JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

色川武大 「あちゃらかぱいッ」

2006-03-11 | BOOK
色川先生による浅草喜劇人のお話。エノケン、ロッパと言う超メジャーでなく、土屋伍一、鈴木桂介といった伝説の彼方に消え去ったしがない芸人たちの生涯が活写されています。お二人とも私の知らない方でした。
お話の中には名前をお聞きしたことある方、晩年のお姿をテレビで拝見した事のある方々が出てきます。

土屋伍一はしょっちゅう女にささりまくっていて、困ったもんです。

話はPART1,PART2と淡々と進んで行きます。だんだんだんだん面白くなってきて圧巻はPART3.
浅草にストリップが生まれる経緯が楽しくも哀しく描かれて行きます。額縁ショーに対抗して、ヘレン滝のデカメロン・ショー。裸の女を天井からのブランコに乗せて右に左に揺れるやつを客は下から眺める。動いちゃ取り締まられるが動いているのは彼女じゃない。ブランコ~。

そして当時大流行のヒロポン打ちまくり。

この本を読んでいると、やっぱり高見順を読まなきゃなぁと思います。高見順の小説、以前からとても興味があるんだけど、なかなか文庫では無い。図書館に行って全集とかで読む?

併載の「浅草葬送譜」はシミキンこと清水金一のお話。何故か私はエノケンの名よりシミキンの名を先に知っていた。多分、母親の話から耳に入っていたのでしょう。
どんな喜劇人かは詳しく知りませんでした。
「オクレちゃって、ゴメンね」はいいね。

久し振りに色川先生の中学時代の話に触れた。6歳年下の弟を巻き込むのは罪だね。(笑)



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