室内楽の愉しみ

ピアニストで作曲・編曲家の中山育美の音楽活動&ジャンルを超えた音楽フォーラム

水海道行き

2009-02-22 14:35:14 | Weblog
昨日は、コロラトゥーラ・ソプラノの崔光岩(サイ・イェン・グァン)さんとのコンサートで、水海道へ行きました。

東京室内管弦楽団のお仕事で、水海道には何度も行かせて頂いています。去年は”タンギッシモ&昌木悠子”のタンゴで行きました。

今年は、崔さんの歌伴奏を私一人でやり、合間に3曲だけバイオリン、チェロとトリオ演奏を入れる・・というお話。しかもMC(司会進行)も、というかなり負担の重い内容でした。せめて、第1部の最後とアンコールの曲はトリオでの伴奏にしたらいいんじゃないかな、と思って譜面を用意しました。

崔さんとは、オケのお仕事で何度かご一緒していますが、オペラ・アリアには普通、ピアノは入らないので、せいぜいアンコール曲のピアノ・ソロ伴奏くらいでした。今回は、日本の抒情歌、ポピュラー曲にオペラ・アリアというプログラムなので、それなりに大変。

崔さんは、『魔笛』の”夜の女王”を当たり役とする、世界でも屈指のコロラトゥーラ・ソプラノで、高い音域が美しく出せるテクニックだけでなく、力強い表現の時も美しい声で、か弱さ、繊細さの表現も得意でいながら、女王様気質・・という希有な存在です。

「ナカヤマさん、心配ないよ。ぜんぜんダイジョブね」とにこやかに言って下さる関係でいて、時に「それ、もっとユックリね」「歌の時、全体にもっと落として。前奏、間奏は出ていいけど」と真顔で言われるとドキッとします。”なーなー”にならない感じに「さすが~」と思ってしまいます。


昨日は、電車を1本逃してしまい、東京駅と秋葉原駅で、なんとか取り返せないかと駆けずり廻って、やはり予定のつくばエクスプレスに乗れず、コロコロ・バッグを何度も蹴飛ばして、青タンどころか血がにじんで、ビッコ引き引き水海道に着きました。

でも電車の中で、進行の段取りを考え、用意した資料のどの部分を読むか並べ方を考え、トークで何を質問するか考え・・という具合に、痛い足を見やる余裕もありませんでした。

着いて、ゲネプロ。会場の方たちとの打ち合わせなどもして、楽屋でお弁当。(いつも心遣いを感じるお弁当と名物”あんぱん”)支度をして本番です。


司会を担当する時は、なるべく喋り過ぎないように心懸けるのですが、昨日は、第1部の最後の曲の前に時計を見ると7:20 を過ぎたあたり。
崔さんとのトークは5分位という予定でしたが、10分やらないと・・という状況となりました。幸い、崔さんは話題をイチローや石川遼くんにまで発展させて下さったので、かなり持ちました。お客様も楽しそうでした。これで、後半のプログラムまで惹きつけられたかな・・と、かえって良かったと思いました。

休憩になって、事務所の方が飛んで来ました。「曲が足りないですよね?」

・・という事で、間に入れるトリオの演奏を2曲にしました。一度も合わせをしていない曲を急遽やる事になりました。幸い、工藤さんVn. 小澤さんVc.とも、気心が知れた仲間なので「たぶん大丈夫」という事でやりました。その前後のオペラの解説を1曲1曲ていねいに喋ったことは言うまでもありません。

崔さんはいつもながら、ステージマナーが綺麗で、伴奏者、共演者に拍手が行くようにして下さいます。お客様のリアクションも暖かく、客観的には分からないけれど、がんばったなりのコンサートだったかなー。ストレイチア、シンビジウム、グロリオサ、真紅のバラ等の、崔さんのような豪勢な花束を頂き、帰りも根性を発揮して持ち帰りました

巨大イチゴ

2009-02-15 02:29:57 | Weblog
ヤラト・ゴンタ・ツアーから早、2週間になろうとしていますが、もう1枚、どうしてもアップしたい写真があったので、載せます。

丹波篠山の加藤さんのお宅での打ち上げで頂いた”巨大イチゴ”です。

1個が鶏卵・・に近い大きさで、しかも滅茶苦茶オイシイ!

