦楽団 with 加藤登紀子
19:00 開演 S 席 ¥5500 S ペア席 ¥9600 A 席 ¥4500
(詳細はいずれまた)

さあ、「休まないで、あーるーけー」ソレッ!