室内楽の愉しみ

ピアニストで作曲・編曲家の中山育美の音楽活動&ジャンルを超えた音楽フォーラム

銀座モリ・ギャラリーLIVE

2008-03-26 17:56:47 | Weblog
先週の土曜日、22日に、銀座モリ・ギャラリーで、ヤンネ舘野氏とのDuoでLIVEコンサートをやりました。

いつも何かと応援して下さる強い味方の皆さんのお顔についつい目が行ってしまうのですが、おしゃべりで繋ぎながら休憩をはさんで90分強、春を意識したクラシックの名曲、フィンランドの作品、そしてタンゴを演奏しました。

一番近い方は1メートル以内、という近さのこぢんまりとした会場で、とにかく皆さんが好意的に集中して聴いてくださるので、とてもやりやすく、愉しくできました。『会場の皆さんと一緒に作る』という言い方をよくしますが、ホントにそれを感じました。いらして下さった皆様、本当にありがとうございました。

午後2時過ぎに会場入りをした時に、最初に気がついたのが、ピアノの椅子の位置がピアノに近い、というか、ピアノの位置が後ろの壁に近くて、椅子を置くスペースが狭いことでした。私は体格が小さめなので、大きい方のように「何でも良い」という訳にいかず、椅子のどのあたりに座る、鍵盤からの距離、肘の高さ・・など、一定の自分のバランスを確保できないと、演奏不能になります。そのため、椅子の位置、高さが一番重要なのです。結局、ピアノの位置をインシュレーター(ピアノの足の下のお皿)を1個分、前方へ面させて頂きました。

YAMAHAのG3という型のピアノで、昔の"G"タイプは、鍵盤が重めというか、こもりがちなのですが、ゲネプロをやっているうちに、次第にポイントが分かり、音色を掴むことができました。

ヤンネとは、第1週の丸8日間、一緒に過ごし、1週間空いてからまた、20日の新宿トラッド・ジャズ・フェスでタンゴバンド”アストロノーツ”に参加してもらい、またこの日のLIVEということで、リハーサルも含めてほぼ毎日つきあってもらい、本当にお世話になりました。穏やかで品の良い好青年ですが、空間の響き、楽器の為のコンディション、インスピレーションを得るような良い環境へのこだわり等、芸術家の活動に優先されるべき事柄への姿勢が確立されており、「そうこだわっても居られない・・」となりがちな自分を恥ずかしく思ったりします。

3月4日に亡くなられた恩師、山岡優子先生の「ピアニストではなく、音楽家でもなく、芸術家でなくてはダメよ!」という言葉を思い出しました。