その日の朝、摘んだものだそうで、大変フレッシュで瑞々しい。
イチゴの白いお花もきれいに盛りつけられていますが、これは既に2個くらい頂いたあとで、「これは是非、写真に撮らなければいけない!」と思って、食べるのを中断して写したものです

本当に美味しかったなー。見たことのない”巨大イチゴ”
それにしても、黒豆といい、イチゴといい、篠山は大きく育つ土地です。聞くところによると、夜中に気温が下がるのと、川からの湿度と、色々な複合的な要因があるのだそうです。川岸に近いほどよく育つとか・・。私も篠山で育ちたかったなー

ス・ボイントクス

2009-02-13 22:14:15 | Weblog
天才少年を生で見た事ありますか?

写真は馬頭琴の天才少年です。お父さんはモンゴル人、お母さんは日本人。両親は兵庫県の篠山の山の中で“モンゴルの里”というモンゴル料理と宿泊施設をやっています。朝青龍の一連の騒動の報道でも見た“ゲル”と呼ばれるテント状のホテルです。

少年はハン君11歳。去年のヤンネ舘野“ヤラト・ツアー”の時に食事に「モンゴル料理を食べに行こう」と言われて“モンゴルの里”に行きました。食事の後に「馬頭琴を弾く少年がいるんだよ」と言われ、「へえー、“馬頭琴”珍しいなー」と、興味を持って聴かせてもらいました。

まず驚いたのは、ハン君の演奏のミュージシャンとしての才能です。
歌心にしてもリズム感にしても、ただ教わった以上のものを感じました。”馬頭琴”は、鬼瓦のような形のボディに細い棹が付いていて、新聞束ねに使う紐みたいな弦が2本張ってあります。音域は、チェロという程は低くないので、ビオラのような感じでしょうか・・。弦を指の腹で上から押さえるのではなく、指の甲、指の側面で触れて音程を付け、ビブラート掛けているようでした。

ハン君は馬頭琴の楽譜を見せてくれて、「この曲が合格したら、最年少だと先生に言われた」と、意欲を見せていました。私たちは、楽器にも、彼自身にも興味を駆られて色々質問をしました。私たちはハン君の演奏に刺激を受けて、自分達の演奏がやりたくなってしまった程、感心しました。

そのハン君がお父さんのドロンさんと一緒に、先日の”みーつけた”での、私たちタンゲロス・アルティコスの演奏を聴きに来ていました。終演後、周りの片づけが一段落すると、皆の求めに応じて、ハン君は馬頭琴を弾いてくれました。

去年の楽器より、一段上等な楽器にバージョンアップしたそうで、深い響きが加わった印象を受けました。

彼のCDがヤンネのプロデュースで作られました。“モンゴル・オルゴ / ス・ボイントクス”です。“みーつけた”でも売られていたので私も一枚買いました。帰宅して聴いてみましたが、とても良いです。ハン君のモンゴル人の血の誇りといった堂々たる勇姿のジャケットもカッコイイです。

広々とした空と大地と、その中に存在する人の心を表現する感性。11歳にして大したものです。将来が楽しみです。

ヤラト・ゴンタ・ツアー 其の5

2009-02-10 23:48:00 | Weblog
雨の中をCube号はひたすら丹波篠山を目指して北上。「これはギリギリになりそうです」とAkikoさん。

篠山の“みーつけた”は善男善女に囲まれた素敵なカフェレストラン。ジャズハーモニカの足立さんの地元でもあり、今回は二人でセッションをさせて頂くコーナーも用意してあったのに、打ち合わせ時間が無くなってしまいました。霙混じりの雨の中をいらして下さったお客様を外でお待たせする訳にもいかないので、皆さんとっくに着席していらして、かろうじてコード(和音進行)だけ確認して、別棟へ着替えに行きました。

お腹が空いてるのかどーなのか分からない、トイレに行きたいのかどーなのかも分からない。何だか良く分からない、混沌とした興奮の中、「やるんだー、ヤラト!」の自覚だけがシンプルにありました。

写真は、アーティストの加藤昌男さんが私たちのシルエットを基に作って下さった素敵な壁掛け。赤い布地に貼ってあるシルエットのポジション通りに偶然三人が並んだ…と、後で喜ばれました。

“みーつけた”はヤンネのファンの方々が集まりやすい会場ではありますが、それにしても暖かい雰囲気でした。客電を落として私たちにスポットが当てられ、加藤さんのタピスリー、外は霙で、皆で暖かく肩を寄せ合う幸せな感覚が満ちている…。そんな中をエルチョクロからスタートしました。

