3月18日に阪神甲子園球場で開幕する第97回選抜高校野球大会に出場する一般枠29校、明治神宮枠1校、21世紀枠2校が発表されました。出場校を確認します。尚、岡山県からは予想通り出場0でした。
【21世紀枠】
壱 岐(長崎)初出場
横浜清陵(神奈川)初出場
【北海道】
東海大札幌(北海道)10年ぶり7回目
【東北】
聖光学院(福島)3年ぶり7回目
青森山田(青森)2年連続4回目
花巻東(岩手)3年ぶり5回目
【関東】
横 浜(神奈川)6年ぶり17回目
健大高崎(群馬)3年連続8回目
浦和実(埼玉)初出場
千葉黎明(千葉)初出場
山梨学院(山梨)4年連続8回目
【東京】
二松学舎大附(東京)2年ぶり8回目
早稲田実(東京)8年ぶり22回目
【東海】
大垣日大(岐阜)2年ぶり6回目
常葉大菊川(静岡)2年ぶり6回目
至学館(愛知)8年ぶり2回目
【北信越】
敦賀気比(福井)5年連続12回目
日本航空石川(石川)2年連続4回目
【近畿】
東洋大姫路(兵庫)3年ぶり9回目
智弁和歌山(和歌山)2年ぶり16回目
市和歌山(和歌山)3年ぶり9回目
天 理(奈良)3年ぶり27回目
滋賀学園(滋賀)8年ぶり3回目
滋賀短大附(滋賀)初出場
【中国】
広島商(広島)3年ぶり23回目
米子松蔭(鳥取)33年ぶり2回目
【四国】
明徳義塾(高知)4年ぶり21回目
高松商(香川)2年ぶり29回目
【九州】
沖縄尚学(沖縄)2年ぶり8回目
エナジックスポーツ(沖縄)初出場
柳ケ浦(大分)20年ぶり3回目
西日本短大附(福岡)38年ぶり2回目
⚾今回も突っ込みどころ満載ではありますが、細かいことは流します。21世紀枠の2校、九州大会8強の壱岐はまあまあとして、神奈川大会8強の横浜清陵の選抜に関しては笑いも出ません。今回、地区推薦校を初めて出した神奈川県はいきなりこの枠で出場する学校が出てしまいました。21世紀枠の存続に疑問しかない今の状況で高野連はまだまだ不可解選考を続けようとしているようです。北信越大会4強の小松工を補欠校にするというのも説明が付きにくいですね。横浜清陵関係者の皆様には大変申し訳ありませんが、ただ喜んでいるだけでは駄目だと思います。批判の意見を覆す為には甲子園で勝ち進む以外にないのですから。
東北に関しては、4強の山形中央と花巻東を比較すればこんなものかと思います。公立大好きの高野連が「大谷枠」との批判を恐れず山形中央ではなく花巻東を選抜したのは少し驚きましたが(笑)
関東・東京に関しては突っ込みどころが多過ぎますね。東農大二でなく山梨学院を選んだのは選抜名物の「地域性」なのでしょうが、神宮大会で優勝したのが横浜なのに明治神宮枠が関東の学校ではなく東京に回ったのは、これもいつもの「高野連の早実依怙贔屓枠」と言われても仕方ないですね。東京の準優勝が早実でなければ関東に6校目が回ったでしょうから。
東海の3校目も地域性でしょうか? まあどっこいどっこいなら岐阜2校ではなく愛知から選べと言うことでしょう。
98年ぶりに大阪からの出場がないことがニュースになりましたが、8強に大阪桐蔭か履正社が入っていたら違っていたのでしょうね。
中国・四国・九州は順当でしょうか? エナジックスポーツが遂に甲子園に出て来ますね。高校野球の枠組みが少しずつ変わりつつあるのか? 学校名は「ドカベン」に出て来そうなもので、面白いですが(笑)
さて、大会がどのように展開するのか? 注視しようかと思います。
毎年この時期が来ると不可解な選考に突っ込みながら楽しんでいます。毎度よくやってくれて楽しいですよね。