一曲ずつ、心から楽しみにしていて下さる方々に囲まれて、夢のような時間でした。

第2部初めはいよいよ足立さんとのセッションです。
地元篠山にお住まいで、登場と共に足立ワールドです。“冬の星座”どんな風になるのか、イメージがはっきり持てないでいましたが、何とか破綻する事なく終わりました。

“素敵なあなた”は、私が短くバースを弾いて水を差し向ける形でスタート。無言のうちに『私の方のJAZZはこんなんですけど…』と言いながらの演奏だったかなー。
3曲目“見上げてごらん”は、足立さんの伸びやかなカデンツァで始まりました。ようやく足立さんの魅力を引き出す場が出来たかなー、という感じでしたが、お客様の雰囲気に助けられました。

その後はまたタンゴに戻り、時間の関係で外した曲をヤンネが「やっぱりやろうよ」と言い出して、いつまでも演奏していたいような至福の気分のうちに終了しました。

終わってからがまだまだ大変。余韻に浸ってなかなか片づけも進みません。やっと衣装を着替えて戻って来ると馬頭琴天才少年の演奏が始まりました。この部分に関してはまた別便で書きたいと思います。

その後は、お待ちかねの打ち上げです。加藤さんのギャラリーになっているお玄関に歓声を上げ、地元名物のぼたん鍋と感動的に美味しいすき焼きに歓声を上げ、加藤さん達グループで作っていらっしゃるお酒に歓声を上げ、大興奮の打ち上げとなりました。

コンサートを企画、実施、お世話して下さったお顔馴染みの方々と12時過ぎまで食べ続け、1時までおしゃべりしました。そのまま私は加藤さん宅に泊めて頂きました。

朝、美術館の庭園を眺めたのと同じ一日とは思えない長い一日が終わりました。ベルカントタンゴが僅か2日前の事とは信じられませんでした。

翌朝、7時朝食8時出発と言っていたのに、不覚にも起きたら7時半。ずっとニコニコしていらっしゃる素敵な加藤さんの奥様の、大ベテランならではの心尽くしの朝食を頂いて、8時半にお暇しました。本当にお世話になりました。

ヤラト・ゴンタ・ツアー其の4

2009-02-09 01:04:59 | Weblog
1/31(土)せっかくのシティホテル宿泊だったけれど、皆さんより少し早く出てピアノに触りたい…と、10時半頃、西宮の大谷美術館に到着。玄関を入ると素晴らしい庭園が大きな窓ガラスを透して見える。右寄りに小さい三段の滝のような流れが洒落ている…けれど、控室に入り、荷物を置くと会場に行き、ピアノの前へ。

保育園の歌。“けいちゃんの歌”すでに何度か書き直ししていて、なかなか固まらず、なかなか進まないので、なかなか出来ないでビータに持ってきていた曲。それが、窓いっぱい庭園が良く見える八角形の空間のお陰か、空中に漂っている音を捉えて、すらすら行かれる感じ。この線で出来そうだ…とつかめました。その内に皆さんが揃って、少し音出し。

ピアノが窓ガラスの何処にビリビリ響く音があるのが気になり、何度か位置を動かしてみたけど、どうも音質がコントロールし切れない内に時間切れ。急いでレストランでランチを頂く。カレー美味しかったです。

コンサートが始まって「何か違った感じ?」ヤンネもジュンコ女史も私と同じ感覚だったみたい。疲労感もあったかもしれないけど、皆それぞれ貴重な本番を大事に楽しみたいと思って臨んでいたのに…。どうも会場が、普段講義をする場所のせいか、お客様の雰囲気が硬いのでは…?という事に気がついたのです。

休憩で会場通路を控室に捌ける時には、ご婦人方の好意的な笑顔に見送られたのだけれど、ヤンネ曰く「一番前で足を組んで座っている人(男性)がため息ついたり首傾げたりするのが気になる」そうで、どうも2~3人のオジ様方に「試験するからやってみんさい」とでも言われてるような雰囲気があったみたいです。殆どの方が笑顔と大拍手だったにも拘らず、自分たちが期待したテンションまでは行かなかったのかな…。こういう事もあるのかなーと不思議な感じでした。

さて、次ぎはいよいよ最後の会場の丹波篠山へ、北上します。

ヤラト・ゴンタ・ツアー其の3

2009-02-07 22:53:57 | Weblog
1/30(木)前日コンビニ調達の朝食を済まし、Cube号のお迎えでジュンコ女史地元の奈良県葛城市へ向かう。

次第に小雨降り始める。高速を下りて奈良の盆地らしい景色が見えるとヤンネがシャッターを切り始める。 気がつくとお寺に続く黄色い参道に入っており、その街並みの綺麗に整備された様子を見てワクワクする。デフォルメされた地図で曲がる所が見つからないまま、Cube号は突き当たりの仁王門の前でUターン。地元の方の軽自動車が曲がった角を後を付いていき到着。文晃堂というオシャレな文房具店・文晃堂ギャラリーです。

入り口左にレンガで作られた煙突が立っていて、奥には巨大なお釜がオブジェとして置かれ、元は酒蔵の敷地だった名残がそこかしこに。何もかもが素敵!中庭も、右手の店舗も、それに続く開場となるギャラリーも、そのギャラリーを飾って下さったフラワーアレンジメントも。更に、控室として使わせて頂いた別棟は文化財に指定したいような落ち着いた趣きの古い日本家屋。雨が降り、少し寒かったけれど、心が暖かくなり、やる気満々。

タンゴの歴史を話しながらアルゼンチン、コンチネンタル、ピアソラ…とタンゴの種類を紹介して演奏を進めます。客席を見ると、往年のタンゴブームをご存知と思われる世代も多く、「ウムウム」と頷いて下さるのでとてもやり易いです。ベースのジュンコ女史の地元なのでベースフィーチャーで真珠採りのタンゴを入れて良かったです。

素敵なフラワーアレンジメントをジュンコ女史の叔母様がお仕事していらっしゃるタミーというアレンジメントの皆さんのお蔭で、素敵な雰囲気の中で演奏出来ました。タンゲロス・アルティコスのサウンド全開です。

終わると文房具店内で記念に何か買いたくなって「鳩居堂に売ってますよ」と言われたけど、桜の便箋封筒を買って自分へのお土産にしました。春になって使うのが楽しみです。

さて、今度は三宮へ移動。
駅前の近藤ビルのピア・ジュリアンというクラシック系のLiveハウスです。実は、司会進行しながら90分コンサートを1本終えて、私にとってはすでに2km位泳い後に相当するエネルギー消費をした感じが有り、もう1本?信じられな~い!って状態でした。しかし、幸い、数少ない関西の知人である、ジャズつながりの和尚とニューオリンズ系Drm&Vocalの木村陽一さんが見に来て下さる事になっていたのと、偶然同じビル内だった神戸楽譜の社長さんもいらして下さる事になっており、やる気を奮い起こす材料には事欠きません。 

せっかくの三宮で、何もお買い物もできませんでしたが、駅の方へパンとコーヒーを買い物に行って、リフレッシュできました。

着くとすぐにピアノの位置を動かして、お店の方には顰蹙ものだったかもしれませんが、和気あいあいとリラックスしたムードで演奏。気がつくと満席近くお客様が入っていました。

アフターアワーは、和尚のお馴染みのお店が徒歩3分の所に有るという事で、和尚に付いて行き、ご馳走になりました。和尚のお気に入りの、気立ての良い美人ジャズピアニストともお知り合いになりました。「何かタンゴ弾いてやー」ハイハイ、やりましょう!ジェラシーをPfソロ・バージョンで弾かせて頂きました。渡辺さんもマスターのアルトサックスと1曲。貸し切りLiveとなりました。お料理は魚介類のコース、美味しかったです。12時半頃タクシーで周遊コース、3人で雨の神戸を走りました。長い一日…。

ヤラト・ゴンタ・ツアー 其の2

2009-02-02 18:56:14 | Weblog
1/29(木)午前中にピアノに触りたい希望を、畑センセイが叶えて下さいました。

9:50にホテル・イルグランデに迎えに来て下さり、大学同級生の名倉さんがやっていらっしゃる音楽教室をお借りできました。助かりました

畑さんが鍵を開けて下さって行かれてから、名倉さんがいらっしゃるまで、喉が渇いたけれど外には出られまへん  教訓其の1・・ドリンクは早めに確保するべし しかし、これがすぐ忘れるんだなー

13:00に帝国ホテル大阪に集合だったので、タクシーを何とか見つけて行きました。意外に近かった。4階のクロークで「チャペルはどこですか?」と聞いたら「あちらです、あ、いや違いました。そっちです」バイトのお姉ちゃんでっしゃろかー。