一度も負けなかった学校が出場する夏の選手権と違い、負けても出場できる選抜には夏と違う特徴を示したいのでしょうが、行き過ぎて方向性を見誤るところが面白いところでもあります。
私は神奈川にいて、周りには「首都圏にもこんなに郷土愛の強い人いるんだ」というくらい、神奈川2校選出に狂喜乱舞している人もいて、近々その人にも会うので、あまり大きな声では言えないのですが・・
私の見解を、ひとつ、言葉にしましょう。
「せめて地区大会出場校から選ぼうよ」
そもそも神奈川県は21世紀枠には見向きもしないという姿勢が良かったのに、結局のところ高野連の考えに逆らえないのでしょう。まあ、この枠の県推薦校は、各都道府県の高野連が決定するのですから、同じ穴の狢ということです。
「早実依怙贔屓枠」や「大阪桐蔭・履正社以外は選ばないよ枠」「聖隷クリストファーの悲劇」など、一般枠ですら妙な忖度が働くのですから、21世紀枠などは何をかいわんやです。全員が納得する選抜は無理だと思いますが、少なくとも大多数が納得できる選考基準を明示していただきたいものですね。
2025年春の甲子園代表校選考ですが、個人的には以下の点で予想外でした。
①「神奈川公立救済枠」の発動
②東北地区の三校目が山形中央ではなく花巻東だった
③東西東京を除いた関東地区(山梨含む)の五校目が山梨学院大付
④大会参加八校の1927年春以来となる大阪代表ゼロ
①については神奈川高野連も驚いているようですね。これで湘南かY校を一次(=県内)推薦した時に「2025年は神奈川を地区推薦したから今回は我慢しろ」と言われる可能性が生じるからです(もっとも、『秋の県大会ベスト8以上非コールド負け』と『直近十年の甲子園出場校を最低一校撃破』の条件を満たしていないにも拘らず一次推薦したことで怪しく思うべきだったかもしれません………)。
②山形中央は過去二回の春代表(春夏通算では四回)が共に東北地区ベスト8での選出だった上に、花巻東は2014年春に「マナーが悪い」との理由で優勝校に地区ベスト4惜敗にも拘らず完全選外だったので、今回も山形中央が優遇されると予想していました。①で「東日本公立枠」が確保されたからかもしれませんが………。
③東農大二の不選出は驚きませんでしたが(理由については後述)、春夏通じて甲子園初出場となるつくば秀英を優先と予想していました。山梨学院大付は2対5で敗れた千葉黎明との試合内容こそ良くなかったですが、梅村をはじめ横山、万場、平野、津島ら昨年春ベスト8メンバー九名残った潜在能力を評価されたのではないでしょうか。なお、日大三や慶応、横浜高校、常総学院と並んで「謎の力」がある(笑)早実の選出ですが、今回は私は順当だと思います。
④前年秋の近畿地区大会初戦壊滅だった2003年春に「センター返し枠」(1984年春に落選させたお詫びだったようです………全然意味のないことですが)を発動させた上に、比較対象が(兵庫や和歌山ではなく)何かと冷遇されている滋賀の学校だったので。どうせならば当時「大阪代表ゼロ」をやっても良かったとも思いますが………。
前年秋の関東地区ベスト8からの春一般枠選出は、1983年以降延べ三十八校(『愚行枠』除く。ただし、2007年の都留は一般枠候補にも挙がっていたので含みました)ありますが、県二位校以下は十二校しかない上にBeトゥギャ崎が確定(=関東地区ベスト4以上)だったので、東農大二は残念ながら落選と予想していました(個人的には大型捕手・町田卓也の2009年夏以来の復活を期待していましたが………)。事実、同県二校出場となる二位校以下の選出は神奈川(2003年春の桐蔭学園、05年春の慶応)以外ありません。