チャペルの写真は、前回のブログ、”其の1”に載せました。天井が高く、中央がバージンロードに沿って、丸いアーチになっています。聖人の絵のステンドグラスも、本格的風。オルガンのデザインもキマッています。しかし、何故か寒い! 送風が来ているのが、かえって寒くて、ヤンネが段々具合悪そうになりました。ドアを開けて前室に行くと温かいのにねえ。

ゲネプロ後、パンなど頂いて人心地がついて、さあ本番。

畑さん、中村さんの”ベルカント・タンゴ”
お二人とも、愉しそうに歌っていらっしゃいました。畑さんのざっくばらんなMCも、良い感じでした。お客様に大変よろこばれました。早くも「クリスマスにまた・・」というお話が出ています。 私の数少ない関西方面の知人も応援に駆けつけて下さいました。皆様、ありがとうござりました~

さて、終わると打ち上げ
扇町の近くのようでしたが、”豚なべ”を食べさせるお店へ行きました。

この写真が、名物の”豚なべ”です。豪快にニンニクが二つ割りくらいの塊で。生姜も厚切りで。ニラがしこたま入っており、上にきれいな豚肉が、いっぱい乗っています。「もやしが細いですね」と言ったら、「こんなん普通ちゃいまっか?」と言われ、『やっぱし、異国か』とちょっと思いました。  関サバも感動的に美味しかったです。

打ち上げ参加者の中に、雅楽の龍笛を演奏する”アベさん”という若者がいらして、”越天楽”と、もう一曲、高い音域も出る曲を演奏して下さいました。すっごく素敵でした。

ヤラト・ゴンタ・ツアー 其の1

2009-02-02 18:26:43 | Weblog
誰が呼んだか知らないが・・合い言葉は”Let's ヤラト”

昨年、ヤンネ舘野(バイオリン)、ヴィッレ・ヒルトゥラ(バンドネオン)、長谷川順子(コントラバス)、それに私(ピアノ)で”タンゲロス・アルティコス”を結成して、関西方面でツアーをしたのに引き続き、今年も”タンゲロス・アルティコス”(北方のタンゴ人)の関西ツアーが実現致しました。

今年はバンドネオン抜きですが、タンゴはもともと在り合わせの楽器でスタートした音楽なので、全然平気。バイオリン、バホ(コントラバスのスペイン語式の呼び方)ピアノで充分、成立しております。

さて、1/28(水)とうとう寝ないまま朝を迎え、家を8時に出発して新横浜から新幹線。京都に向かいました。車中も何曲も譜面にスラー書きしながらで、寝るどころではありまへんで・・そろそろ関西弁の心づもりをしていると、あっという間に京都着。

ヤンネと、私設マネージャーの明子さんの出迎えを受けて、Cube号で武庫川へ。

シューベルト歌曲の第一人者、テノールの畑儀文さん、元お弟子さんのソプラノ、中村朋子さんと、”タンゲロス・アルティコス”の共演という事で、畑さんのご勤務先である武庫川女子大でリハーサルとなりました。

武庫川に着くと、既にバホを積んだジュンコ号が到着していて、先ずは腹ごしらえです。”薬膳カレー”の文字に惹かれて、近くのレストランに入りました。辛い、スパイシーなカレーは発汗、新陳代謝を促し、引いては健康に良い、とウンチクを伺って、ジュンコ女史だけ、それを注文しました。私は唐揚げに少しカレーを付けさせて貰って、辛さを確かめました。

やる気が出たところで、7時過ぎまでバッチリ、リハーサル

練習が終わると、焼き鳥、鶏焼き・・トリづくしのお店で鋭気を養いました。焼酎一杯がやっと・・という体質は不利やな~、などと思うヒマもなく、60代の冒険野郎、フリーフライトの山崎さんの冒険談に、一同魅了されました。

5秒間だけエンジンで垂直に上昇させて、模型飛行機(両翼2.5メートル位)が、どのくらいの時間と距離を滑空できるかを競うのだそうです。当然、見えない所まで飛んで行ってしまうので、GPS付きで、拾いに行くのが、道無き道を踏み越えて行く冒険になるそうです。

来年、世界大会がフィンランドで行われるので、ヤンネと知り合いになると良いと思われたようです。そのお話をなさる山崎さんの生き生きとしたお顔が素敵でした。